COM 1971年10月号 特集・座談会 「少女まんがをさぐる !!」 そのⅢでございます。って、皆さん興味あるのかな ? 訪問者数は毎日結構な数なのにこのシリーズはコメントが少ない・・・・。
気を取り直して前回 (12月12日) の続きから。 前回と同じく、青字は記事からの引用です。
上田氏
アイデアを考えてるとき・・・どういうときが一番気分が乗りますか。
もりた氏
主人公の性格を自分ではっきりつかまえたときですね。
上田氏
アイデアを立てるときは主人公が先ですかそれとも、テーマが先に出てくるわけですか。
一条氏
ものすごくいろいろですね。たとえばね、こういう性格の人物を描きたいなと思ったときにね、こういう人はどうするだろうかって話作ろうかと思ったときに、パッと一場面が― 略 ― カッコいいセリフを聞いてそのセリフ一つで話を作ったり本当にその時、その時ですね。
小題の③は 「少女まんがにおける 性 」
上田氏
昔は今と違って「りぼん」とか「なかよし」とか対象年齢の低い -略- 「マーガレット」や「少女フレンド」が次の年代といったように年代にふさわしいものを載せてったわけですよね。ところが最近は層というものをはっきりしないで、どんな雑誌にもかなり高年齢対象の“性”というものが、ベッドシーンなど、かなり赤裸々に描かれていますね。それをどうお考えですか。
もりた氏
それを納得のいくテーマの上で重要なものであればいいと思います。ベッドシーンや強烈な場面が描きたいがために話を作ったという、後味の悪いものを感じる作品もありますけど - 略 - 不潔感をただよわせて描いてほしくないと言うことですね。 - 略 -
少女の感覚と20歳前後の感覚とだいたい似ていると思うんです。中学1年ぐらいから性に対するあこがれ、恐れみたいなものと20歳ぐらいのそういうものはそれほど大差ないと思うんですね。自分が真剣に考えて、真剣に作品に向かった場合、やはり小学生が受け止めてくれるんですね。。だから私はそんな事いうのはおかしいと思う。
女性は最初から成長しているところがあるような感じです。
一条氏
私なんにも感じないです。もし作品つくって必要だったら描くし、わざわざこじつけて描くこともないです。自分の中で描きたいものがあって、考えを煮詰めていってくとふしぎとそのシーンが入ってくることが多いですね。別段問題にするほどないんじゃないかと思うんですが…。
④ 専属契約制については
上田氏
少年まんが界には、あまり多くはないんいですけど、少女まんが界には専属契約制というものが、かなり一般的なことになってますよね。その問題についてはどうお考えですか。
もりた氏
私個人に関して言えばラッキーじゃないかと思います。私の場合、制約はそれほどされてないし、仕事の量がいくらか少なめにできているから。仕事はしやすいです。
一条氏
いまところ、どちらがいいといわれると迷ってしまいます。良いときも悪いときもあるみたいね。
竹宮氏
女の作家の場合、どうしても描ける量っていうのが決まってくると思うんですね。その意味じゃいいんじゃないですか。
萩尾氏
私は契約は結んでいないんですけど、こっちのやりたい仕事だけやらしてくれるならいいでしょうね。
まき氏
私、今虫プロと契約結んでるんです。(笑) 最近結んだばかりで、まだはっきりとは分からないところもありますね。
話変わって、女性作家が男性作家より実力で落ちる、漫画賞の選考の場合に筆が甘いし、構成も甘いなんて批評される、という話になり、
竹宮氏
少女まんがの場合、やたら柔らかい線でたとえばデッサンできてなくてもいいからどこか抜けたデッサンのところがいいんだっていう考え方があるみたい…
一条氏
そんなこともありますね。
もりた氏
少女まんがと少年まんがのどちらが優れているなんて - 略 -
目指すものが違うんだからダイナミックなところは女がとてもかなうわけがないし、女の心を男が描けるわけがないってことですよね。(笑)
上田氏
最近よく聞くんですけど……少女まんがを男が読んで女の方が少年まんがを読む…少女まんがが男性のまんがよりおもしろいところっていうと、またその特性は…
もりた氏
男には描けない女の心のあやとか、……昔と変わってきて……今はキャラクターの中の人間性というものがかなり出てきているでしょ。- 略 -
いいなって思った意見なんですけど、矢代まさこさんが読者を意識するかって質問に対して、私は自分が読者だと思うっていってるんです。自分で描いてなおかつ自分が読者ってわけで、- 略 - ……
