万里村奈加の部屋

ネコとつまみ食いと、時々マンガの日々

ネコの入院室

2009年11月16日 | ネコ日和
JARMeCのネコの入院室には数えきれないほどのケージがあった。
犬の方は入ったことがないのでわからないが、
ワンワン・キャンキャンと声が聞こえ、ネコと違ってやたらにぎやかだった。


王様と一緒に入院していたニャンコは7頭だった。


面会に行くと1階の受付で名前を書き込む。
4階のラウンジで待っていると名前が呼ばれてネコの入院室に通してもらえる。

患者(患畜?)さんの脱走を予防するために、
何度も廊下を曲がり、何度もドアを開けないと部屋までたどり着けない。

ケージの前には折りたたみ椅子が置いてあって、ゆっくり過ごせるようにしてくれている。
王様に声をかけると「なーーーっっっっ!」と鳴いて、
点滴のチューブを引っ張ったまま勝手に帰る準備を始める(=´▽`=)
しばらくすると、
担当の獣医師が昨夜の様態や本日の治療予定を説明しにやってくる。
これは、外来や治療の合間を縫って、毎日必ず来てくれる。
その間も王様は「なーっ、なーっ」と何か言い続けている。
「この子はけっこうおしゃべりですね」と笑われてしまった。
魔女は毎日面会に行ったが、飼い主さんが行けない日は電話で説明をしてくれるようだ。

入院中のネコたちは(二次医療センターなので)、それぞれに重い病気を抱えていた。

全身にリンパ腫が広がってしまった茶トラくん。
前庭障害(小脳梗塞)のメインクーン。
あとは詳しくはわからなかったが、圧倒的に泌尿器科の手術が多い。
王様のとなりのキジトラくんは、
マンションのベランダから落ちて下半身不随になり、
そのせいなのか泌尿器が感染症にかかり、
手術してはその部分が壊疽を起こすを繰り返して、3度も手術をしていた。
大抵の子が一週間ほどで退院していくのに、
キジトラくんは三週間も入院していると言っていた。



どの子の飼い主さんも、辛く切ない思いで面会に来ていたと思うが、
飼い主さんが来ていない子には、
「お母さんはまだですか?もうすぐ来るからね」と優しく声を掛けてあげる暖かい部屋だった。



そういえば、犬は小型犬なら入院室ではなく、ラウンジのソファで面会もできていた。
そこにいたマルチーズは偶然にも王様と同じ病気で、すでにステロイド治療を始めていた。
その日は検査の結果待ちでラウンジにいた。
入院一週間の予定だったが、ハンストを起こして4日で退院。
静岡から2時間かけて通っているとのことだった。
そんな話をしていたら、やはりラウンジにいたプードルの飼い主さんが、
「うちもハンストしたのよ」と話に加わった。

動物には人と人との距離を縮める不思議な力がある。

王様は先に退院してしまったけれど、
キジトラくんは無事退院できただろうか。


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