猫とマンガとゴルフの日々

好きな物を題名に↑ 最近はゴルフとグルメお出かけ主体に。以前は1960年~70代マンガを紹介していました。ネタバレ有り。

今 市子 「僕は旅をする」

2009年06月11日 10時08分41秒 | マンガ家名 あ行
 
 ↑ 写真は 「僕は旅をする」 が収められている文庫版コミック 「砂の上の楽園」 

 今 市子さんの初期短編が絵柄、お話共に好きなのは以前言ったが…。

 → マンガ家の絵柄の変わる時 今 市子 


 今さんは近年もっとも好きな作家さんのお一人ですが、BLものもいいけれど初期の短編が絵柄、お話共に好きな物が多くて。もちろんBLの長編も好きなんですけど、長編だと作者の性格なのかあれもこれもと話が枝分かれしたり飛んだり、登場人物も多くなって収拾がつかなくなりそうになることが多いみたい。
 それでも最後は上手くまとまるのはさすがですけど。

 初期短編というと、1993年デビューの今さんだと同人誌時代の 1991年 「ユディトの帰還」 (Ⅱものちに読みました) 「神々の花」 1992年 「夜の雫」 を除いて2000年までとしても、

1993年 「マイ・ビューティフル・グリーンパレス」 コミックイマージュ
    「夏服の少女」 眠れる夜の奇妙な話以下 ネムキ 「GAME」(1993年-1996年 Xi ザイ」 「図書館で会いたい」 コミックイマージュ 僕らの季節(1993年、コミックイマージュ)

1994年 「僕は旅をする」 ネムキ 「懐かしい花の思い出」 ネムキ 「眠りにつく前牛乳を」 ネムキ 「六月病」 コミックに描き下ろし ちょいBL趣味 「昼の月」 ネムキ 「精進おとしの客」 (のちの百鬼夜行抄に繋がるお話) ネムキ 「へんなやつら」(1994年、コミックイマージュ)

1995年 「百鬼夜行抄」 連載中、ネムキ 「五つの箱の物語」(1995年-1996年、小説イマージュクラブ 「花曇り(1995年、コミックイマージュDX、白夜書房

1996年 「笑わない人魚」 COO 「文鳥様と私」 あおば出版 「雨になればいい」 ネムキ 1997年 「青髭の友人」 COO 「夜の森の底に」 ネムキ 

1998年 「真夏の城」 COO 「砂の上の楽園」 ネムキ 「赤い袖」 ネムキ

1999年 「真夜中の食卓」 ネムキ増刊

2000年 「沈黙」 ネムキ 「遺影がない!」 ネムキ増刊・大ピンチ!

 2000年までの作品で私が読んでいるのはこのくらいか。あと、私が読んでいないのは以下のものなど。

青少年のための少女マンガ入門(3) より
「ファミリー・ブルー」雑誌「メロディ」(白泉社)掲載、単行本未収録
「DREAM AWAY」(86年作品。ネムキ99年10月号増刊掲載、単行本未収録)
「Walts」(86年作品。ネムキ99年10月号増刊掲載、単行本未収録)
「木の下闇」(94年作品。ネムキ99年10月号増刊掲載、単行本未収録)

 読んでいるものの中では、掲載誌の関係かちょっと怖かったり奇妙なお話が多いのだけど、その中でも私のお気に入りは 「眠りにつく前牛乳を」 と 「僕は旅をする」 のふたつ。
「僕は旅をする」 はTVの「世にも奇妙な物語」にて稲垣吾郎主演で映像化されたので覚えている方も多いかな。
 
    ウィキによるTV版記事はこちら → 「僕は旅をする」

 どちらもシンプルなお話ながら見えない怖さ、なんだかわからない恐さ、で大いに恐い。

「眠りにつく前牛乳を」 
 ある大学の古い学生寮では七不思議がまことしやかにささやかれていた。僕はある日部屋のドアの外から 「牛乳をください。」 という声を聞く。
 毎晩あげているうちにお返しに美味しいお酒をくれるようになった。姿の見えない何者かに寮の皆は面白がって牛乳と空き容器を並べ、酒をもらうようになる。ある日ぱったりくれなくなり…。


「僕は旅をする」
 弟の克也は旅行に行くと言って家を出た。しかし何時間もしないうちに踏み切りで事故に遭い首のない死体で家に戻ってくる。姉のひとみは弟が死んだことに実感が持てない。ところが克也が死んでいたはずの時間に言っていたのと違う旅行先の旅館に泊まっていた事がわかり、真相を知ろうとひとみは克也を追いかけて旅に出かける。
 ひとみは生きている克也に出会えるのか、克也はなぜ皆に嘘を言ってまで旅に出かけようとしたのか…。

                             

 ハリウッドが作っていたホラーは怖いというよりグロでとても好きになれない。恐れる者の正体がはっきり分からない方が恐怖は倍増する。他の人のホラーマンガでも正体が分かると面白みが半減する。日本的なホラーが近年欧米でも評価が高いのは、人間誰でも分からないものの方が怖いと見える。

