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GGウオッチ6/5⑵:海外論調はアベノミクス破綻は常識?本田内閣官房参与が100兆円資産買い入れ示唆

2016-06-05 14:54:27 | 日記

【消費増税の再延期、アベノミクス失速浮き彫りに
2016 年 6 月 2 日 07:56 JST
 【東京】安倍晋三首相は就任時、日本経済の健全性回復と長きにわたるデフレからの脱却を約束した。
 安倍首相が1日表明した消費増税の延期は、この約束がまだ果たせておらず、いつ実現するかも分からないことを浮き彫りにした。増税延期は日本が抱える巨額債務の軽減を難しくするが、景気の低迷によって選択の余地がほとんどなくなったと首相は考えたようだ。
【社説】消費増税延期は一時しのぎ
 首相は日本が8%から10%への消費増税を受け入れる用意ができるのは2019年10月になるとの見方を示した。従来は15年10月の増税を予定していたが、今回の再延期前に一旦17年4月まで先送りにされていた。
 参議院選挙を来月に控える中、安倍首相は日本がデフレに逆戻りするリスクがあり、危機を回避する必要があったと説明した。中国をはじめとする新興国の景気減速も一因として挙げ、年内に追加の景気刺激策を成立させる考えを示した。
 こうしたリスクを振り払うために「アベノミクスのエンジンを最大限にふかす必要がある」と述べ、キャッチフレーズを用いて経済の活性化に向けた政策を表現した。
 首相の発言はこのエンジンの失速を認めたようにも聞こえた。日本経済は今年1-3月期に拡大したが、過去3四半期のうち2四半期で縮小している。政府が公表するコアインフレ率はマイナスに陥っており、日銀が異例のマイナス金利政策を導入したにもかかわらず、目標の2%にはほど遠い状態となっている。
 民進党の岡田克也代表は、間違った政策のエンジンをふかしても真の経済成長は実現できないとし、アベノミクスを続ける限り同じことの繰り返しになるだけで、持続的な成長は達成できないと批判した。
 安倍首相は金融緩和、財政支出による刺激、構造改革を組み合わせて経済成長を生み出そうとしている。
 株価と企業利益は年初に一時落ち込んだものの、首相が就任した2012年12月の水準を依然として大幅に上回っている。だが大半の世帯はこの恩恵を受けておらず、個人消費は弱いままだ。消費税が14年4月に5%から8%に引き上げられた影響が残っていることもその一因となっている。
 安倍首相は1日の記者会見で雇用市場の改善と賃金上昇に触れ、アベノミクスが失敗したとの見方を否定した。
 だが首相は雇用市場の柔軟性促進や、人口と労働力の減少の緩和に向けた移民受け入れなど、さらに踏み込んだ経済改革は断行していない。
 消費増税の再延期からは、日本経済がわずかな打撃にも耐えられないほど脆弱であることに加え、前回の増税による影響を踏まえて政治的反発を懸念する首相の姿が見て取れる。世論調査では消費増税の反対派が優勢となっていた。
 増税は従来、20年までにプライマリーバランス(基礎的財政収支)の黒字化、もしくは利払いを除く財政均衡を達成することを目的に導入が予定されていた。日本の債務残高は対国内総生産(GDP)比で世界最大となっている。
 格付け機関フィッチ・レーティングスは消費増税の再延期について、「財政再建に向けた政治的コミットメントの信頼性が損なわれるだろう」と指摘した。
 大手格付け3社はいずれも、14年に消費増税が延期されてから1年の間に日本の格付けを引き下げている。
 一方、スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は首相の判断により理解を示し、17年に増税を実施すれば経済成長に打撃となるため、どの選択肢も厳しいものだったと述べた。
 だが、投資家は利回りの大半がマイナスでも国債を買い続けており、財政危機に陥る兆しは見られていない。メリルリンチ日本証券のチーフ金利ストラテジスト、大崎秀一氏は、日銀が年間80兆円の国債を買い入れているため「利回りの上昇トレンドを見込むのはほぼ不可能だ」と述べた。
 本田悦朗内閣官房参与は、立案者の1人として同氏が関与したアベノミクスの「バージョンアップ」が必要な時期に来ているとの認識を示した。本田氏はウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)とのインタビューで、日銀が6月半ばの金融政策決定会合で資産買い入れの年間目標を100兆円に引き上げることも可能だと指摘した。
 言い換えれば、これまでと同じ段階的な措置の強化が実施される見込みで、おそらく日本が危機に陥るのを阻止するには十分だが、アベノミクスが打ち出された当初に一部の海外投資家が描いた成長モデルを生み出すには至らないということだ。野党は弱く、分裂しているため、来月の選挙では安倍首相率いる与党自民党が過半数を確保する公算が大きい。
 ジャパン・マクロ・ アドバイザーズのチーフエコノミスト、大久保琢史氏は「投資家や企業幹部はすでにアベノミクスの成功を諦めていると思う。問題は代替策がないことだ」と述べた。】

