漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

飛んでる大河

2011年05月31日 | Weblog

先日、国会で行われた委員会、
神妙な顔をして居並ぶNHK幹部を前にして、
最近テレビで見かけなくなった片山さつき議員が、なかなか辛口の意見を述べてました。

「NHKの大河ドラマは一本六千万円と、
 他の番組より大幅に予算を掛けているようですが、
 その割には外国のテレビなどに買われたと云う話を聞かない。

 外国の空港待合室などで 
 何台かのテレビを並べて世界各国の放送を流していても、
 アジアの番組はと云うと、
 韓国のドラマやインドの映画ばかりで、日本の番組が映る処を見た事が無い。

 大予算を使って運営する公営放送であるのなら、
 かっての「おしん」のように、
 もう少し世界各国が日本に親しみを持ち、
 観光宣伝にもなるような、 外国で通用する番組を作れないものか」と。

その大河ドラマの今年の仕上がり具合、
あまり見ない私が云うのもナンですが、

NHKの苦心が見えるワリには、
その意欲と内容の出来栄えがちょっとアンバランスかな。

ヨロイや衣裳の時代考証が行き届いているのに対し、
主役の江姫のヘアースタイルや言葉使いは今どきの女子高生風で、

オマケに、戦国の苛烈で血まみれの、
生存競争を勝ち抜いた女性のはずの主人公が、

あれだけ のどかな平和主義者では、
ストーリーと人格が分離して、戦国を生きた女性と云うリアルな感じが出ない。

肝心の主役が物語から浮いてしまってるンですよネ。

どうせ作り事の世界なんだから、
主役を現代風の感覚を持つ女性にしたいなら、

いっそ、ヨロイも衣裳も時代考証も、
ぶっ飛んだ内容にしてしまえばその方がスッキリすると云うモノ。

また、歴史小説を書く時、
史実の中に、架空の人物を放り込むのは小説家がよくやる手だから、

コミックの「JIN」のように、
現代人がタイムスリップして、
いっそ女子高生と江姫が入れ替わる設定にしたらいかがでしょうかネ、?

それなら、
江姫が信長に「平和の大切さ」を説いても不自然でなくなると云うモノ。

尤も、そこまでやると、
「こんなの大河ドラマじゃない!」って怒り出す人がでるかな、

「皆様のNHK」としては、
皆様からの苦情には弱い「御役所体質」が濃厚だから、

そんなことをすれば、
プロディューサーやディレクターが即刻飛ばされるのがオチか。

いくらオモシロクても
飛んでるドラマを作って、自分が飛ばされてはアワナイよなぁ。(笑)






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