37年前のこの座談だけを読んでも、確かに今までの少女まんが家とは違う人種が出てきたというのがわかる気がします。ベテランの上田氏の感じている葛藤のようなものを、そんなこと気にもしてないわ、というように軽々と越えて行けるような新人たち。彼女たちのその後の活躍がこれだけでわかるような。
なかなか終わらない。。そのⅣに続く・・・・・。
これを書くので寝不足のトミー。
気を取り直して前回 (12月12日) の続きから。 前回と同じく、青字は記事からの引用です。
上田氏
アイデアを考えてるとき・・・どういうときが一番気分が乗りますか。
もりた氏
主人公の性格を自分ではっきりつかまえたときですね。
上田氏
アイデアを立てるときは主人公が先ですかそれとも、テーマが先に出てくるわけですか。
一条氏
ものすごくいろいろですね。たとえばね、こういう性格の人物を描きたいなと思ったときにね、こういう人はどうするだろうかって話作ろうかと思ったときに、パッと一場面が― 略 ― カッコいいセリフを聞いてそのセリフ一つで話を作ったり本当にその時、その時ですね。
小題の③は 「少女まんがにおける 性 」
上田氏
昔は今と違って「りぼん」とか「なかよし」とか対象年齢の低い -略- 「マーガレット」や「少女フレンド」が次の年代といったように年代にふさわしいものを載せてったわけですよね。ところが最近は層というものをはっきりしないで、どんな雑誌にもかなり高年齢対象の“性”というものが、ベッドシーンなど、かなり赤裸々に描かれていますね。それをどうお考えですか。
もりた氏
それを納得のいくテーマの上で重要なものであればいいと思います。ベッドシーンや強烈な場面が描きたいがために話を作ったという、後味の悪いものを感じる作品もありますけど - 略 - 不潔感をただよわせて描いてほしくないと言うことですね。 - 略 -
少女の感覚と20歳前後の感覚とだいたい似ていると思うんです。中学1年ぐらいから性に対するあこがれ、恐れみたいなものと20歳ぐらいのそういうものはそれほど大差ないと思うんですね。自分が真剣に考えて、真剣に作品に向かった場合、やはり小学生が受け止めてくれるんですね。。だから私はそんな事いうのはおかしいと思う。
女性は最初から成長しているところがあるような感じです。
一条氏
私なんにも感じないです。もし作品つくって必要だったら描くし、わざわざこじつけて描くこともないです。自分の中で描きたいものがあって、考えを煮詰めていってくとふしぎとそのシーンが入ってくることが多いですね。別段問題にするほどないんじゃないかと思うんですが…。
④ 専属契約制については
上田氏
少年まんが界には、あまり多くはないんいですけど、少女まんが界には専属契約制というものが、かなり一般的なことになってますよね。その問題についてはどうお考えですか。
もりた氏
私個人に関して言えばラッキーじゃないかと思います。私の場合、制約はそれほどされてないし、仕事の量がいくらか少なめにできているから。仕事はしやすいです。
一条氏
いまところ、どちらがいいといわれると迷ってしまいます。良いときも悪いときもあるみたいね。
竹宮氏
女の作家の場合、どうしても描ける量っていうのが決まってくると思うんですね。その意味じゃいいんじゃないですか。
萩尾氏
私は契約は結んでいないんですけど、こっちのやりたい仕事だけやらしてくれるならいいでしょうね。
まき氏
私、今虫プロと契約結んでるんです。(笑) 最近結んだばかりで、まだはっきりとは分からないところもありますね。
話変わって、女性作家が男性作家より実力で落ちる、漫画賞の選考の場合に筆が甘いし、構成も甘いなんて批評される、という話になり、
竹宮氏
少女まんがの場合、やたら柔らかい線でたとえばデッサンできてなくてもいいからどこか抜けたデッサンのところがいいんだっていう考え方があるみたい…
一条氏
そんなこともありますね。
もりた氏
少女まんがと少年まんがのどちらが優れているなんて - 略 -
目指すものが違うんだからダイナミックなところは女がとてもかなうわけがないし、女の心を男が描けるわけがないってことですよね。(笑)
上田氏
最近よく聞くんですけど……少女まんがを男が読んで女の方が少年まんがを読む…少女まんがが男性のまんがよりおもしろいところっていうと、またその特性は…
もりた氏
男には描けない女の心のあやとか、……昔と変わってきて……今はキャラクターの中の人間性というものがかなり出てきているでしょ。- 略 -
