比企の丘

彩の国・・・比企丘陵・・・鳩山の里びと。
写真、文章のリンク自由。

信州・・・塩田平・・・無言館・・・鎮魂の灯明

2009-08-19 | 戦没画学生慰霊美術館 無言館
☆「無言館」だけ見たいかたは・・・クリック

今日は8月16日・・・送り盆の日・・・お先祖様の霊が生きているものとしばし過ごしたあと安眠の地に帰る日です。

夕なずむ塩田平を見下ろす丘の上の無言館にやって来ました。
上田市古安曾の山王山・・・小高い松林の中、未完の三重塔で有名な前山寺の近く。

無言館・・・1997年開館した戦没画学生慰霊美術館
昨年、開館した第二展示室・・・傷ついた画布のドーム・・・の前。

第二次世界大戦・・・アジア太平洋大戦において戦死した画学生の遺された絵を今も窪島誠一郎さんは蒐集(お預かり)を続けておられるようです。既存の無言館では収まりきれなくなったのでしょうか。第二展示館が2008年9月開館しました。
傷ついた画布のドーム」の展示室、そしてオリーブの図書館(25000点の蔵書)、七つの皿(レストラン)があります。七つの皿のレストランはアットホームな食堂という感じで大きな窓の外は四季の景色がいっぱい。図書室とレストランでゆっくりとした時間をすごしたくなる。そんな感じです。

第二展示館のアプローチの前庭に立つ絵筆の記念碑(名前は?)。
むかしの言葉では筆塚

右上に赤いペンキが・・・5年くらい前でしょうか。無言館の中庭に立つ「記憶のパレット」(収蔵された絵の作者たちの名前を刻んだモニュメント)が心無い人に赤いペンキで汚されるという出来事がありました。そのことを忘れないためにこの筆塚に赤いペンキを塗ったとのことです。

傷ついた画布のドームから緩い坂道を登っていくと無言館

中庭にたつ戦没画学生たちの名前を刻んだ「記憶のパレット」。

記憶のパレットの前で・・・千本の絵筆の筆供養・・・毎年8月の14~16日。

8月の14~16日の5時から、無言館の周りを囲んで灯明が。 
若いカップルがローソクに灯を点していました。

日も暮れてきました。無言館の周りを囲んだお灯明が明るく輝いています。
・・・鎮魂・・・

一つ一つの絵の間を歩く・・ムソルグスキーの「展覧会の絵」のプロムナードが聞こえてくる・・・ような・・・
絵は当然のことながら何も語りません。
この絵が何を語っているか・・・それを感ずるのは・・・見た人のそれぞれの心の問題かもしれません。

※コメント欄オープンしています。
・URL無記入のコメントは削除します。


最新の画像もっと見る

12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
念願 (こきおばさん)
2009-08-19 15:56:03
訪れたいと思っていた「無言館」に、少し崎の11月ですが、行ける事になりました。

ここでの記事をもう一度読み返して、確り見てこようと思っています。
ご紹介有難うございます。
返信する
無言館 (縄文人)
2009-08-19 18:33:35
↓で無言館へのコメントをチョイト書きましたが、
8月終戦お盆にまつわる行ってみたい場所
のno1として日経新聞に掲載されていた。

 ★ 送り盆安らぎの地へと無言館

館中には素晴らしいそれぞれの画があると言われます。
  一度足を運びたいものです。
返信する
Unknown (おばちゃん)
2009-08-19 19:32:20
無言館 知らなかったです

行ってみたいです・・

返信する
チョッと遠いんですが (こきおばさんへ・・・ヒキノ)
2009-08-20 21:12:39
日帰りで十分な距離です。温泉も近くにいっぱいあります。
ドーマー発芽の森は近くです。リンゴ園もあります。

絵は上手であるかそうでないか、未知数の画家の卵だったのですが、よく遺族の方が保存されていたと思います。
手紙が展示されていますが検閲があり当たり障りない文章です。
生きて帰って絵が描きたかったでしょうね。

返信する
無言 (縄文人さんへ・・ヒキノ)
2009-08-20 21:17:14
画家の卵の描いた稚拙な絵かもしれません。
それでも窪島館主は「絵はもう一つの画家の命」といってます。

  ☆蝋燭に 戦没画家の 命の灯
返信する
機会があったら (おばちゃんへ・・ヒキノ)
2009-08-20 21:20:21
ぜひ行ってみて下さい。でも兵庫からは遠いなあ~

善光寺参りの途中に。
返信する
言ってみたい所です (shizukata)
2009-08-20 22:10:44
無言館友達が行って来ました。「皆戦争で亡くなってしまった人たちが描いた絵なのよ
惨い感だわ」と言ってました。「一度行くべき」とも言ってました。行ってみたいです。
返信する
無言館 (henao&henako)
2009-08-21 07:23:09
ヒキノさん、お早うございます。
戦争は多くの夢を抱いた若い人の命を奪ったのですね。
自分の考えに反しても御国の為にと…
戦場に散られた、この様な若い人の作品を、
大切に保管されているこの様な施設に、
多くの人が訪れ、見て欲しいものですね。
それが、この人たちの供養になる様な気が致します。
(へな爺)
返信する
無言館 (アルママ)
2009-08-22 15:22:40
ヒキノさんのブログを見るたびに、今年はぜひ行きたいと思いながら、実現していません。
第二展示室も出来たのですね。
オリーブの図書館、七つの皿へも寄ってみたいです。

一番下の無言館のアプローチは以前と変わらないようで、懐かしい光景です。
返信する
この美術館は (shizukataさんへ・・・ヒキノ)
2009-08-22 23:44:38
絵は無言ですが。強いメッセージがあります。
信州を訪れる機会がありましたらぜひ寄ってみて下さい。
返信する

コメントを投稿