口は災いの"素"

音楽テクニカルライター布施雄一郎のポジティブなネガティブ語録/独り言編

或る音楽

2009-04-17 23:00:00 | 取材

19時に目黒のソニーCPL本社内『シネラピスタ』へ。

高木正勝さんのドキュメンタリー映画
『或る音楽』の試写会に行ってきました。





この映画は、去年10月にめぐろパーシモンホール、
そして12月の岩手県立美術館で行われたコンサート


   『タイ・レイ・タイ・リオ(Tai Rei Tei Rio)』


の映像/音源をメインに、リハーサル風景や
自宅でのインタビューなどを含めたドキュメンタリー映画。

実際にライブの感想として、
以前、このブログで、


   身動きひとつ許されぬような緊迫感と、
   あまりのも壮大で圧倒的な映像と音楽の世界に飲み込まれました。


と書きました。

コンサートの感想については、コチラをどうぞ。
★2008年10月16日『Tai Rei Tei Rio』

その時の緊迫感と圧倒感が見事に蘇りつつも、
リアルではなく、フィルムになったことで、かえって音楽に、
ステージにいる演奏者の『肉感』が、より強く感じられました。

しかも、『こんな力強い楽曲だったんだ』だとか、
『これほど幸福感に満ちたメロディだったとは』などなど、
楽曲に対する印象も変わり、ちょっと驚くことも多く。

でも、この映画を観て一番強く感じたことは、


   高木さんは、楽器を通して自然とつながろうとしているんだ


と言うこと。

そう思っていたら、映画の中でのインタビューで、
高木さん自身も同じようなコメントをしていました。


   なんか、不思議な気分。


それにしても、高木さんが作る映像はすごいなぁ。
言葉では説明できない、圧倒されるものがあります。

感動と恐怖が一体となって
細胞レベルに訴えかけてくるような感覚。

なお、この音源に、世界中の神話や民話を収集した
およそ100ページの文庫本をセットにした
CDもリリースされるようです。


   *****


今、エピファニーワークスのサイトを覗いたら、
5/10まで、広島市現代美術館でのグループ展


   『どろどろ、どろん-異界をめぐるアジアの現代美術』


に高木正勝さんが参加していて、
多摩美術大学芸術人類学研究所とのコラボレーション作品『Homicevalo』
を出品しているようです。


あ、あと興味がある方は、
『Roland Music Navi』での高木さんのインタビューも、どうぞ。
★mnavi Interview『Vol.16:高木正勝』




■■ドキュメンタリーフィルム『或る音楽』■■

【以下、資料より引用】 

太古のヒトが初めて「音楽」を奏でたとき、
それはどんなものだったろう?

受け継がれているはずの「大いなる流れ」に触れようとする音楽家
たちを見つめた、「ある音楽」の記録。

出演:高木正勝(p)、田口晴香(vo), ヤドランカ
(vo),松平敬(vo),熊澤洋子(violin), 金子鉄心(uilleann pipes),
OLAibi (per), 佐藤直子(per) , ヤマカミヒトミ(fl), 沢田穣治(cb)

監督:友久陽志
音楽・舞台映像:高木正勝
製作・配給:エピファニーワークス

※高木オリジナル作品「Homicevalo」、「NIHITI」を
組み合わせたプログラムで、7月4日(土)~7月24日(金)21:00~
渋谷ユーロスペースにてレイトショウ。

そのほか、名古屋シネマ テーク、山形フォーラム、
福島フォーラム等、全国順次公開!


■■高木正勝『タイ・レイ・タイ・リオ』■■

【以下、資料より引用】
2008年10月のめぐろパーシモンホールおよび12月の岩手県立美
術館でのコンサートの音源を元に制作された新作アルバム。

北の草原や南の島からやってきた私たちの祖先、そうした大きな日
本地図を描いた時に見えてくる世界観や音楽をライブの音源を元に
再構築しています。

また、各楽曲のテーマやイメージに沿って、人類学者の石倉敏明氏
が世界中の神話や民話を収集。およそ100pの文庫本がセット になって、
読み物としての「タイ・レイ・タイ・リオ」もお楽しみ いただけます。

2009.6.17 on sale
EPCT-1 3,000円(本体2,857円)
収録曲:16曲 約56分 
Audio CD+収録楽曲にまつわる神話集「タイ・レイ・タイ・リオ」(約100p)

神話集監修・編纂:石倉敏明(多摩美術大学 芸術人類学研究所)
アート・ディレクション、デザイン:近藤一弥
発売元:エピファニーワークス
販売元:ブルース・インターアクションズ


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