いいなって思った意見なんですけど、矢代まさこさんが読者を意識するかって質問に対して、私は自分が読者だと思うっていってるんです。自分で描いてなおかつ自分が読者ってわけで、- 略 - ……
37年前のこの座談だけを読んでも、確かに今までの少女まんが家とは違う人種が出てきたというのがわかる気がします。ベテランの上田氏の感じている葛藤のようなものを、そんなこと気にもしてないわ、というように軽々と越えて行けるような新人たち。彼女たちのその後の活躍がこれだけでわかるような。
なかなか終わらない。。そのⅣに続く・・・・・。
これを書くので寝不足のトミー。
翌72年には(山岸凉子)さんと萩尾、竹宮、(増山法恵)さんの今我々読者から見るとよだれが出そうな豪華メンバーで初渡欧です。
>これを書くので寝不足のトミー。
~無理しちゃ~駄目だよ~。お互いもう若くないんだから(^o^)。睡眠不足はめっきり応えるです。
>睡眠不足はめっきり応えるです。
若さと美容 (これ大事) の大敵ですわ。気をつけねば。
皆さんの写真を見ると もりたじゅん先生なんかご自身の描く はりきりガール そっくりで、他の皆さんもみんな可愛いですが、その中にもこれからは我々の時代だって感じが表れていて、頼もしいです。
皆さん若いんですよね
一条さんだけ、クールに感じるのは
気のせいだろうか?(アハハハハ)
少女漫画における性について
一条さんの「別に気にしていない」発言は
当時としては凄いんじゃないかな~(笑)
このくだりに関しては、できれば…
竹宮さんにも聞いて欲しかった(ハハハハ)
仕事の忙しい時期に寝不足っすか?(笑)
読む側はありがたいけど
お肌にはキツイんで気をつけねば~(笑)
ついつい関係ない 腐本 などまで読んでるだけなんですがね~
一条さんこの頃から大人っぽいよね。かっこいいですよ。もりたさんもハキハキして自分の意見持ってるし。みなさん センダンは双葉よりかんばし ぷんぷん香ってます~
うっきゃ~こんな素敵な記事をアップしてらしたのですねー、私が24年組を知る4年前です、出席者の皆様ステキ。。。
11月の半ばごろ、トミー。さんちに書き込みしてる最中にPCが急逝なさいました、12月13日に新しいPCを買ったのですが年末年始のあわただしさの中、アナログ人間の私にワケノワカランPCにかかずらわっている甲斐性はなく、復帰は正月明けとなったのでした、そのあいだにこんな絡みたい記事をアップしてるなんてしてるなんて嬉しい~~~
ハァハァハァ 落ち着こう
71年10月号…座談会自体は8~9月でしょうか、一条さん、もりたさん作品は私はりぼんで読んでたと思います、たぶん山岸さんのアラベスク一部の途中も。上田さんはたしか別マ(りぼんだったかなァ?)でセっちゃん、とかいうのを描いてた人かなあ?
この前年、70年の夏に萩尾さんは「ケーキケーキケーキ」という原作つきの長編を描いてるんですが、この作品の背景や手書きのセリフなんかにローマ字で『kudarannhanashida kudarannhanashida』とか『shoujomanngaha konomamadeha ikann!!』みたいなこと書いてるんですよねー。
私は「ケーキケーキケーキ」自体は面白かったんですけども、萩尾さんはものすごくこのお話描いててつまんなかったんだろ~な~と思ってました。「原作つきどう思う?」って質問はソレも言ってるんじゃないのかなあ?…
私はモーの一族なのでほめまくりますけど、当時萩尾さんはデビューしたてで16ページとか24ページとかしか発表してなかったと思います、「ケーキケーキケーキ」はりぼんの付録に付いた250ページ以上の長編、短編も長編もちゃんと面白く描けることがスゴイと思いました。。
はーはーはーはー
もうすぐ「のだめ」の再放送が始まるのでまたきます 新しい年になってもこの年になっても自分勝手。。。
何はともあれ、あけましておめでとうございます。m(_ _)m
あーやっぱり ! しばらくお見かけしないな~、こんな話題好きそうなのにな~とおもっとりました。(笑)
「ケーキケーキケーキ」はまだデビュー後6作目でなかよしの別冊付録で2冊になってるんですね。(調べました) 今付録のままであったらお宝でしょうね。
上田としこ先生は代表作 「フイチンさん」 を私も子供のころ見てました。甘いだけの少女マンガじゃなくて、お名前と作品をずっと覚えてました。
今年3月7日に亡くなられてます。90歳だったそうです。COMにも描かれてましたよ。
いつでもどこでもコメント待ってます。今年もよろしくです~~。