伸ちゃんのブログ

ひたちなか市にある、お寺の住職のブログ
毎朝の境内の一コマと坊主の一言を毎日更新中

すべては流れ去るもの

2008年10月21日 | Weblog
今朝もよく晴れています。今日は二女の筑波山遠足です。
山のぼりにはに最高の日和ですね。私もついていきたいくらいです。紅葉はどれくらいしているでしょうね。

境内も少しずつ紅葉が始まっています。ザクロの実も赤くなってきました。
午後三時に増改築をしてくれている職人さんや庭師さんとお茶飲みしている時の
境内の空気は、確かに秋から冬にむかう風が吹いているように感じます。

今は11月に行われる住職交代の式(入退寺式)の準備に追われています。
いろんな意見が飛び交いまとめるのに一苦労です。
どんな行事も準備・段取りに費やす時間がほとんどで、当日は始まってしまえばあっという間に終わってしまいます。
ホント時間っていつでも、誰においても、平等に流れて行っています。
“執着にあたいする実態というものはない”とスリランカの高僧は言っています。
こだわってクヨクヨするほどのものはない、すべては流れ去るもの…。
こういうときはこんな言葉がとてもありがたく感じます。佛教は生きていく上で苦を超えていく知恵をあたえてくれます。
あとは自分自身が実践できるかどうかです。
「わたしは道を説くけれども、それを実践するのは、あなた方一人ひとりの自由意思です。
みずから実践して、そして体験としてつかめばよい」これがお釈迦さまの基本的姿勢です。

今日もお釈迦様の教えに助けられながら一日を全うしていきたいです。




一人ひとりが…

2008年10月20日 | Weblog
昨晩遅くから降りだした雨も今朝は止んで、空には
雲ひとつありません。きれいな朝です。
10月も20日になり、あっという間に11月になっちゃいます。
11月に入るとすぐクリスマスソングがTVに流しだされ、年末の雰囲気が
どっと入ってきますよね。なんと月日の経つのが早いことか…。
年内にまだまだやるべきことが山積みの状態です。うまく処理しきれるかちょっと不安です。
年間を通していつも色んなことがあります。ですから何もなく落ち着いた生活環境というものはいつもない状態なんですよね。
心落ち着かせることが佛教の目標とするところなんですが、この環境にあっても心しずかにすることが出来るかどうか。
試されているんでしょうね。
与えられた環境の中で“今”に集中できるかどうかなんでしょう。
金融危機、厳しい雇用状況、乱れた道徳観、食の不安、環境問題等々、どう考えても誰においても心落ち着く環境とは言えない世の中です。しかも、どこの家庭においても何かしらの問題を一つや二つ抱えているものです。
それでも生きていくしかありません。あきらめずに、しぶとく生きていくだけです。生きるってホント大変です。
だからこそ愛する人が必要ですし、愛される人になるようにしなくてはいけないんでしょうね。その関係がなくてはあまりにも辛すぎる世の中になってしまいます。
自分だけ良ければいいという思考がこんな世の中にしてしまったような感じがします。もうそんな感情は止めにしないと、さらに悪くなっちゃいます。
一人ひとりの意識がすべてです。あきらめずに生きていきましょう。

親業

2008年10月19日 | Weblog
今朝もいいお天気です。でもこれから曇りになるみたいです。
ドライブにはいい季節ですよね。ちょっと足を延ばしてみたくなります。
たまに場所をかえてみるのもいいです。普段できない話ができたり、ちがった
表情をみることができたりします。寺は忙しいのでなかなか機会がありませんが、
時間を割いて家族とちょっと遠くに出かけたいなと思っています。
近頃は家族5人、そろって食事することもすくなくなりました。
子どもたちが大きくなるとますますそろって食事はむつかしくなるんでしょうね。
仕方ないことです。顔を合わせる時間が少ないのに、せっかく会っても小言をいったりしちゃいます。
感情が先に出て、うまく話が出来ないことがあります。
そんなんじゃ対話はなりたちません。

粗暴なことばを言うな。言われた人びとは、あなたにそのまま言い返すだろう。
怒りを含んだことばは苦痛である。仕返しがあなたの身に至るだろう。
                            『法句経』
いきなり粗暴なことばで相手に接すればいい結果を得られるはずはありません。
家族だからこそ気をつけなくてはいけません。
お出かけに誘う前にけんかになっちゃ話になりません。
忙しいからこそ、よく落ち着いてから話ができるように今日の句を心に留めておかないと。
きっとどの親もそうなんでしょうね。


