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祖谷渓挽歌(いやだに・ばんか)~藍 友紀(あい・みゆき)著

「2007年自費出版文化賞」大賞受賞作品の紹介およびその周辺事情など。

1-21/テロに屈せぬことも大事。国際協調も大切。されど二人の命は、さらに重し

2015-01-21 00:40:14 | Weblog

 折衝に当たる外務省の斉木次官の風貌は、数か国の大使、公使を勤めた実直な名外交官、父親の斉木千九郎氏にそっくり。父上は一高在学中の昭和十六年二月、優れた寮歌「時計台(あららぎ)に狭霧はこめて」を作詞された方.毎年作られた一高寮歌の最優秀作は、当時のラジオ第二放送で必ず放送された。ところが、この斉木氏の寮歌だけは放送されなかった。歌唱担当のボート部が、曲調が物悲しくて反戦的、平和志向的だとして放送を拒否したからだ。温厚な斉木氏なので、あえて抗議はしなかったが、今に至るも無念の思いは残っていると、晩年に語っておられた。

  あららぎに狭霧はこめて(狭霧とは太平洋戦争前夜の嘆かわしい風潮。真珠湾攻撃は10か月後の12月)

  黄金なす落ち葉そよげば

  ひたぶるの思いすずろに

  ああ三年

  


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