漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

夏の花たち

2010年07月13日 | Weblog
いつもの散歩道、
池のほとりの雑草が綺麗に刈り込まれている。

草むらは蚊や蝿(ハエ)の涌きどころ、
梅雨時とあって、保健所かどこかが刈り取ってくれたのだろう。

それはありがたいのだが、
いつもその可憐さで楽しませてくれた昼顔も姿を消している。

朝顔が観賞用として人気があり、
庭や垣根などで栽培されるのに対し、昼顔はあくまで雑草扱い。

いくら可憐な花を咲かそうと、草刈機が容赦してくれることは無い。

私は子供のころから、この薄紅の雑草が好きで、
昼顔を見つけると得をしたような気がして、しばし見惚れたものです。

女性に例えるなら、
朝顔は色も鮮やかで、誰もの目を引く、二十歳前のおきゃんな娘、

その朝顔が、昼の日差しとともにしおれるのに対し、
昼顔は、太陽が中天にかかるころ一番元気に花を咲かせる、

したがって、真夏の炎天下に花を開く昼顔は、
二十代から三十代、仕事や子育てに励む女ざかりと云う処、

そして、たそがれせまる中、
ぼってりと白くて大きな花を開く夕顔は、
子育ても終え、人生にゆとりを持つ年増の女が針仕事でもしているような風情。

朝顔は見る人を楽しませ、
昼顔はたくましく咲き、
夕顔はカンピョウとして味覚を楽しませる、

皆それぞれに味わい深く咲く、夏の花たちの季節です。




コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。