●日銀マイナス金利拡大には異論は銀行の窮状救援論、ETF拡大は株バブル煽動策

【日銀、6月に緩和すべき=本田内閣官房参与
2016 年 6 月 1 日 16:07 JST 更新
 【東京】安倍晋三首相の経済顧問を務める本田悦朗内閣官房参与は1日、日本銀行は今月予定される金融政策決定会合で、アベノミクスの「バージョンアップ」を演出するために金融刺激策を強化すべきとの見解を示した。
 本田氏は、日銀に資産買い入れの拡大を求める一方、国民の反対が根強いこともあってマイナス金利の深掘りはすべきでないと述べた。
 本田氏はウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)のインタビューで、金融緩和と財政出動、構造改革を三本の矢とする「アベノミクスのバージョンアップが今必要になってきている」と指摘した。
 安倍首相は1日の会見で消費増税の先送りを発表するとみられるが、本田氏は「6月あたりに(日銀が追加緩和を)やったらどうかと個人的には思っている」とし、ある程度先手を打って動いた方がいいとの考えを示した。
 本田氏は、財政・金融刺激策を追加することにより、政府当局は3年前のアベノミクス導入で高まった国民の期待感を再び生み出せると考えている。
 本田氏は政府に対し、最低5兆円〜6兆円の財政出動と消費増税の先送りを盛り込んだ予算案を秋までに取りまとめるよう提言した。日銀が資産買い入れの年間目標を現在の80兆円から引き上げることも可能だという。
 「100兆円にすればよいではないか」とし、日銀に購入可能な既発国債は市場に「まだまだいくらでもある」と指摘した。
 日銀は地方債や政府機関債といった他の資産の購入を開始することもできるという。もう一つの選択肢は、ETF(上場投資信託)の年間購入目標を現在の3兆円から引き上げることだとしている。
 ただ本田氏は、日銀当座預金の一部に適用される金利を現在のマイナス0.1%からさらに引き下げることには反対を表明した。
 マイナス金利のさらなる引き下げは「私はやらないと思う。やらないでいいと思う」と語った。
 「日本では実質金利がはるかにマイナス圏にあり、名目金利までマイナスの深堀りをする必要はない」とし、実質金利がさらに低下したとしても、国内企業の潤沢な手元資金を考慮すると、必ずしも銀行融資の活性化にはつながらないだろうと述べた。
 また、「マイナス金利の評判が悪いという状況は、まだ完全に払拭(ふっしょく)されていない」とした。
 マイナス金利の導入から数カ月たつが、その恩恵は消費者に「ちゃんと理解されていないのではないか」と語った。消費者は国内銀行がマイナス金利の痛みを和らげようと、欧州のように口座管理手数料の導入、つまり事実上の個人預金金利のマイナス化を検討するのではないかと懸念しているように思えるという。
 日本のインフレ率は日銀目標の2%を下回り続けている。4月の消費者物価指数(CPI)は生鮮食品を除く総合指数が前年同月比0.3%の低下となった。生鮮食品とエネルギーを除いて日銀が独自に算出するCPIでさえ、4月の上昇率は1%を下回った。
 本田氏は、こうした弱さは一時的現象ではなく、根強い経済のスラック(余剰資源)や「全く不十分な」インフレ期待を反映するものだと述べた。また、経済は完全雇用の状態にあるという日銀の見解に異議を唱え、失業率は現在の3.2%から2.7%まで引き下げられると語った。
 さらに、今月行動に出るかどうかは日銀次第だが、「6月にやらない場合、『なんでやらないだろう』という懸念のようなものがマーケットで出てくる可能性がある」とくぎを刺した。】

●年間80兆から100兆円の国債買い入れは、市中におカネジャブジャブで高金利闇金融と倒産企業への延命融資と証券市場の高騰に向かい、いずれ深い谷へ滑落する高い山にソロリソロリ…
(GG:「年間100兆円の資産買い入れ」、つまり国債買い入れで市中に100兆円もの現金がジャブジャブ状態になる。しかし企業は投資先が無いから借りない。この金は何処に回るか?倒産寸前企業と高金利闇金融業者への貸し付け、それから証券投資だ。不況下の株高を招来する。「もう一つの選択肢は、ETF(上場投資信託)の年間購入目標を現在の3兆円から引き上げることだとしている」のとおりだ。見かけ上は不況ではないということになる。GGが指摘する株バブルだ。本田悦朗内閣官房参与が出口をそこに見出すしかないほど選択肢はない。日銀国債買い入れを増やす金融政策では浮上しないことを知りつつそこに求めていく、財政出動が財務省の抵抗で出来ないからだ。外為特別会計の取り崩しは米のお叱りが有りもっとできない。深い谷の高山に一歩一歩突き進んでゆく。彼らは逃げたら負けと戦前の軍部のような誤解をしている)

 


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