漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

ウメを喰うともサネ喰うな

2010年06月11日 | せけんばなし

今日も日中の日差しが強かったが、
「梅雨入りが遅れ気味」と云うニュースもあった。

そう云えば、先日、
若い人から「ツユってなぜ『梅の雨』と書くのかな」と聞かれたことがあった。

語源と云うのは諸説あるものだが、
「まぁ、梅の実が熟す季節だからじゃないの」と返事をしておいた。

「梅」と云うと、初春のイメージが強いのは、
「梅の花」が春に先駆けて咲くことがあるのだろう。

今の若い人だと、
梅が実っているのを見た事が無い人も多かろうから、
したがって、六月の長雨と梅とがスグには結びつかずともムリは無い。

今、スーパーの店頭には梅の実が盛大に並んでいるが、
最近は健康志向で「梅酒」に人気があるにもかかわらず、
自分では漬けず、出来合いのものを買う人の方が多いのだとか。

健康志向と云うなら、混ぜモノがない自家製がよかろう、

梅酒など漬けるのはカンタン、
「青い梅」と「氷砂糖」と「焼酎」を、
まとめて一緒の瓶に放り込んでおくだけで良い、三ヶ月もすれば飲めるようになる。

目安としては、
「焼酎一升」(1800ml)に、
「梅1kg」、「氷砂糖1kg」だが、別にこだわることは無い、

各人の好みで調節すれば良い、
我が家では氷砂糖は700gぐらい、まぁ、どうやっても、大概はおいしく出来る。

「梅」は中国原産、
古くから日本へ伝わり、その実を燻製(くんせい)にして薬用としたと云う、

また梅を塩漬けにすると梅干しになるが、
その実とともに、「梅酢」も、当時としては貴重な調味料であったそうな。

私の子供のころ、
小学校の月例児童会で、
その月の目標や注意を決める時、六月は大概「青梅を食べない」だった。

学校帰りに、
まだ熟れてない青い梅の実を食べて腹を壊す腕白が多かったのである。

でも、黄色く熟した梅なら、
炎天下の山道を歩いて渇いた喉を潤おすにはその酸味と甘味が最適、

唾(ツバ)の出がよくなり、体が軽くなったような記憶がある。

「ウメを喰うともサネ喰うな、中に天神寝てござる」は、
「ナマ梅の種は毒があるから喰ってはいけない」というコトワザ、

「天神」は、テンジンさんこと、
菅原道真公が梅を愛したことや、テンジンさんの紋が梅鉢である処から。

ちなみに「サネ」とは種のこと、
「核」とも書くが、
ことのついでに書いておけば、コレ、隠語では陰核のこと、

つまり「クリトリス」を指すのであります。






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