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祖谷渓挽歌(いやだに・ばんか)~藍 友紀(あい・みゆき)著

「2007年自費出版文化賞」大賞受賞作品の紹介およびその周辺事情など。

1-8/沖縄便り~政治嫌いの藍ちゃんの「忘れられないあの友この友」①

2015-01-08 23:25:05 | Weblog

第一回~野崎晶子さまあて年賀状

新年おめでとうございます。よいお年をお迎えになりましたか。

 昭和15年、私たちは最後の小学校5年生になりました。最後と言うのは、次の年から戦犯文相橋田邦彦氏の手で70年の歴史を持つ小学校の名は消され、「国民学校」になってしまったからです。東京市立(大森)入新井第4国民学校になったのです。 

 その頃、私の家は、母が持ち込んできた多額の借金に苦しんでいました。当時、父は小学校の先生をしていましたが、母の借金を払うと、月々の家計は決まって大層な赤字になってしまいます。そのため父も内職をしましたが、もともとが母に責任のある借金でしたので、母も昼夜兼行で内職に励みました。しかし普通の内職では、とても母の借金は返しきれません。

 その時、助け船を出してくれたのが、母の長兄、黒沢秀雄の妻、鈴江さんです。鈴江おばさんは言いました。

「節子さんは、勉強ができるんだから、そんな割の悪い賃仕事なんかしてちゃだめよ。(書きかけ)

 

けれども月々の家計は、母の借金を教師だった父の給料では家計が大変な赤字


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