アクリルと倉之助

絵とクラリネットと魚と具沢山日記

11月20日北アルプス国際芸術祭③

2021-11-27 21:03:36 | 芸術
お昼の時間もとっくに過ぎて、
ハラヘリ状態と痛む足を引きずって、
とにかく歩いてみることにしました。

⑧「水と光」本郷毅史
旅をしてきた人が辿り着いた
水源と稲作の表現。
写真と映像によるインスタレーション。
水と米という日本人を作っている
ものをモチーフに、光も加わって
展示場所の古い土蔵とも相性の良い
静かな作品でした。
版画用和紙のような紙に
写真を印刷してあったのが
土蔵としっくりいっていた要因かも。

⑨「ひみつの森」麻倉美術部
屋根裏に広がる不思議な空間を
段ボール製の巨大なアーちゃんが飛び回る
とても楽しい作品。
地元のアート集団が作り上げる
メルヘンな世界観が、
とても楽しかったです。
床から花生えてるし、
天井からクラゲぶら下がってるし、
森にあるピアノは好きに弾いていいし、
チビッ子が楽しそうでした。

⑩「クリスタルハウス」ニコラ・ダロ
古い蔵の中で繰り広げられる
機械仕掛けの不思議な演奏会。
歌う山たち、猿のバンドマスターの
バンジョーの音色、
レインスティックの雨の音、
紙で奏でる風の音…。
日記①の写真の作品です。
夏と冬とで姿を帰る雷鳥の影や、
塩を運んで走る人の姿もあって、
蔵がライブハウスみたいで、
できれば全曲聴きたかった。

⑪「すべては美しく繋がり還る」淺井裕介
昭和の夜の香りが残る小さな名店街に
伸びる伸びる生き物たちの地上絵。
壁にテープや土等でずっと繋がってる
絵を描いてる方で有名ですね。
要素の1つひとつの生き物がよく見るとかわいい。

⑫「私は大町で一冊の本に出逢った」
ジミー・リャオ
昭和の名店街の一番奥に作られた
小さな図書館。
中身がわからないように作者の
オリジナルのカバーをかけ、
訪れた人は好きなものを選び
新たな出会いを得る。
私も1冊選んでみました。
表紙をめくると、「瀬戸内晴美」と…。
思うように生きろと言われているようで、
仕事のことを本気で考える
時が来ているのかと思いました。

この昭和の名店街の入口にある
昭和の喫茶店で、ナポリタンを
いただきました。
地元のお婆ちゃんとも少し
触れあうことができました。

⑬「アマーニ・ガ・ナブジ
(ガーモクヤ・アチャーリ・モト)」
ドナルド・ワッスワ
ルガンダ語で、
「ナブジの強さ、
その理由は早い段階で加工される=
手に負えなくなる前に複雑な状況は阻止する」
という意味。
ナブジは樹皮織物の材料。
その布状の樹皮と大町で使われていた
味噌樽や米の育苗箱などを
ジャングルジムのように組み合わせた
作品で、国は違えど自然に根差した
暮らしの伝統が伺える作品でした。

⑭「私は大町で一冊の本に出逢った」
ジミー・リャオ
大町のメインストリートの
入口にある、〝書童〟の立体作品。
かわいいチビッ子が
旅人をお出迎えしてくれます。
私は一番最後にお会いしましたが…。

作品見終わって、痛む足を鼓舞して
駅から少し離れたオフィシャルショップに
グッズを買いにいきました。
やはり瀬戸内の時のように
地図もバスの時刻表も載ってる
オフィシャルガイドブックは事前に手に入れて
予習してから来るもんだと痛感しました。
でも、時間のロスはあったけど、
それも含めて行き当たりばったりも
面白かったです。

大町ではお蕎麦食べられなかったけど、
りんごのおやきをいただきました。
長野駅で立ち食い蕎麦にありつきました。
長野てんこ盛り駅弁も購入して
おみやげもいっぱい買って帰りました。

11月20日北アルプス国際芸術祭②

2021-11-21 23:51:42 | 芸術
北アルプス国際芸術祭。
健康チェックを受ければ
無料で乗れるオフィシャルバスで
1つ目の作品に着き、
バスを降りた瞬間に左足の
膝が変な感じで抜けて
カクンとなり、痛くなったのは
日頃の運動不足とタイミングの
悪さからです。
ここから、足の痛みとの格闘が
始まりました。

