昨日は「海の日」でした。
「海の日」は、「海の恩恵に感謝し、海洋国日本の繁栄を願う日」として、7月の第三月曜日とし、三連休化されています。
また、7月1日から31日は「海の月間」であり、海への理解や認識をより深く国民の人々にしてもらうために設けられています。
海の日には
日本一の国際貿易港・名古屋港では
みなと祭りが開催され、盛大な花火大会も行われます。
今年のみなと祭りの人出は、主催者発表で35万人だそうです。すごいですねぇ~
えっ!?35万人といったら中核都市豊橋市の人口と同じくらいですよ!!
祭りのプログラムの中に、「音楽隊&海洋少年団パレード」がありました。
ブラスバンドやバトントワラー、そして海洋少年団の皆さんによる賑やかなパレードを行われました。
海の日だから海洋少年団なんでしょうね。
(炎天下の中沿道警備の奉仕に借り出されたら大変だぁ)
ところで、この
海洋少年団 ですが、「海版のボーイスカウト」とおおまかに理解しても間違いではないでしょう。
第二次世界大戦前は、ボーイスカウトも海洋少年団(シースカウト)も同じ組織(少年団日本連盟)を構成していた時代もあり、ともにボーイスカウトとして国際事務局に登録していたこともあったようです。
また、大戦後、戦前の海洋少年団の一部には、ボーイスカウトとして活動を再開した団もあるそうです。
現在は、海洋少年団は、文部科学省と国土交通省が所管する青少年に対する社会教育団体であり、
青少年に、海に親しむ機会を与え、海に関する知識と海で活躍する技術を指導すること、「ちかい」と「やくそく」の実践を通じて社会生活に必要な徳性を養うことを目的としています。
※ 海洋少年団の「ちかい」
1 海のような広い心で団結し、すべての人を友とします。
1 体をきたえ心をやしない、りっぱな海の子になります。
※ 海洋少年団の「やくそく」
1 海洋少年団員は名誉をおもんじます。
2 海洋少年団員は誠実です。
3 海洋少年団員は人を助け親切です。
4 海洋少年団員は礼儀を正しくします。
5 海洋少年団員は進んで規律を守ります。
6 海洋少年団員は約束を守ります。
7 海洋少年団員は節約します。
8 海洋少年団員はほがらかで何事にも積極的です。
9 海洋少年団員は清潔整頓につとめます。
10 海洋少年団員は常に感謝を忘れません。
「ちかい」はボーイスカウトのものに比べ、親しみやすい文体ですね。
「やくそく」は内容はよく似ています。整理整頓が掲げてあるのは、狭い船上での活動が主たることからきているのかなぁ…?
※ ボーイスカウトにも、海洋を主にスカウト活動の場とするシースカウト(Sea Scout)部門があります。教育規定には、シースカウトの制服や進歩課目の具体的な定めはありませんが、一般に独自のユニフォームや海洋訓練を実施するプログラムをもっています。
日本ではあまり一般的ではないようですが、現在国内で活動している団を知っている方はコメントください。
※ 海洋少年団は、シーカデット(Sea Cadet)と呼ばれシースカウトとは区別されています。シースカウトとは一線を画し、独自団体・方法による教育プログラムとなっているようです。
<<関係年表>>
明治41年 ボーイスカウト運動が起こる。
大正2年 東京で最初のボーイスカウト団発足。
大正8年 東京で最初の海洋少年団発足。
大正10年 裕仁皇太子(昭和天皇)英国訪問。ボーイスカウトを視察。
大正11年 全国の各種少年団を統合し少年団日本連盟(ボーイスカウト日本連盟の前身・昭和10年大日本少年団連盟と改称)が結成。
大正13年 大日本(東京)海洋少年団結成。少年団日本連盟の傘下。
昭和13年 大日本少年団連盟海洋部より独立。大日本海洋少年団結成。
昭和16年 大日本少年団連盟と各種少年団体を統合し大日本青少年団発足。教育、文化活動が政府によって統制。
昭和20年 学徒隊編成。大日本海洋少年団解散。大日本青少年団解散。
(第二次世界大戦終戦)
昭和21年 ボーイスカウトの地方組織の結成。
昭和22年 ボーイスカウト中央事務局設置。
昭和24年 財団法人ボーイスカウト日本連盟設立
昭和26年 東京で海洋少年団全国連合会の発足。
※ 海洋少年団は、海軍軍人の直接指導を受けていたこともあって再発足は遅れている。海上保安庁や平和の海協会などの援助を得て「少年海の会」が結成された
昭和28年 社団法人日本海洋少年団連盟設立。
(注:内容に誤りがありましたらお知らせください。)
<<参考文献等>>
海洋少年団
http://www.jsf-japan.or.jp/
明石海洋少年団
http://www2s.biglobe.ne.jp/~madamada/kaiyou/kaiyou.htm
日本大学大学院総合社会情報研究科紀要 坂下朝 「少年団」と「少年団日本連盟」
http://atlantic2.gssc.nihon-u.ac.jp/kiyou/pdf04/1-1-2003-Sakashita.pdf
田中治彦研究室
http://www.rikkyo.ne.jp/~htanaka/index.html
http://www.rikkyo.ne.jp/~htanaka/98/Shonen-shi.html
<目指すところは同じじゃん