漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

ラブリンに隠し子騒動

2011年02月18日 | Weblog
「ラブリン」に隠し子報道ですか、
隠し子なんて言葉、北島三郎さん以来のような気がするなぁ。

「ラブリン」こと片岡愛之助さんは、
今では数少なくなった関西在住の歌舞伎役者さん。

この方は、歌舞伎役者には珍しいサラリーマン家庭の生まれ、

この世界では出世の条件である門閥の出でないため、
周囲への気兼ねから、今回報道されたような経緯となったようです。

テレビやなんかでは、
「海老蔵の代役をつとめた愛之助」と紹介されてますから、

一般的な知名度はまだまだなのかな、
ただし実力的には、将来の上方歌舞伎を背負うと期待されている逸材。

数年前から、年中無休のハードスケジュールが続くと云う人気役者です。

歌舞伎には、歴史的な流れとして、
江戸歌舞伎の「荒事(あらごと)」と、上方歌舞伎の「和事(わごと)」の二つがあり、

大ざっぱに云うと、
「荒事」とは、刑事ドラマやチャンバラのようなアクションドラマ、
「和事」は、恋愛騒動を主としたメロだラマと云う事にでもなりましょうか。

近松モノのような上方歌舞伎の古典を演じるときは、
当然、「関西弁」で演じることになる分けですが、これがなかなかタイヘン。

と云うのも、
歌舞伎の仕事が東京に集中していることもあって、
上方の大看板役者も、生活基盤を東京に移しているため、

その御曹司たちが東京育ちの東京言葉。

とりあえず、上方言葉のセリフは覚えても、
恋する男女の細かい言葉のヒダを我が物にするには苦労の数々・・・・・。

やや大げさに云えば、彼等にとっての上方言葉は、
生まれてからずっとニューヨークで育った帰国子女が日本語で苦労するようなもの。

その点、ラブリンは大阪生まれの大阪育ち、
しかも今だに大阪在住ですから、
関西弁が体の中にしみこんでいて、観る方も安心して観劇できる。

今回のようなことは、
彼がどんどん出世すれば、いずれは知れること、

むしろ、心の重荷が晴れて良かったのではないかなぁ。






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