万里村奈加の部屋

ネコとつまみ食いと、時々マンガの日々

香炉を割ったら

2009年10月09日 | ネコ日和
ガシャン!



元気になってきた王様、
今までの分を取り返さんばかりにはしゃいで、玄関へのドアを開けてと鳴く。
飛び出し防止のため、玄関への通路はめったに通してあげないのだが、
魔女がお茶碗を洗う間くらいはいいかなと行かせた。


ものの1分もしないで冒頭の大きな音が。


『あ~、何か壊した』


慌ててドアを開けると、もうもうとした煙の中から王様が飛び出してきた。

割ったのは玄関で使っていた磁器の香炉だった。
灰を巻き上げて、まっぷたつ。
棚に飛び乗った時、敷物がすべって一緒にずり落ちたらしい。
ああ、こういうことをする子だったのね。

香炉の灰は細かくて、あたりは真っ白なケムケムの世界。


とりあえず王様を捕まえて怪我がないか確認した。

怪我はないが、頭から灰をかぶったらしく薄汚れていい香りが…
それじゃなくても具合が悪かったせいでお風呂に入れてないのに、
固く絞ったタオルでグリグリッとふいた。


あとは玄関の大掃除。
さすがにまずいことをしたと思ったらしく、
遠巻きにして片付ける魔女を見ていた。



むーん、台風がくるんだー(事件は台風前日)

王様。

ベランダのつっかけ入れといた方が…

王様、怒ってないですから。


えっ?

王・・・様・・・( -.-) =з


・・・魔女はちょっと期待しちゃいましたよ。

なにが?


掃除を終えた玄関には、王様が乗っかってもずり落ちないように重い置物を敷物の端に乗せ、
香炉代りに錦松梅の器を置いた。



で、台風が去って、


元気な王様。


悪戯もする。


また喜ばしからずや。