漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

屁をこいた

2016年08月08日 | せけんばなし
寅さん映画で、住職を演じた笠智衆は、
「ご前さま」と呼ばれてたけど、

関西ではかなりエライ御住職でも、「坊さん」と呼ぶ。

これで「ぼんさん」。

「ぼんさんが屁をこいた」のアノ「ぼんさん」です。

この呼び方、
衆生と出家の距離の近さを感じさせて私は好きです。

関東の「だるまさんが転んだ」も禅宗的だけど、
「ぼんさんが屁をこいた」も、

どんな立派な高僧だって屁ぇぐらいコクが、
その屁コキの衆生も、修行次第で人を導く高僧となれるのであり、

立派に極楽往生できる、と、
無垢な子供たちが遊びながら言っている、

とまぁ、そう考えれば、
禅坊主の、一休宗純みたいな生き方をあらわしているようにも思えてくる。

一休さんは、
「御前さま」や、「お坊さま」と呼ぶより、「ぼんさん」と呼ぶほうが相応しい、

などと、懸命に鳴く、
蝉の声を聞きながら、夢想している夏の朝でごんす。





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