コロナの時節柄、
「カゼの神」と聞けば「風邪の神」なと思いがちだが、
本来「風の神」とは「風をつかさどる神」で、
夕べから近畿地方を横断している台風などは云わば風の神さんの手先。 (笑)
この神さんをイメージする時は、
有名な俵屋宗達の屏風絵「風神雷神図」の、
風の入った布袋を掴んで、
天空を自在に駆け回っている姿を思い描くのですが、
この有名な絵には元ネタがあり
それは京都の三十三間堂にある木像だ、という事を
知ってる人は案外に少ないかもしれない。
両方を見ればわかるが、
この木像と宗達の風神図はそっくり。
風神図屏風が江戸初期のものなのに対し、
木像は鎌倉時代の作だそうだから、云わば宗達がパクったことになる。 (笑)
ただし、意匠権とか、
独創などと云うことに権利意識のなかった時代の事、
ただ単に「学んだ」と云うべきかもしれないが。
尤もこの木像にも原案はあって、
中国の内陸部やインドなどの石窟に似たようなデザインの絵があるのだそうだ。
ま、なんにしても
夕べの風の神さんはあまり暴れずに去ってくれたので、
台風準備で大騒ぎしていた我が家にとっては、
まぁ、良かった・・・と云う処かな。