私が観た作品は次の通り。
〈源流エリア〉
①「水面の風景」平田五郎
自然園の縁にある大きな
御影石の睡蓮の花。
展示場所に熊が出るようで、この作品の
キャプション看板には鈴が
置いてありました。
ここから、1kmほど田んぼと林の中を
歩いて次の作品に行くのですが、
道祖神さまと枯れ葉が風情あって
とても気持ちのよい散歩でしたが、
足の痛みと熊のことが無ければ
もっといいのになーと思いました。

②「アキノリウム」松本秋則
竹や和紙でできたオブジェを
機械仕掛けで動かしたり風を送ったりして
音を出したり影絵で見せたりする
インスタレーション。
瀬戸内国際芸術祭で初めて会った
アキノリウムに、また会いたいなと
思ったのがこの旅の計画の始まりです。
竹が奏でる素朴な音、何とも言えない音階、
かわいいビジュアルと妙な動き。
お酒の博物館で展示してるのも
樽や木製の道具との一体感があって
良かったですね。

③「童話世界」リー・ホンボー
精緻な技で作られた紙製の
鮮やかな半円形のオブジェが
鏡が張られた床に映って
まるで車輪のように見える。
様々な色や大きさ、横のもの、
縦のものがあり、メルヘンでもあり
近未来でもあるような空間を
作っている。
ホームページの写真を見たときは
本当に輪っか状のものが支柱に
刺してあって、中に浮いているのかと
思っていたので、びっくりしました。
そして何よりもキレイ。
小さな会議室のような町の
多目的ホールで展示されてましたが、
もっと広いところでも観てみたくなりました。
そしてここの芸術祭の登り旗には、
あの鈴が付いていました。

④「アルプスの玻璃の箱舟」杉原信幸
その昔、神聖な場所だった
青木湖から静かにそびえ立つ、
湖産の水晶を用いて作られた
アルプスの山のような作品。
この作品の後ろには
雪が積もり始めた北アルプスの
山々が連なっていて、
風景と一体となっていました。
どこかのおばちゃんが
こんなもの見るために
ここにみんな来るのかと
不思議がっていましたが、
来るんですよ、みんな。

ここで大町温泉郷で買った
長野産の素材を使った
クッキーをお昼がわりにムシャリ。
美味。
湖の畔から、市街地に移動します。

⑤「ウォーターランド~小さな大町~」原倫太郎+原游
廃校になった高校にある
4作品のうちの1つ。
旧家庭科室に様々な仕掛けのある
水路を張り巡らせ、見学者は
船を走らせて水の町大町を疾走する。
チビッ子が喜びそうな作品。
図工の時間に作ったような水路に
板で作った人々や山や建物が
並んでいて、水車があったり
大人も子どもも楽しんで船を
走らせていました。
大町は水の町で、あちこちに
大小の川や水路があります。

⑥「今日までの大町の話」渡邊のり子
5cm四方の小さな箱に
展開される、小さな世界。
アッサンブラージュの手法で
使われているものは既製品なのに
様々な物語を思わせる。
私もボックスアートを作りますが、
この小ささは思い付かなかったと
悔しさ半分で楽しみました。
コーネル好きとしてはたまらん。
作品がたくさんあって、
見きれないのが残念。
ワークショップで作られた
参加者の作品も飾ってあって、
素敵なものがたくさんありました。

⑦「自然の美しさと調和」ポウラ・ニチョ・クメズ
グアテマラのマヤアーティストによる、
グアテマラの自然に対する世界観と
大町の自然が融合した絵画作品。
とっても鮮やかな南米らしい色彩と
自然や暮らしへの思いが込められた
作品たちが、フローリングの
旧コンピュータールームに
とてもよく映えてました。
小学校低学年の子が
一つひとつの作品に
これ好き、これは怖い、と
感想を言っていたので、
思わずどんなところが好きなのか
聞いてみたくなってしまいました。
でも、その理由を言葉で明らかにして
あげることで、子どもの感性とかは
深まるんだよなー。

⑧「OROCHI(大蛇)」布施知子
主にコイル折りという折りで作られた
大蛇のようにうねる作品の群像が、
大地の力強さを表しているように見える。
旧図書室に現れた、紙製の大蛇、
のようなもの。
大地を這っていたり、鎌首をもたげたり、
尾を持ち上げて威嚇しているような、
とにかくどうやって折ったのか
ぜんっぜんわからなくて、
技術の凄さを思い知らされました。