陽の光を

2008年10月18日 | Weblog
いいお天気が続いています。今朝も昨日総本山で迎えた朝と同じ
快晴の空です。
昨日までいた総本山は四方山に囲まれたところなので空が狭いんです。
普段は関東平野で、山がないのが当たり前なので“異空間”という感じ
すらしました。空の空間が狭いので夕方日が落ちるのもあっという間なんですよね。
太陽が山の陰にはいったらそれまで、という感じです。
陽の光を貴重に感じました。
心も気がつかないうちに陰に入ってしまうと陽の光のありがたみまで失ってしまい
、長い間薄暗いなかにいるということがあります。
きっかけになるほんの少しの陽の光を照らしてくれるのは、やはり出会いの中にあるのだと思います。
あとは自分で陽のもとに出ていくように努力しなくてはいけません。

太陽は誰にでも平等に照っています。自分が陰に隠れてしまえば陽は当たりません。
自分も太陽の照るところに出ていくことをしなくてはいけません。
色んなことがあります。悲しいこと、へこんでしまうようなこと、つらいおもいをすること、…。
そんな時、陽の光をはこんでくれる人との出会いは、自分もそのチャンスを生かす姿勢がなくてはつかむことはできません。
私も何度もすくわれています。誰でもそんな時はあります。
出会いをどうとらえるか、そこが大切なんでしょうね。
やはり陽の光を浴びて生きていきたいですもんね。


いってきます!

2008年10月15日 | Weblog
曇り空の朝です。予報では昼間ずっと雨でしたが
今朝になって雨マークは消え午後から晴れみたいです。
今日は三女の遠足ですので良かったです!
私も今日から遠足です。と言っても総本山のお寺で研修です。
寺の役員2名をつれて行ってきます。
ですので、金曜日までブログはお休みです。
出発も早いので今日はこれくらいで終わらせていただきます。
最後にこの句で終わりにします。

「すべてのものは無常である」(諸行無常)と明らかな智慧をもって観るときに、
人は苦しみから遠ざかり離れる。これこそ人が清らかになる道である。
                         『法句経』

ユーモア

2008年10月14日 | Weblog
朝はまだいいお天気ですが、午後から降るようですね。
昨日のニュースでは行楽地の紅葉の様子をとりあげていましたが、
毎年でかけたいとおもいながら“あっ”というまに紅葉の時期は
終わっちゃうんですよね。移り変わりは早いです。こちらの都合に
合わせて待っていてはくれません。

なんでもそうです。こちらの都合とは無関係にかわっていきます。
それを承知の上で生活するしかありません。けれど、自分の都合に合わせよう、
合わせたい、というわがままがいつもあるのが人間です。
自分中心で世の中が回ってもらいたいんですよね…無理なんですが。
自分の思いようにいかないのが当たり前なのに、現実そうなると“苦るしみ”が
起きてきます。
そのことを理解すること…むつかしいです。自分がいつものままだたと理解することはできません。
自分も変えていかないと理解することなど無理なんですよね。
走っている人と話す時に自分が立ったままだと会話はできません。
うまく表現できませんが自分も動かなくては、変わっていかなくては、“わかる”ことはできません。
生きることは次から次へと難題や壁が現れてきますが、そのたびに自分が動いて難題や壁を理解・確認して越えていくしかないんです。
私においてもそうです。超えたとおもったら、また壁にぶつかります。
“なぜ”と思っても仕方ありません、確認し越えていくだけです。
その繰り返しです。そのたびに思いつめて、暗くなっては体がもちません。
だから“ユーモア”というものは貴重なんですよね。
心に余裕がないといけないんですね。
いつでもユーモアを持てるような人になりたいですね。



ありのままに

2008年10月13日 | Weblog
きれいな雲です。冷え込んできました。坊主頭には帽子を
かぶらないと表に出られない季節になりました。

昨日は晴天の中地域の運動会が開催され、妻と小学生の娘たちは無事転ばずに
走り切ったようです。私たちの住む自治会はびりだったそうですが、6年生の娘は
声が枯れるほど応援をして十分楽しかったようです。いい一日でよかったです。
私も昼間は寺の行事の法要で大勢の前でお話をしたり、今日の法事の準備でくたくたになりましたが、
夜、先日寺でのコンサートで歌ってくださった深谷さんのライブに行き、あの歌声にまた気持ちよく酔いしれちゃいました。
なんともなが~い一日でした。
ライブの第一部は前衛舞踏家によるパフォーマンスというか舞台でしたが(山海塾のような)、はじめて見るパフォーマンスに度肝を抜かれ、じっくり見ていると見る者それぞれに思い当たる表現が込められているようで、とても印象深い舞台でした。

