菅首相の長男らから、
高級官僚が接待を受けたいわゆる「七万円接待事件」について、
テレビのワイドショーの扱い方は、
女性官僚と長男の私生活などを暴きたて、
「こんな悪いことしてますよー」と云う、
報道が殆どだったと、
ワイドショーウオッチャーの我が同居人ドノからご教授いただきました。
週刊文春の編集長だったこともある、
花田紀凱氏がサンケイに書いている「週刊誌ウオッチング」の中にこんな記述がありました。
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今週も『週刊文春』(3月4日号)の独走状態
「菅首相長男『違法接待』本誌がつかんで書かなかった全情報」
たしかに東北新社の子会社
「囲碁将棋チャンネル」の認定に関して、いくつかの疑問はあるようだ。
が、当の『文春』でさえこう書いている。
〈衛星放送の同業他社が接待をしていない中で
東北新社が行っていた大掛かりな違法接待と、
同社の許認可を巡る動きの連なりに、どんな意味があるのか、謎は残ったままだ〉
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テレビと云うのは国の許認可事業で、
裏金でも接待でもなんであれ、利権を獲得すればその利益は莫大。
だからこう云う事件も起こる分けですが、
その根本は「電波の独占」と云う電波行政の体質にある。
いま、日本のテレビ放送網は、
NHKと民放五系列で独占している分けだが、
その民放五系列は全て、
事業開始時に大手新聞社の出資を受けて出発している。
つまり
テレビと新聞と云うマスメディアは同じ穴のムジナ。
お互い今回の七万円接待事件の本質を暴こうとすると、
その独占体質にも触れねばならず、それでは自らの首を絞める危険性に近づく。
つまり、新聞社やテレビ局としては、
せっかくの金の卵を産むニワトリを傷つけたくない。
ゆえにこの事件は、
首相の息子と女性官僚の接待事件としての面だけ報道し、
その裏にある、
電波の独占と云う事件の本質には触れたくない。
この事件は、
首相も早く幕を引きたいし、
新聞やテレビの方も、
事件の本質までもは追求せず、単なるスキャンダルとして終わらせたい。
まぁ、そんな処なんでしょうな。