むぎの城さんぽ

日本100名城&続日本100名城を巡っています。
近頃は山城歩きもエンジョイしてます!

花園城(埼玉県)

2018年04月11日 | 百名城以外の城
花園城はなぞのじょう
別名
構造山城
築城者藤田政行
築城年代平安時代末期
指定史跡
場所大里郡寄居町末野 地図

花園城は武蔵国藤田郷を本拠に鎌倉時代から存在した一族である藤田氏の城でした。
藤田氏の娘婿に北条氏康の三男、氏邦を迎え鉢形城の支城となりました。
天正18年、豊臣秀吉の進撃に伴い、鉢形城とともに落城、廃城となりました。
岩盤を掘り抜いた大規模な堀切と南斜面にある複数の竪堀がすばらしい。


諏訪神社

いくつかあると言われる登城口ですが、この神社裏から登るのがいちばん判りやすいルートになります。
とはいえ、遊歩道のような歩きやすい道ではないことは覚悟しておくべきです。
まずは神社で道中の無事をお願いして、いざ、出発です!


登城口

神社に向って右手から裏にに廻るように行くと、花園城の木の看板があります。
文字は薄れて読みずらいですが花園城と読むことができます。



木にピンク(または赤)のリボンが付いているので
それを目印に登って行くと花園城を巡って来ることが出来ます。
とてもありがたい道しるべです。


竪堀7

歩き始めて数分で遺構が見えて来ます。
自分が歩いているのは竪堀6の中で、隣にも竪堀7が並行してあり、やがて竪堀6と7は
上で繋がります。


石垣

竪堀で「おお~」なんて喜んでいると、竪堀の反対側では石垣が!!
序盤から良い感じの遺構が見えて来ます。
腰郭3の下段で、まるで部屋のように石垣で囲ったような空間です。
実際は腰郭を支えるための石垣なのでしょうが枡形にも見えます。


腰郭2虎口?

腰郭2の入口付近の石垣。
門があったかのように両脇が石垣で間を通過出来る場所があります。
竪堀6ではなくロープを使って急な道を登り上げて来るとこの虎口の前に素直に
進んで来ることが出来るので本来のルート上にある腰郭の出入口のように思えます。


堀切3

この先堀上右側が三の郭、左側が二の郭になります。
二の郭には急な斜面を登ります。


堀切4

本郭と二の郭を切り込んだ堀切です。
岩盤を切っていてとても幻想的な場所です。
写真では表現しきれてないのがとても残念で、この場所を下から見上げると
見事過ぎて感動です。


二の郭入口

ここも石垣があります。
点々と造られている石垣の石は山内で削り出したものを利用していると
思われます。


二の郭

二の郭は平坦で東側には土塁も見えます…が、ここからは見渡すことが
出来ないので少し藪の中に入らないとです^^;


堀切4

本郭側に渡って二の郭を見下しています。
岩盤を切った堀切と石垣がとても良く見えます。
それにしても見事な堀切です。これは現地で見てみないと表現しきれないです。


本郭

本郭側は東南は二段になってる場所があります。
私は堀切4から急斜面を登ったのですが、本来は一段下がった緩やかな方から
入って来るのだと思われます。


城址碑

本郭には花園城跡碑があります。


城址碑裏

城址碑の裏に廻ってみると、説明文が刻まれていました。


堀切5

本郭の上から下を見ると、またすばらしい堀切が見えるではないか!
ということで下に降りてみました。
こちらも見事な堀切です。
しかも岩盤を切っているのでこちらも凄い!見応えあります。


腰郭1

こちらは郭があるのはわかりますが笹が生い茂っていて入って行く気には
なりませんでした。


堀切5(南側)

本郭の西側の堀切5の続きで西から南に直角に曲がっています。
曲がった先は横堀に落ちるような造りになっています。


横堀と土塁

本郭南側の真下に横堀があります。
土橋のような土塁の上を歩いていると、下から来る敵をここから狙い討ちかな?
な~んて想像をしてみたり…ワクワク、ゾクゾクします。
この城の本郭周辺はとにかくおもしろい!



そして横堀の場所から上(本郭)を見上げてみると、石垣が確認出来ます。
上の方は石垣で地盤の強化を図っていたのですね。


本郭をぐるっと1周したところで「もぐもぐタイム」。
ここで岩盤を切り込んだ堀切、横堀と石垣と休憩しながら目に入る光景は
なかなかのもので、陽気がぽかぽかのわりに虫も居なくてつい長居をしてしまいました。

さて、来た道を帰りましょう。。。

遠望

正面の山が花園城です。


こんなに見応えがある城跡とはまったくもって思っていませんでした。
花園にはなじみがあるのに、まったくスル―だったし、以前の私ではこんな山中を散策して
歩くなんてことは考えられなかったので今回は驚きと感動のしどうしでした。
もともと方向音痴なので山中を歩いたらすぐ迷子になりかねない。
ところが、山城を歩くようになってからというもの体力もついてきたし、歩き方も学習できて
きた気がします。
とはいえ、山では絶対に油断しないようにとは胆に命じています。

それにしても、あまり手が入っていないからこその遺構なので歩きずらいのは仕方ないが
それ以上の感動を迎えてくれる城跡で、写真やブログでは伝えきれないのが残念です。

いや~めちゃくちゃ感動的な山城でした。大満足です。
「絶対行った方がいい!」と背中を押してくれた方々に感謝です。ありがとう!

平成30年3月31日登城


参考本
関東の名城を歩く 南関東編: 埼玉・千葉・東京・神奈川
峰岸 純夫,齋藤 慎一
吉川弘文館

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