 今さんが不思議で怖い物語を作り続けることができる秘密を少し。

2009年01月10日asahi.com 今市子さんの記事 → asahi.com:【9】漫画家 今市子さん-マイタウン富山


コメント (6)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« おめでとう 辻井さんヴァン... | トップ | 満天な菓子 »
最新の画像もっと見る

6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
今市子さん^^多分同世代(笑) (けい)
2009-06-12 01:04:39
今市子さん^^好きですよ~^^
とは言っても、あまし読んでなくて、百鬼と、BL作品を少し^^
砂の上の楽園も持ってるんですが、まだ読めてないです(時間なくて><)

「僕は旅をする」う~ん、おもしろそうだなぁ・・・そうそう、怖いの苦手なんですけいさん。ふふふ実はそ~じゃなくてグロイのがね。
なんちゅ~んでしょ、絵的にグロイだけとか、怖さだけで内容ないのとかが苦手><なので、そ~ゆうのばかしが前面に出てるオカルト映画系は苦手です(同じですね^^)
今市子さんの怖さって、違うもの^^後から、しみじみ浮き出て来る怖さって言うのかしら?

今市子さんの記事も、読ませていただきました。
>トレーシングペーパーで萩尾の絵を写し、友達に見せた。「ほかの子は『キャンディ・キャンディ』とかが好き。いまひとつ話が合わなかった」
がはははは!へ?私?と思っちまった!多分同世代くらいですからね~、同じよ~な事やってましたね~^^

お祖母さま
なるほど~子供の頃から、エドガー・アラン・ポーの話聞いていたんですね~。なんか、読んでてすごく納得しましたです。子供の頃の影響って、大きいんですね~。

今市子さん、少しづつですが集めてますので、トミーさんのこの記事参考にしますね^^うしし~


そうそう、トミーさん、トラバ送りましたのでよろしくです^^(ごはんバトン)
トミーさんから来てなかったですよ~?
返信する
もう一度送りました~。 (トミー。(管理人))
2009-06-12 14:23:53
 けい様
 トラバもう一度送りました。送ったつもりで送ってなかったのかもm(_ _)m

 百鬼~も1話完結形式でしょ。それの原型を見るようで、初期短編なかなか面白いんですよ。
 私は初期の絵柄も大好きなんで、もろ好みなんです。(笑)

 女子はグロは嫌いよね。と言って日本風井戸から貞子が~~というのも見れないのよ~私。

 その点、今さんのは妖しが出てくると言ってもあんまり怖くないから一般中年女子の私には嬉しい。本当に怖いものが好きな人には邪道と思われるでしょうが。
返信する
この文庫 (ブック)
2009-06-15 20:47:49
探してみようかな~・・・わりと見つかりやすそうな気がします(笑)

この方の本は・・・色んなタイプのを買ってるので
どれが読んでる(持ってる)本なのか最近理解してないんです
ほら新装版とか文庫版になると、内容が変わることもあるので
簡単に買うのはキケンなんですよね・・・


最近は読み逃げばかりですみません
でもちゃんと読んでるんですよ・・・
返信する
文庫版 (トミー。(管理人))
2009-06-16 10:08:06
 ブック様
 私も最近は読み逃げ専門よ~。ブックさんとこも毎日のように伺っているけれど、コメ残さない方が多いと思う。お互い様です~。(笑)
 まず自分のブログ更新しなくちゃと思うとね

 この文庫には確か
砂の上の楽園・僕は旅をするの他にあと2つ~3つくらい収録されてたと思う。ごめん、今手元になくて…。文庫の方が収録数が多かったりするのだけど、いかんせんサイズが小さいのがね。
 文庫で持ってるものはブック○フで比較的安く手に入れたものばかりですから、すぐ見つかると思いますよ。
返信する
私も (たれぞ~)
2009-06-16 15:28:43
今さんのはとにかくカラーが綺麗なので、大判で集めていたんですが、手に入らなかったのは文庫にしたんですよね~
これは大判だったかな??
・・・記憶があやふやだわ(汗)


>僕は旅をする
これって「世にも~」でドラマ化になっていたんですね~
知りませんでしたわ
でも貼ってあるリンク読んで納得

今さんの不思議な世界の根源がうかがい知れて、興味深いインタビューでした。

私はどーも漫画オンリーになりがちでそれらが書かれていた背景とか、読み込みが不足しているのでトミーさんのブログと探究心はほんと勉強になります


返信する
お返事遅くなって。 (トミー。(管理人))
2009-06-22 15:03:33
 たれぞ~様
 すっかりお返事遅くなってごめんなさい。
いや~、私もネットで調べて書いてるんです。 今はちょっと調べるといっぱい出てきますからね~。便利な世の中になったもんです。(遠い目) 
 
 私はたれぞ~さんのお弁当に対する探究心に感心してます ! 
返信する

コメントを投稿

マンガ家名 あ行」カテゴリの最新記事