さて、ここまでの行程は前日に
激務の最中に頭のなかで組み立てましたが、
ここからは無計画です。
というのも、ここから先、駅まで
転々と作品があるのですが、
バスに乗るほど離れてはいなかったり、
逆に離れすぎてバスも通らないところに
あったりするからです。
そして、足の痛さはピークを
迎えています。

11月20日北アルプス国際芸術祭①

2021-11-21 23:34:17 | 旅行
長野県の大町周辺で行われている
北アルプス国際芸術祭に行ってきました。

プライベートで県境越えるのは、
いつぐらいだろう。
2年近くは経ちますね。
少し前に芸術祭やってるのは知ってて
でも連日帰るのが遅くて旅のこととか
全く考えられなくて
鬱々と暮らしていましたが、
このままだと本当に心がヤられると思い、
木曜日にバババっと新幹線を予約し、
初めてSuicaに同期してみました。

エリアが広くて免許もないので
オフィシャルツアーを申し込んだら、
前日に人が集まらなくて
催行できないと連絡がありました。
やっぱりご時世的に厳しいらしいです。
ツアーのお昼ご飯、楽しみだったのにな…。

そんなわけで、自分で動かなくては
ならなくなったので、
体調も数日前から貧血ぽくてそれほと良くないし
金曜の夜は早めに帰ろうと思ったら
とんでもなくて、ブラックなことが
普通のことのように提案されるし
旅当日は5時ちょい過ぎの電車に
乗らなくちゃいけないのに
帰れたの22時過ぎでした。
そこから慌てて芸術祭の無料の
オフィシャルバスの時刻表と
見たい作品の場所をパズルのように計算して
日付越えてから寝ました。
ちなみに移動パズルは完成してません。

こんな顛末で旅は始まり、
久々の「かがやき」乗車に
テンション上がりましたが
予約した席におはさんがいて、声を掛けたら
何かモニョモニョ言って
本来のご自分の席である隣に映りましたが
あれは絶対に謝ってないです。
そして隣のおばさんは席の前に置いた
自分の荷物に靴を脱いで足を乗せました。
位置的には前の座席の頭を置く辺りに
足が来ている状態です。
と、いうことは私の視界に
ずっとおばさんの足が映っていると
いうことです。
私は朝御飯に買った大船軒の
サンドイッチを半分だけ食べ、
そっと目を閉じ、眠りにつきました。

長野駅に着いたら、今度は
特急バスで信濃大町まで行きます。
今度は後ろのおじさんがずっと
バタバタしていたり、
咳き込んだりしていました。
ある時、隣に置いた荷物から
物を出そうとしたら、おしりの
横辺りがモニョモニョっとして
気持ち悪!と思って思わず
モニョモニョした辺りの座席を触ったら
後ろのおじさんが私の座席の両脇、
シートベルトがある辺りに足を掛けており、
私はそのおじさんの湿った爪先を
つかんでしまったようです。
もちろん、すぐにリュックから
アルコール消毒液を出し、
手を清めました。
道理で、発車直後に反対側の
おしりの脇もモニョモニョしたと思ったよ。

まだ、現地に着いていませんが
②に続きます。



貧血くらいじゃ

2021-11-18 19:46:28 | 修羅場
朝から微妙に体調悪い。
(フラフラというかダルダルというか)

午前中で帰ろうと思い、
お昼を買わずに出勤。

昼休み中仕事して午後イチで帰るつもりだった。

午後、仕事が多過ぎて他に人もいなくて
帰りたくても帰れない状況にあることを悟る。

定時で帰ろうと思う。

定時に、定時で帰れないことを悟る。

2時間半の残業で帰宅。

体調悪くても帰れない、
それが公僕。

体調悪くても、どこか痛い、
発熱してる、じゃないと帰れない。

それが公僕。

ガラガラ声のメリーさん

2021-11-08 22:38:30 | 日々徒然
よく、駅の構内を清掃用カートが
メリーさんの羊なんかを鳴らしながら
清掃員さんに押されて移動しているのを
目にすると思いますが、
今日はデスボイスのカートに出会って
連日勤務時間13時間オーバーの
私の心を少し癒してくれました。

サンキュー、デスボイスカート。