のんびり・・・いそいそ~(*くうかんあそび*付き)

なんとか音楽の勉強を続けているちょっと変な主婦兼ピアノ指導者兼ボランティア演奏者の日常。取り留めのない駄文揃い。

「朗読者」ときつね目の女

2007-01-30 22:31:04 | ほんとえいがのこと

「朗読者」

ベルンハルト ・シュリンク

マイミクさんのオススメで去年読んだ本。
簡単に感想を・・・といいますか
この本について感想を述べる知性を持ち合わせていないワ・タ・シ。
しくしく。ごめんなさい。


本編の主人公の1人、ハンナがワタシと同世代。
最も興味を持ったポイントです。
対する今一人の主人公ミヒャエルは学生、15歳。
この2人がふとしたきっかけで恋に落ちる物語。


いきなり余談だがミヒャエルくらいの男子学生って
毎朝うちの前をたくさん通っている。
でも全然恋愛対象に思えないし、向こうだってこっちのことを
せいぜい「なんだ、ゴミ袋を持ったおばさんか」
くらいしか思っていないだろう。
ただ作中ではハンナは未婚だし、
ワタシと比較するのが間違いなのだろうと思うが(笑)。


この作品を勧められたきっかけはナチスドイツの話題だった。
アマゾンのレビューを読むと
そこにポイントを絞った読み方もできるようだが
ワタシなどは甘いので、2人の関係についての印象の方が
後々色濃く残った。


とりわけ様々なシーンでのハンナを考えていた。

 彼女はなぜ、子供のような年齢のミヒャエルを恋愛対象にしたのか?

 美しかった彼女はなぜ収監されてから(もしくは文字を覚えてから)、
 急速に老け込んでいったのか?それは単なる加齢によるものなのか?


 彼女は晴れて釈放されるという時に、命を絶ったのか?


等々、色んな想像をし
一応「こんなかな」という自分なりの答えを出してみたりした。
文盲ゆえに、自分の生きたい道からはずれることを余儀なくされた彼女。
字が読めないことを何よりの恥とし
事実を必死で隠し通そうとした彼女。
その彼女なりの誇りのようなものに共感を覚えた次第だ。


対するミヒャエルに関しては
やはり自分の身近にいる人間がホロコーストに加担したという
重い事実にどう対処していくのか
戦後、ドイツが担った重い課題について
真剣に悩む様が描かれている。
ハンナについての記述はどちらかというと柔らかい印象だが
大人になったミヒャエルについてのそれは
それに比較すると硬いし、ズッシリとした印象を受けた。


ところでこれも蛇足だが
ハンナがミヒャエルに対して「坊や」という愛称で呼びかけるのだが
どうしても旧作の「白い巨塔」で
財前五郎を演じている田宮次郎に
愛人役の太地喜和子が「ゴロちゃん」と
呼びかけるシーンを連想してしまった(笑)。
まぁ言葉こそ違え、言いたいことは同じだと思うのだけれど。
大地さんの愛人役を観たら、最近作の黒○さんはいささか物足りないなぁ。



     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ところで先ほど風呂で目を閉じて瞑想していたら(わはは)
  
  ・証明写真状で
  ・黒々としたロングヘア
  ・くすんだライトブルーのスーツを着ている
  ・唇が薄いが赤い口紅の印象が強く
  ・目は細くつりあがったキツネ目

というかなりはっきりとした画像で女性が脳裏に浮かんだ。
いきなり風景が浮かぶことはあるのだが
人物は初めて・・・一体だれだろう?

心当たりの方、ご一報ください。



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