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「激しいところ」

昨夜は結局日付が変わってからの帰宅で朝10時過ぎ出発から14時間というハードな一日でした。午後いちのリハーサル直前発声は、全体の約1/3近い50名の1年生が初演奏会 ということに鑑み、身体を開いて客席を意識して声を発することをしてほしいので、合唱団からなるべく離れた1階客席後方でマイクを手に終始指導しました。身体を使うphysical exercise を中心にHarmonyに耳を使いながら進めます。学年別に声を聞いて アドヴァイスするときは下級生を上級生が気遣う様促します。お腹を触ってもらううち 緊張がほぐれるからです。ステージ衣装を身に纏った途端血流が悪くなるものですよね。それだけで日常ではない状況に追い込まれる。そんな歌い手をいつもどおりの状態にしてあげたい。本番当日はこのための工夫が肝要です。
 そのあと学指揮ステージのリハーサルを見ました。ブログにもよく投稿してくれる彼の指導はかおるめそっどを踏襲してくれていて嬉しい驚きでした。柔らかな息で三善晃が会場に流れます。これなら と安心してホールを離れ父の病院へ。担当医から退院の日程を告げられ、救急搬送からひと月で普通の生活に戻れることになりました。医師の話をそこそこに錦糸町へとんぼ返り。地下鉄ってエレベータが遠く離れたところにあるのね。。と恨めしく思いつつ、開演前にどういう発声指導をしてあげれば彼らのために良いのか考えながら半蔵門線に乗り換え。
 日暮れの錦糸町はこんなに綺麗でした。パチリ。ホール到着後大谷氏楽屋へ直行、要望を聞く。これが今日のタイトル。「高音はさ、全部クリアするんだよね。それは凄いことだ かおるちゃんさすが!でもさ、ハゲシイトコロがちょっとね なんかね もうひとつ、こう・・」『前に出てこないんですね?』「そそ!『あたしみたいにハゲシク歌って!』って言ってよ(笑)」とのたまう。(ふむふむ言葉を立てたいのね。ってことはみゃみゃ ぴゃぴゃで顔の全面ね・・)シナリオ完成 最終現場へ向かう。
 6階の防音室は160人が入るとぎっしり。なので縦長でも横長でもなく 私は隅っこに位置し、なんとなく変形扇形の要に立つようにして部屋を最大限使ってもらう。『みんなぁ 歌声で かおるせんせよかったね~って言って~~!!』みんながオウム返しに反復。『今ね~ 病院行ってきたら父の退院決まったのぉ~♪』「おお~~!」「きゃぁ~~!」と大歓声。tensionをあげたくて言ってる訳ではないけれど、みんなと一緒に喜びたかった。結果的に物凄いhyper軍団に。二人ずつペアになって背中合わせて発声をするのはイリノイ大合唱指揮コースからのパクリ。でもこれは相手の下半身を感じることで呼吸が深くなりマヨネーズ確認にはもってこい。シナリオ通りの指導案と、『みんなは死ぬほど裏声を使ってきたから地声がきれいになってるの。心配しないで使っていいのよ^0^ じゃ、あの個所歌ってみよっ。』と指示すると女声がバリバリ激しさをモノにして歌い出した。男声も負けじと表情筋を駆使、良い活舌に。『OKAY!これで絶対大丈夫。行っておいで!』「はぁ~~~い☆」袖へ送り出す。
 そして客席へ。市松生たち、べる・そ~れの面々、仲良し顧問様達 たくさんに声をかけられる。開演。うんうん いい音。三善。うんうん 快調。学指揮君も品のある棒。直前に控室まで行って発音を治した朗読君も改善されている。そして大谷氏ステージ。シェーンベルクは出色であった。打ち上げでもスピーチしたけれど、こんな演奏は日本では聞けない。160人でEuropean soundを作ることは今の日本では不可能だと思うからだ。もちろんもっと少人数でも歌うことができる曲だが この人数の厚さは曲の深さに必須かもしれない。プロでも難しいこの曲をこれほど見事に演奏した彼らに大きな拍手を送る。最後はこの日の目玉 ソリスト・パーカッション・4台ピアノによるストラビンスキー。拷問のような(?!)ロシア語攻めに良く耐え、良質の合唱を作っていた。手作りの衣装も似合ってたよ♪ みんな、偉かったね!
 なんだかなぁ・・ と、向かう足取りが重かった頃もあったけれど、思い通りの音が作れた今年は私にとって愛しいクライネスだった。汚い音はきらい・・ 綺麗な音を出す努力をするのならいくらでも力を貸すよぉ★ 来年のクライネスはどんなかなー   みんな次第。だど。ひっひっひ。 
コメント ( 1 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
本当にありがとうございました! (なつさこ)
2011-12-29 15:20:09
坂本先生、一年間本当にありがとうございました!
この一年間、本当にいろんなことがありました。1・2年生からしたら本当に楽しいばかりでない1年だったと思います。
それでもこうして演奏会に1400人以上のお客様が来てくださり、人生で恐らくもう二度とないであろう程の長く大きな拍手をいただき、反省がありつつもクライネスで合唱が出来て本当に良かったと思えているのは、1・2年生の努力と、偉大な上級生のご協力と、何より先生方の、坂本先生の女声発声をはじめとするご指導のおかげだと思います。
坂本先生の足の怪我、お父様のご入院など大変な時期でも笑顔を絶やさず、私たちの音楽のためにいつでも真剣に指導してくださったこと、心から感謝しています。
そしてお父様のご退院の日取りの決定、おめでとうございます。とても安心しました^^
またもや長くなってしましましたが(笑)良いお年をお過ごしください、そして来年が先生にとっていい年でありますように‥

夏迫
 
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