アクリルと倉之助

絵とクラリネットと魚と具沢山日記

鑑賞は静かに、作品と一対一で語り合うのがいい(8月19日)

2006-08-20 01:39:19 | 美術
 
今日はあっつーい中、上野に行ってまいりました。
東京藝術大学大学美術館でやってる
『ルーブル美術館展』と、
東京国立博物館平成館でやってる
『若冲(じゃくちゅう)と江戸絵画展』を見てきました。
ルーブルが混んでいるのは覚悟していたので、
比較的空いている開館直後を狙っていくつもりだったのですが、
朝、起きられませんでした。
だって昨晩暑くて寝つけなかったんだもん・・・。

入るのに70分と言われていたのですが、
40分で入れました。
中は人人人人人・・・・・・。
ギリシャ彫刻見に来たのか人見に来たのか
わかんないくらい人がいました。
やっぱり有名所の企画展だと、普段は
美術館に行かない人でも来るんでしょうね。
それを、「美術に触れてくれる人が増える」と言って喜んで良いのか、
「・・・普段びじゅ(以下自粛)」。

まぁとにかくすごい人だったので、
ぱっぱっぱ~と1時間ほどで見て回って出てきました。
ニケのちいさなブロンズ像のスタイルがすごくよくて
体と羽のバランスやポーズも綺麗でとても良かったですよ。

実は芸大って初めて入りました。
あんまり興味なくて(失礼)受験もしなけりゃ
芸術祭に行ったこともなかったんですよね。

ミュージアムショップで図版をぱっと買って
今日のメインの若冲に行きました。
ここもすごい人・・・。
若冲というのは伊藤若冲といって、
江戸時代にちょっと変わった作風で絵を描いていた人です。
印象派が点描で作品を描くのよりもはるか以前に
点描を使った絵を描いた人です。
卓越した描写力を持っているのにとても可愛い絵も描く人で、
大学時代に友達に教えてもらってから好きになった作家です。

ほんっとうにすごい人の数でしたが、
ここはぱっぱっぱとは見たくなかったので
列に並んでゆっくり見て行きました。
ところが皆さん、熱心にみていらっしゃるのか
全く列が動かず、4部屋あるうちの1部屋を見るだけで
1時間かかってしまいました。
しかもこの部屋には若冲の作品は無し。
でも芦雪とか良い作品がいっぱいあって、とても楽しめました。

あ、ここで一言。
「激混みの中でいちゃついてんじゃねーよ!!」
失礼。
だって目障りだったんだもん。
動線の真ん中で突っ立ってるし。
彼女の方は「えぇ~、今まで見たなかに
若冲の作品ってなかったのぉ~?」なんて言ってるし。
キャプションちゃんと見ろよ!!
作者名書いてあっただろーが!!

で、ですね、やっとの思いで次の部屋に行ったら
案の定、今回の目玉の二隻の点描襖絵の前に
ものすごい人だかりができていました。
みなさーん、作品はそれだけじゃないですよ~と
心の中で思いつつも私だってやっぱりちゃんと見たかったので
(大学の授業でこの作品の塗り絵をやった想い出があるのですよ)、
人だかりの中に入っていったら、ここもやっぱり人が動きませんでした。
同じ場所に10分立ち続けていました。
もうダメだと思って左隻(最初に私がいたのは右隻)に移動したら
こっちはガラ空き。
なんで?と思いつつ、左隻をじっくり見てきました。

次の部屋は淋派、その次の部屋は絵に「変化する光」を当てて見せる
ちょっと面白い展示の仕方をしていました。
光は3つで、朝を思わせる白い光、夕方を思わせる朱色の光、
そして薄暗いほのかな明り。
木に雪が積もった大きな屏風絵があったのですが、
それに白い光が当たった途端、雪が白く光って
とても綺麗でした。
絵は朝見るといいのかも、とちょっと勉強になりました。

ところが、この頃になると絵を見るのに目を使い過ぎて
痛くなってきたのと、人がいすぎて気持ち悪いのとで
ちょっと疲れてゲンナリしてきてしまいました。
なので残念でしたが、残りはさーっと見てきました。
やっぱり美術館は1日に1館にしておいたほうが
いいかもしれませんね。

ここでも図版を、それから神奈川沖浪裏のクリアファイルと
鳥獣戯画の風呂敷を買って帰りました。

でね、帰りの電車の中での話なんですが、
ある駅でお姉さん(といっても私と同い年くらいかな)が
1人乗ってきたんです。
私が座ってる席の向い側の席のつり革につかまっていたんですが、
口にハンカチをあててフラフラしてて、
今にも吐きそうになってるんですよ。
あっれぇ~もしや・・・と思って注意して見てたんですが、
結局そのお姉さん、支え無しで立っていられなくて
振り返ってドアの方に移動したんです。
その時ぱっとお姉さんの鞄についてたキーホールダーを見たら
写真のマークのキーホールダーですよ。

マタニティーマーク。
お腹はまだ目だたないけど、妊娠していますよっていうマーク。

やっぱりつわりだ~と思ったんですが、
周りの人はどうも気づいていないらしく、
お姉さんを見ると顔を真っ赤にして涙目になって
ものすごい顔して辛そうに立ってました。
なので席を譲ってまいりました。

つーかお姉さんがつり革につかまって立ってた時に
目の前に座ってたおっさん達気づけよ!!
しっかり目開けて起きてただろーが!!
キーホルダーも見えてるでしょーよ!!

マークを知らない人もまだまだ
沢山いらっしゃると思いますので、
マークを載せておきました。
(結構新聞に出てるんだけどな・・・。)
このマークを付けている御婦人を見かけたら、
みなさん、席を譲ってあげて下さいね。
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