面白く、そして下らない

私は批判をして何かを為した気になっている大衆の一人に過ぎないが、何か少しでも波紋を起こす小石になれればと書いている。

著名人より売人を逮捕すべきではないか

2019-11-23 23:09:30 | 政治
~~引用ここから~~
捜査当局マーク あの清純派女優Aが溺れたコカインSEX 2019年11月22日(週刊実話)

(略)

質問攻めにされていたが、薬物の取り締まりでシノギを削る警視庁組織犯罪対策5課と厚労省麻薬取締局(通称マトリ)は、こうした有名人の摘発に躍起になっている。
「誰もが知る芸能人やスポーツ選手などを逮捕すれば、世間に自分たちの仕事ぶりをアピールできるし、予算も獲得しやすくなるからです」(前出・全国紙記者)

(略)

 ピエール瀧(52)も長年愛用していたコカインは、ここにきて再ブームの兆しを見せているという。

 8月に愛知県で177キロ、10月には神戸港で過去最高の押収量となる400キロ(末端価格約80億円相当)の密輸事件が発覚し、世間を震撼させたほどだ。

(略)
~~引用ここまで~~


あまり引用した意味がないが、薬物事件では警視庁組織犯罪対策5課と厚労省麻薬取締部は著名人の逮捕に躍起になっているようだ。マスコミ受けする著名人逮捕は引用文通り世間へのアピールになるし、予算も獲得しやすくなるからだろう。

確かに著名人の薬物での逮捕は興味を引く。日本は薬物犯罪に厳しいので、私にも著名人が薬物犯罪で逮捕されて破滅するのは面白いという感覚はある。あまり趣味が良くないが。

しかしだ。

著名人とはいえ薬物「使用者」に過ぎない。薬物使用者を「被害者」視する論調には与しないが、薬物使用者は薬物取引の最末端でしかない。麻薬組織の「ボス」こそ逮捕すべきではないか。日本にはいないのかもしれないが。

著名人ではない一般人の薬物使用者は山ほどいて年間1万人ほどが逮捕されている。薬物事犯は再犯率が極めて高く6割を越える。世界的には少ない方のようだが。

だから一般人が覚醒剤の所持、使用で逮捕されても報道されることはない。逮捕された者が教師や警察官、自衛官などであったら珍しいので報道されるくらいだ。犬が人間を噛んでも報道されないが、人間が犬を噛んだら報道されるという。薬物使用者はありふれているのだ。

渋谷、原宿、六本木などの繁華街、あるいは少し裏道に入ったところには薬物の売人がいくらでもいるのだろう。売人といっても末端の売人を逮捕しても仕方ないのかもしれないが、薬物使用者を逮捕するよりは犯罪抑止になる。治安改善効果もある。

暴力団か半グレか外国の麻薬組織かはわからないが、薬物を密売する組織のボス、幹部の摘発こそ望ましい。外国には司直の手は及ばないが、捜査機関同士の連携はできる。日本国内に限っても密売ルートを摘発すれば薬物汚染は減るだろう。

世間へのアピールと予算獲得から著名人を逮捕したいのはわかるが、たかが薬物「使用者」を逮捕することに1ヶ月も内偵調査するのは馬鹿馬鹿しい。

もちろん税関が海外から密輸される薬物の摘発をしているから、警視庁組織犯罪対策5課と厚労省麻薬取締部も麻薬組織の幹部の逮捕に尽力していないわけではないのだろうが。

他人に認められたいという欲は誰しも持っているものだ。捜査機関の人間とて例外ではない。だから手っ取り早く著名人の逮捕に躍起になるのだろうが、密売ルートの壊滅や麻薬組織の幹部の逮捕にこそ労力を使った方が良い。地味で地道であまり称賛されることさえないかもしれない仕事だが。

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