少女たちに魅せられて

主にプリキュアとラブライブの感想や考察を挙げていきます

Hugっとプリキュア考察~若宮アンリの心(33話時点)

2020-11-27 11:28:35 | Hugっとプリキュア考察

Hugっとプリキュアにはプリキュアの他にも

非常に興味深い人物が存在する

それが若宮アンリだ

今回はそんな彼について振り返っていきたい

 

 

彼の登場は衝撃的だった

彼はイケメンフィギュアスケーター

という設定だが、もう一つ大きな特徴がある

それが女装だ

いや、彼にとってはただ自分が

美しいと思うもの、好きなものを

着たいというだけなのであるが

プリキュアにおいてドレスを着る男

というのはあまり例がない

 

そしてもう1つ彼を印象づけた

キュアエールの衝撃的な言葉がある

 

「男の子だってお姫様になれる」(19話)

 

つまり若宮君は戦う女の子とは対象的な

守られる男という概念を積極的に取り入れた

そんな存在なのである

 

 

そしてここからが本題なのだが

彼はクライアス社にスカウトされた

 

「誘われるならプリキュアだと思ってたな」(33話)

 

私も彼に男プリキュアの期待をかけていた

だが現実には誘われたのは敵組織

 

 

思えばクライアス社の女幹部(元も含め)

もただ愛を求めていた存在である

愛と自己中は表裏一体

と言うより愛の中にも自己中は必ずある

それはドキドキプリキュアが示したが

実はプリキュアと戦う敵も根本にある想いは

プリキュアと大きな違いはないのかもしれない

 

 

話がそれたが若宮君は確かに悩んでいた

クライアス社に入るのをエミルさんに

止められたとき、彼は言った

 

「生きづらい時代だね

 みんな他人のことを気にしている

 一人になれば何も気にしないで済むのにな」

(33話)

 

彼は自由に生きることを望んでいる

彼の女装癖もそれを示していよう

だが、他人のことを気にしているのは

彼も例外ではないのである

なぜならばフィギュアスケートの

性質上他者からの評価を気にしないことは

不可能に近いものだからだ

 

 

そしてえみるさんは彼にこう伝えている

 

「アンリさんにも教えてもらったことがあります

 それは自分を愛することです」(33話)

 

 

彼女もまた悩んでいた

テレビでツインラブ

(ルールー&えみるのグループである)

を批判され落ち込んでいたのだ

えみる自身もともと友達が多かったわけではない

そのため野乃さんたちといられる今の時間が

どれほど大切なのか

それを誰よりも実感しているのである

しかし他人に気を使いすぎるあまり

自分を潰してしまっては元も子もない

その末裔がパップルのような

クライアス社女性職員なのかもしれない

その意味ではルールー&えみるは

クライアス社を離れた存在と

クライアス社に最も近い存在

というコンビなのかもしれない

 

 

若宮君の話に戻ると

彼は最終的に社の誘いを断った

 

「確かに生きることが辛いときがある

 ぼくはひねくれてるし

 誰かのためにがんばることなんてできない

 でもフレッフレップリキュアー

 輝く未来を僕たちにーー!!」(33話)

 

彼が初めてプリキュアさんたちの前に

現れた目的はほまれさんをロシアに

連れて行くことであった

その時彼は野乃さんに言った

 

「その無責任ながんばれが 

 彼女の重荷になっているんだよ」(8話)

 

この言葉は野乃さんの重荷になったわけだが

以前も書いたように彼女はそれを乗り越えた

今回の話でも野乃さんは

 

「二人の悩み理解できるって

 言ったら嘘になっちゃう

 でもね、私はそんな二人の手を離さない

 二人が苦しいときはそばにいたいんだ」(33話)

 

と言った

その想いは確実に若宮君に伝わっていよう

なぜなら自分では何もできなくても

がんばっているプリキュアを彼は応援したからだ

またも野乃さんの応援は一人の人間を変えたのだ

 

 

だが話はここで終わらない

若宮くんはまだ誰にも

明かしていないが足に怪我を負っている

彼のアイデンティティの一つである

スケートが奪われたとき

果たして彼は何に気づくのか

そしてプリキュアに覚醒する日は来るのだろうか