雅藍(がお)っぽさまるだし2。

芝居やゲームやWWEや映画やライブを糧に人生を何とか過ごしてる、そんな雅藍(がお)さんの日々をまるだし。

「木更津キャッツアイ ワールドシリーズ」:完璧な「ばいばい」の言い方について。

2006年11月12日 | 大スクリーンに無限の夢(映画)
今日見ておかないと、予定的に当面見れなさそうな予感がして、
昨日実はシネコンに座席の予約をしてしまっていました。

まだちょっと昨日から引き続いて感覚がおかしい気もしましたが、
それでも頑張って豊島園へ出かけてみました。
ユナイテッドシネマとしまえんへ。

そう。
本当ならもっと早く見たかったんだけど、結局こんなに遅くなってしまって、
それが実は結構悔しかったりします。

「木更津キャッツアイ ワールドシリーズ」を、ようやく鑑賞。

実を言うと、見たいような、見たくなかったような、そんな感じでした。

でも勿論、見終わった後は「見れて良かった…」という
素直な感想しかありません。


人間が生きているということは、出会いと別れの連続です。
当たり前なんですけど。
でも、当たり前なのに、時々我々は忘れてしまったりします。
幸か不幸か。

だけど、出会うときははっきりしていても、
別れるときは意外とはっきりしていなかったりすることも多いと思いませんか?

バカやって大騒ぎするときは楽しいけど、
そんな時間はいつまでも続くわけがないというのはみんな知っていて、
知っているけど、そんなこと考えたくないから、
ダラダラとバカなことを続けて生きたいと思うんだけど。

そんな楽しい時は、終わるときは意外とあっさり終わるもので。
そして、はっきりとした終わりは意外と訪れないもので。

人生は出会いと別れの繰り返しだけど、
であった人、別れた人にも勿論同じように人生があって。
いつのまにかすれ違ったり、連絡取らなくなったり、
気まずくなったり、なんとなくめんどくさくなったり。

そんなことで、気がついたら別れていた、
あんなに楽しかったのに、結局全然別の生活を過ごしていたことに、
別れた後に気づいたり。

意外とそんなことって多い。
「ばいばい」をきちんと言えずに別れられるのは、
ひょっとしたら凄くよくあることなのかもしれない。


だから、これは完璧な「終わり」の物語。
多分、これ以上ない完璧な「ばいばい」の物語。


生きていくからには、色んなことを経験していく。
それは楽しいことだけじゃなくて、つらいことも、悲しいことも、
面倒なことも、悔しいことも同じぐらいある。

そういうのを全てひっくるめて、生きていくということなのだって言うのは、
みんなわかってること。

実はそのことが一番判っていたのは、ぶっさんだったのかもしれない。

だからこれは、「残されたメンバーが「ばいばい」を言う物語」であると同時に、
「ぶっさんが「ばいばい」を言う物語」だったんだ。

生きているなら、生きている限り、生きていることを頑張らないといけない。
楽しかった日々とか、バカ騒ぎしたあの一瞬とか、
そういうのを思い出に、そして、また別の出会いから始まる、
また新しい楽しい日々とか、また違ったバカ騒ぎが出来る瞬間を目指して。

前に進むために必要な「ばいばい」って言うのは、
実は凄くつらいことなんだけど、
こいつらだからこんなにあっさりと、そしてこんなにきっちりと、
いえるんだなぁと。

そんなことをふと考えて、実にクドカンらしい物語の終わらせ方だと思いました。

この感覚は「芝居」に関わったことのある連中なら、
大抵身に覚えがあることでしょう。
1つの公演が終わるたびに、その公演が素晴らしいものであったらなおさら、
別れを感じずにはいられないのです。
打ち上げの日のあの全てが終わった後のバカ騒ぎの、
なんと素晴らしく楽しく心地いいことか。

そして、この感覚をこの連中と楽しめるのは、この瞬間だけで、
明日からはまたみんな別の生活に戻ってしまって、
例えば再演をしたとしても、この面子が集まるとは限らなくて、
むしろ集まれないことの方が遥かに多くて、
だから、この瞬間はこの瞬間しか楽しめないんです。

だから、この瞬間をめいいっぱい騒いで、明日からまた、
それぞれの生活を送るのです。
次の別の「バカ騒ぎできる瞬間」を作ることを夢見て。

それは実に演劇的な瞬間でして、
私はその瞬間と、「祭の後」の切なさがたまらなくいとおしかったのです。

だからこそ、「ばいばい」をきちんと言いたくて、
1年半前にきちんとQNを抜けようとおもったんだよな。
自分の次のステップを踏むために。

そんなことを、この映画のクライマックスの場面でふと思い出してました。
そういう意味でも、実にクドカンらしい「演劇的な映画」だったのかも
しれません。
そして、だからこそこの映画できっちり「完結」をしなければならなかったし、
きっちり「完結」出来たのではないかと、私は思ってます。

DVD化されたら、間違いなく買うでしょうね。
そして、「ばいばい」の思い出とともに、
私も頑張って足を前に出していこうと思い続けるのでしょうね。
時々見返しながら。

生きていくって言うのは大変なことなんだけど、
だからキチンと「ばいばい」がいえるように生きていき続けなくては、
いけないんですよ、きっと。
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