漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

ドライブウェイに春が来りゃ いぇえええぃえぃえぇ

2010年03月30日 | Weblog
春ですね、路傍のナズナが白い小さな花を付けてました。

ナズナの別名は「三味線草」、
種の形が平たい三角形で、三味線を弾くバチの形に似ているところからの呼び名。

日本中のどこにでも生えると云う、生命力あふれる雑草です。

 「いもがかきね しゃみせんぐさの はな咲きぬ」  蕪村


「妹(いも)」とは、恋人のこと、

 この句に詠まれている女性は、
 小糸と云う芸妓さん、
 蕪村が馴染み、熱心に通いつめていたのだそうです。

 「 妹が垣ね 三味線草の 花咲きぬ 」  


正月の七日に食べる
「七草粥(ななくさがゆ)」に入れるのは、ナズナの若葉、

従って芭蕉の、
「 ひととせに 一度つまるる なずなかな 」なら新年の句。

これが同じ芭蕉でも、花の方を詠んだ、
「 よく見れば ナズナ花咲く 垣ねかな 」
 と、なると春の句になる。

「ドライブウェイに春が来りゃ、いぇえええぃえぃえぇ」

と、
こちらは、レナウンの、かっては耳に馴染んだCMソング。

その歌手の、
「しばたはつみさんが亡くなられた」と云うニュース、

なんでも、昨年12月に癌の手術をされて療養中、
歌手復帰を目指していた さ中のご不幸だったそうです。

所属事務所の社長でもあるご主人の談話がいいですね。
  
 「妻は、
  “もうみんな私のこと忘れているよね?”とよく言っていた。
  でも、こんなに取材の連絡がかかってきて、本人も喜んでいると思う」。


突然のご不幸でつらいだろうにこの言葉、
しみじみと暖かく、故人を送るに充分な真情があふれています。





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