漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

女王殿下

2012年08月21日 | 

きのう紹介した、
「女は自分よりランクが上の男と結婚したがる」と云う法則が、もし正しいなら、

米ハーバード大学から東大を経て、
女性初のキャリア官僚として外務省入り、と云うような輝かしい経歴の持ち主が、

「自分よりランク上」の男性をさがすのは、さぞむつかしかろうと想像がつく。

その時もし、白馬に乗った王子さまが現れて、

「情熱的にプロポーズ」されたら、

女たる者、
例えその行くてに茨の道が待っていると察知していても、

敢然として結婚するであろう、

と云うようなことを書いていた本を以前読んだ。

その本「雅子さま論争」は、
何人かのエッセーを寄せ集めて編集しているのだが、内容からして女性の書き手が多い。

さて、その中の数少ない男の書き手の一人が、
こんな意味合いの文章を寄せていたことを覚えている。
   
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 ウカツにもこう云う原稿を引き受けてしまって、今になって後悔している。

 書くべき対象を、
 キムタクとかイチローとか呼び捨てで書いてきた私が、
 今さら「まさこさま」と書いては血が通った文章にならないのだ。

 かと言って、
「雅子ちゃん」とか、「雅っち」などと書いては、街宣車の心配をしなくてはならない。

 ああ、何と書けばいいのか、
 自分の書き手としてのポリシーを捨てても、「雅子様」と書くべきか。

 ウ~ム、「雅子さま」、「まさこさま」、下から読んでも「まさこさま」・・・・・。

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ここまで読んで噴き出した。

処で、普通一般には「雅子さま」と呼ばれることが多いが、
正式には「皇太子妃」とか、「雅子妃殿下」と呼ぶべきところなのだろう。

それで思い出したのが、
ヒゲの殿下として親しまれた三笠宮仁親王の次女、瑶子殿下。

この方は剣道をされるが、
剣道では、ボディを保護する「胴」の裾に付く「垂」と呼ばれる処に、名札をつける。

普通は山田とか田中とかの姓を書くのだが、
皇族には苗字がないから、瑤子殿下は「女王」と書く。

これが正式の尊称なのだが、

対外試合などで、「女王」と付けて出ると、
相手側の応援席から失笑気味のどよめきが起こると云うことが珍しくない。

相手はこちらを皇族と知らず、
ましてや「女王」という呼称のあることも知らない人たちだろうから、まぁ、悪意は無い。

それでも最初はそれがイヤで、
「なぜ私には苗字がないのか」と思ったと、ご当人が語っておられた記事を読んだ記憶がある。

皇族に対しては、

呼ぶ方も構えてしまうが、
今のような世の中になると、呼ばれる方にも、それなりにとまどいはあるものらしい。

それにしても、「民間から日本一の名家へ」と、
玉の輿だったはずの皇太子妃が、なんだか悩ましげなのに対し、

皇族から一公務員の妻へと、

はるかに「降嫁」したはずのサーヤが、
妙に幸せそうに見えてしまうのはどうしたことであろうか。








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