BOYSCOUT TROOP74, NAGOYA, AICHI, JAPAN

ボーイスカウト名古屋第74団のブログです。
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Do a Good Turn Daily vol.11(なんと!「女王の教室」阿久津先生登場!!)

2005年09月02日 | コラム:日日の善行
スカウトは勇敢…ですか?

スカウトは、勇気をもって、正しく行動します。どんな困難なことがあってもくじけずに、新しい道を切り開きます。


     <こわいのやだぁ…





ひよこ隊員  「皆さんこんにちは。「日々の善行」の時間です。今日は、ユニークな教育方法で知られる「女王の教室」の阿久津真矢先生とボーイスカウトの創始者ベーデン-パウエル卿(B-P)をゲストに迎え、青少年教育についてお話いただきます。司会は、不肖私テンダーフットのひよこ隊員です。」

ひよこ隊員  「どうも、こんにちは。早速ですが、阿久津先生は、非常に生徒に厳しく接しておられるようですが…もっとなんというか…やさしく楽しくしはだめですか?」

阿久津先生  「愛することと、甘やかすことは違います。12歳の子供なんて、まだ未完成な人間なのよ。その未完成な人間に、媚を売ったり、彼らを甘やかしたりしてどうするんですか!罰を知らないで育った子供は、社会に出ても、問題や事件を起こす大人になるだけです。そういう人間を作らない為に、学校はあるんじゃないですか?

B-P  「そうですなぁ。スカウティングの全目的も、少年達の性格がまだ固まらないうちに捉えて望ましい形にまとめ上げ、その個性を発展させるように促すことです。そうすれば少年は国にとって、善良かつ価値ある市民になるよう自分を磨くでしょう。ガイド訓練(注:ガールスカウトのこと)の目的は、少女たちの環境がどうであろうと、少女たちに一連の健康的かつ楽しい活動を与えることです。

阿久津先生  「不真面目で、やる気の無い子がたくさんいるのに叱りもせずに、逆に、ご機嫌を取るような真似ばっかりして。教師をサービス業か何かと勘違いしているんじゃないですか

B-P  「ひよこ隊員。 ボースカウトの隊長も規律を強調すべきで、小さなことまで厳格にすぐ従うようにする。少年たちを自由に振る舞わせるのは、隊長が許した時だけにする。これを時々やるのは良いことであると思うぞ。」

阿久津先生  「 生徒が教師に逆らうなんて、とんでもない話です。/自主性や自由とか言って大人が放っておいたら、子供は自由と非常識を混同するようになるだけです。悪いことは何なのか、わからない人間になるだけです。彼らに一番教えなければならないことは、真面目に勉強することと、目上の者にはちゃんと従うこと、そして、罪を犯したら、必ず罰を与えられるという恐怖感なんです。うわべだけの優しさなんて必要ありません。

B-P  「丁寧に言うなら、規律には二つの形がある。一つは行動によって忠誠を示すものであり、今一つは罪の恐ろしさから命令に服従するものである。命令に服従させるためには、自分自身がどう服従するかを理解しなければならない。他の人にいかに服従してもらうかは、自己の規律する訓練によってのみ判るのである。国を繁栄させるには、よい規律がなければならない。そして、個人の規律によってのみ集団の規律ができる。規律というのは、この場合、権威やその他の義務に対する命令への服従のことである。これは抑圧的な方法ではできないもので、まず少年に自己規律を教育し、そして他の人のために自己と自らの喜びを犠牲にするよう教育することによってできるのである。この教育は模範を示すこと、責任を与えること、さらに高い基準の信頼性を期待することによって大きな効果が得られると思います。」


阿久津先生  「そのとおりです。私が言いたいのは自律・責任…そこなんです。 まったくあなた達は、何か気に食わないことがあると、親が悪い、教師が悪い、友達が悪いと、人のせいにして。いい加減目覚めなさい。そんなことばかりしていると、自分では何も考えられない、思考停止人間になるだけよ。

ひよこ隊員  「えっ…僕が怒られているんでしょうか???…ご、ごめんなさい」

B-P  「 船は天国にも地獄にもなりうる。それは、正にその船の乗船員次第である。もし、乗船員たちが無愛想で不平を言うことや、だらしなければ、彼らは不幸な船の仲間になるだろうということだな。」

阿久津先生  「普段は、個人の自由だなんて言って、権利を主張するくせに、いざとなったら、人権侵害だと、大人に守ってもらおうとする。要するに、いつまでたっても子供でいたいだけなのよ。悔しかったら、自分の人生くらい、自分で責任持ちなさい。

B-P  「ひよこ隊員。いいかな?「有能」という言葉は、私は単に金儲けの技術のことを意味しているのではない。一般的な知性と自由に生きる能力、それに豊かで幸福な人生を送る能力のことを意味しているのである。有能になるようにしなさい。そうすれば、自分の自信を持つことができる。自分の仕事あるいは自分に与えられたどんな仕事でも、自分自身のやり方を考え出してやりなさい。他人の助けを借りよう等と思ってはいけない。自分自身でやることだ。自分のしたことを褒めてもらおう等と思わないことだ。善いことをしたら、それが褒美なのだ。考えねばならないことは、自分の最善をつくすこととつとめを果たすことなんだ。/
自己学習、すなわち少年が自分で学ぶのであれば、それは確実に身につくものとなるし、将来の人生を導くものとなる。これは教師から教え込まれたようなものとは全く異なったものである。正しい教育の秘訣は、生徒一人ひとりが自分自身で学ぶようにしてやることで、型にはまったやり方で、生徒に知識を叩き込むことで指導することではない。


阿久津先生  「ひよこ隊員さんも 目覚めなさい。/イメージできる?