表現の仕方は人それぞれです。最終的には気持ちがそこから伝わるかどうかなんでしょう。見かけにまどわされずに相手を感じることができるかも大切なところなんでしょうね。とても勉強になりました。
普段の生活は見かけや偏見を通して判断したりします。自分の持つ価値観で判断するからです。ありのまままに見なさいと佛教では言います。自分のつまらない価値観を捨てることです。なかなかできませんが、あのパフォーマンスには教えられるものがあったように感じました。色んなものを見るのは勉強になります。いい一日でした。

たが回し

2008年10月12日 | Weblog
今朝はよく晴れました。ぐっと冷え込みましたね。
どんどん秋は深まっています。

今日は地域の運動会です。小学生の娘2人と妻が参加します。
「たが回し(自転車の車輪[リム]を棒で支えながら走る競技)」を境内でひまを見ては練習してきた妻ですがうまくいくでしょうか。
只今改築中の客殿の作業をしてもらっている大工さんや職人さんは子供のころずいぶん「たが回し」をしたそうでとても上手なんですよね。コーナーを曲がるときが難しいですね。わたしは全然だめです。
境内で妻や子どもたち職人さんとで練習をしていました。なんともいい風景でした。
世代を超えて遊べるものってシンプルな遊び道具に限られますが、そのかわり奥が深いので教えてもらったり教わったりする中でいい交流が出来上がるんですよね。とても盛り上がっちゃいます。
その成果がでるかどうかはわかりませんが、いい運動会になるでしょう。
わたくしは今日もまた法要があるので参加できませんが、今晩、運動会での出来事を聞けるのをたのしみにして寺から応援しております。
今日は転ばないように頑張ってちょ~だい!

くもり空を吹き飛ばそう

2008年10月11日 | Weblog
くもり空の朝です。雨もポツリポツリと落ちてます。
今朝はあたたかいですね。

世界的な株安で深刻なことになっています。株をやってない私でも
この状況には恐ろしさを感じます。あらゆる企業や商売、町工場
にいたるまで悪影響をおよぼすのは必至です。
「今後どうなっちゃうんだろう」と怖くなります。
以前とても経済がうまくいっていて、雑誌で特集なども組まれた
アイスランドも今回の金融不安のあおりで金融危機に伴う非常事態
を宣言し、イギリスもアイスランドの影響で大変なことになってるそうです。

「盛者必衰の理をあらわす。おごれる人も久しからず、唯春の夜の夢のごとし。
たけき者も遂にはほろびぬ、偏に風の前の塵に同じ。」
平家物語の有名な冒頭の部分ですが、まさしく今回の状況そのものをあらわしていますね。
“破壊と再生”などともよく言いますが、新たなものが生まれる前には必ず破壊が起きるんでしょうか。
人類史は破壊と再生を繰り返してきましたが、今回もこの理(ことわり)に沿って
のことなんでしょうか。わかったようなことはいえませんが、庶民の生活にも
暗い影がおよんで来ています。
今朝の朝刊の一面とこのくもり空があまりにも重なっているんで、わたくしの心も
くもり空になってしまいました。心までくもってはいけません。
家庭はいつも晴天でいたいですよね。くもり空を吹き飛ばして、今日もがんばろ~

全力で走れ

2008年10月10日 | Weblog
今朝もいい天気ですね。「10月10日は体育の日」という
感覚はなかなか消えませんね。

水曜日に予定していた市内小学校6年生を対象にした陸上記録会が雨で延期になり、
本日行われます。最高の天気ですね。我が家の二女は私に似て鈍足ですが
一生懸命やってもらいたいです。
子供の頃は足が遅く、記録会みたいなものはほんとうにいやでした。
足が速い=かっこいい・遅い=はずかしい、的なところがありますから
みんなのまえで自分の鈍足をさらすのは、ちょっと耐えがたいものがありました。
今思えば考えすぎでしたが、子どもの頃はそれがとても重要なことに思えちゃうんですよね。
あの頃、遅くてもあきらめずに全力で走ることが出来てよかったです。
今思えばそれがとても大切なことだったんだと思えます。

全力を尽くすことは、人にとっていつでもいつでも大切なことです。
一生懸命な姿には人をひきつける力があります。
“今”を生きているから、“今”に集中しているからなんでしょうね。

寺から子供を応援し、私も二女の集中力に負けないように“今”を生きたいです。