ひよこ隊員  「ハッ!ハイ!!これまでは、隊長や班長に言われて、それからやっと動いていました。反省します。あっ、そっかぁ、阿久津先生の事前の完璧な調査、タイミングよい登場、挑発・説教は、生徒に「自ら考え、自発的に行動する」ための高度なテクニックだったんですね。」

阿久津先生  「あら!?目覚めたかしら???」

ひよこ隊員  「前回、卒業制作の件も、ただ言われて作るのでは何の意味もない、作りたいと皆が思って作るからこそ、思い出として残り、価値のある物になるんだということですよね…仲たがいしていたクラスがまとまり、みんなで考え尽くして出た結論には、存外あっさり「好きにしたら」ってGOサインを出しましたね。」

阿久津先生  「そこのところは正確には「 勝手にしなさい。自分たちがそうしたいなら。」よ。子供たちがそれぞれ良く考えて私に意見したときにはそう言うことにしているの。気が付いてくれてたかしら??」

B-P  「隊長は少年の自己表現を促すことによって教育するのであって、警察のように抑圧的な方法を使って少年を鍛えるのではない。/
命令的な道徳教育(例えば教練)は、見かけの良いベニヤ板を作るようなものである。下地に適度に成熟した人格がない限り、そんなものは長持ちすることはない。
自分で学ぶ者は、人生に成功するものである。したがって、自分から学び教えてもらうのを待つようなことはしてはならない。

阿久津先生は、一見すると抑圧的とも思えるが、生徒を挑発し、反抗させて自主的に行動させ、また一致団結させるという方法をとっておられるのだな…」

阿久津先生  「 子供は、子供同士の間で成長するからです。

B-P  「そのとおり。 人格というものは、教室で教えられるものではない。それには個人が発展しなければならない。そして、それは生徒自身の努力によるところが大きい。

ひよこ隊員  「でも、和美ちゃんが友達にいじめられてるときの先生の態度は本当に冷酷でした。先生早く助けてあげてって思いました」…(思い出し涙)

B-P  「あれはすこしかわいそうだったな。和美さんは盗みをした友達をかばって本当のことを話さなんだ。
でも彼女に言ってあげたいことは、 友人には忠実でありなさい。しかし、同時に自分のつとめに不誠実になってはならない。時として、友人とつとめを果たすことの板挟みになることもあろうが、その時はつとめを優先して実行すればよいということだな。なによりもまず、エリカちゃんに正しく諭してやるべきだったな。」

阿久津先生  「そうですね。いじめについて言えば大事なのは、子供達がいじめに立ち向かう精神力をつけることです。苛めに対処する智恵を持つことです。苛められても戦おうという気力がないから、いつまでたってもいじめられるんです。苛めがいがなくなれば、みんな止めるのに。そういう事を教えないで犯人を見つけても、何の意味もないでしょう?大体、みんなの前で神田和美を庇ったら、ますます苛められるんですよ。

B-P  「そうですなぁ…「するな」と言って説教することは悪いことをするよう、そそのかすようなものだ。それよりもむしろ、健全な精神を吹き込んでやることだ。スカウトのおきては各項目とも「スカウトは~します」というふうになっている。

ひよこ隊員  「困難に正面から立ち向かえと…!?」

B-P  「成功への大きな第一歩は、失望に耐えられることである。本当のスカウトというのは、最も辛抱強い人のことである。一遍に上手くいかなくても心配しないで静かに待ち、最後に「成功する」まで固い決意で働く。それが小さなものであろうと大きなものであろうと。

阿久津先生  「 イメージ出来る?何か辛いことがあった時に、あなた達に出来ることなんか、せいぜい目をつぶることぐらいじゃない。でも目を閉じても、問題は消えて無くならないわよ。目を開けた時に、自体はもっと悪くなっているだけ。

B-P  「スカウトに必要とされる勇気は非常に質の高いものだ。危険が目前にある時は、立ち止まって見ないことだ。見れば見るほどそれが嫌になるだろうから。突っ込んで行って大胆にその中に入ってみるといい。生まれつき勇敢な者もいるが、そうでない者は勇気を強制させねばならない。しかし大多数の場合、勇気は養うことのできる資質である。

ひよこ隊員  「見ると見ないとでは正反対のような気もしますが…」

B-P  「単に言葉の使い方の違いだな…いずれにせよ、もし、苦しんだり困ったりすることがあれば、それに向かって笑いかけなさい。このことを覚えておいて、自分をそうするようにすれば、本当に違いが出ることが分かるだろう。困難はあなたがそれに向かって笑いかけ、取り組んだ途端に困難ではなくなる。

ひよこ隊員  「阿久津先生のクラスの和美さんは、困難な状況でも、「てへっ!」て愛らしく笑っていますよね。僕あれがスキだなぁ」

阿久津先生 (うなずく)

B-P  「それはすばらしい。ガイド(ガールスカウト)はいつも微笑みを浮かべ歌を口ずさんでいる。そうすれば、自分も楽しいし、他の人も楽しくする。特に危険な時に笑っていられたら、いつもと同じように振舞うことができる。/
スカウトの格言に「死んでしまうまでは決して死ぬというな」というものがある。そして、もしこれを実行したなら、あらゆることが自分にとって悪く運んでいるように見える時でも、きっと抜け出せるだろう。物事が悪く見える時は、ちょっと笑って歌う。ちょうど、つぐみが歌うように。「スティック・トゥ・イット(Stick to it,がんばれ)、スティック・トゥ・イット、スティック・トゥ・イット」そうすれば、物事は上手く運ぶだろう。


ひよこ隊員  「スティック・トゥ・イットですか…スティックウウ…言いにくいなぁ。僕は「てへぇ」のほうがいいです。」(と両手(羽!?)を頭に)

阿久津先生 ……

B-P  「人生が全て砂糖みたいに甘かったら、つまらないにちがいない。塩は、それだけを舐めたら苦いが、料理の一部分として味わう時は、肉に味をつけてくれる。困難は人生の塩のようなものだ。私は、若い友人に、敵と直面した時は「ポロ」をするよう、よく奨めたものだ。すなわち、がむしゃらに攻撃するのではなく、相手の横につけて走り、トラックの外に押し出すのである。困難な仕事に取り組まなければならない時は、それを助けてくれるよう神にお願いしなさい。そうすれば、神はあなたに力を与えてくれるだろう。しかし、それでもなお、あなた自身が取り組まなければならないことだ。 一時的な敗北や失望に落胆する必要はない。こうしたものは、時々やってくるものだ。これらは、我々の進歩に味をつけてくれる塩である。困難を乗り越えて、私たちが目指す大きな意味を見つけよう。

阿久津先生 (うなずく)

B-P  「私が(ジャンボリーで)ブダペストの会場に着いた途端に物凄いどしゃぶりの雨が降り、私は同時に「ベーデン・マイスター」と歓呼の声を浴びた。私は少年たちに君たちの能力を試すためにわざと雨を持ってきたのだと説明した。何故なら私はスカウトたちが全くの上天気の中で、キャンプをして欲しくないからである。

ひよこ隊員  「でも、それって、単にB-P卿が雨男だったからですよねぇ…」

B-P  「てへっ」

ひよこ隊員  「話は尽きませんが、時間も少なくなりました。最後にこれを見ている皆さんに一言」

B-P  「そなえよつねに。

阿久津先生  「目覚めなさい。

ひよこ隊員  「今日は有意義なお話ありがとうございました。またこのような会がもてればと思います。ネタに困っているHPなのでまたすぐにでもあると思いますが…」


※ 阿久津先生、B-Pの発言中、青色部はそれぞれシナリオ、書籍から引用しています。しかしながら、話のつながり上、一部手を加えています。B-Pの言葉はボーイスカウト日本連盟発行「B-Pの展望」「スカウッティング フォア ボーイズ」等で確認することができます。ぜひ読んでください。

※ 本記事は、管理者が個人的に作成したものであり、必ずしもベーデン-パウエル、ボーイスカウト日本連盟、日本テレビ等の考えを表現したものではありません。
 



 女王の教室

日本テレビ系列土曜の午後9時から放映中。「この物語は、悪魔のような鬼教師に小学6年の子供たちが戦いを挑んだ一年間の記録」と冒頭のナレーションとおどろおどろしいカメラワークから、当初は単なる学園ホラーものとの反応が多かったのですが、話の内容は、非常にシリアス。子供を取り巻く環境(親、兄弟、学校、社会、そして子供同士)の問題やその中での子供の自立を、天海祐希演じる阿久津先生がヒール役に徹しながら、一つ一つ解決していく物語です。


 「女王の教室」公式ホームページ
全11話で現在8回目、物語も佳境に入っています。掲示板では毎回放送後、賛否両論、侃々諤々の論争です。
http://www.ntv.co.jp/jyoou/

 どらま・のーと
女王の教室の読み方。物語を見ていない人は、シナリオ並みのドラマ再現と読み解き方があって楽しい。ぜひご覧ください。(ここから阿久津先生の言葉は引用させていただきました。)
http://dramanote.seesaa.net/category/487399.html



    <目覚めなさい…   



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2 コメント

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Unknown (ちーず)
2005-09-02 23:36:58
こんばんは。

ビップ対談、お疲れ様でした。(笑)

すごく面白かったです。

ベーデン-パウエル卿については存じ上げなかったのですが

これを読み、やっぱり真矢の教えにはちゃんと意味があったのだなぁと

思いました。

記事の紹介、ありがとうございます!

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こんにちは。 (fuppymama)
2005-09-09 18:33:25
楽しいトラックバックを有難うございました。
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