【書き込みを読んで4/25】
<Unknown (Unknown)=2016-04-13 22:45:広島大の教授がプレートテクトニクスを知らなかったというのは驚きだ。広島大ってそんなにレベルが低かったのか。道理で誰かさんも名誉教授に任命されるわけか。しかし、「プレート・テクトニクスに無知な学者たちが「安全」というお墨付きを与えたからだ。」は間違いだろう。普通の学者はウェゲナーは常識として知っている。>
「普通の学者は、ウェゲナーは常識として知っている」?
いつの時代の事を言っているのかな?
私はたまたま1975年頃、滞米中に「ワシントン・ポスト」日曜版を読み、ゴンドワナ大陸がいくつかの大陸に分裂したという「プレート・テクトニクス」理論を知った。
(もちろんその前に、小松左京が好きだったので、「果てしなき流れの果てに」(角川文庫、1974)は読んでいた。
「日本沈没(上・下)」(光文社文庫、1995/4)も文庫になる前に読んだと記憶する。)
井尻正二・湊正雄「地球の歴史(改訂版)」(岩波新書、1965/3)はウェゲナーの説をまったく評価していない。
ウェゲナーの「大陸と海洋の起源」(1922)が日本に翻訳されたのは、1928年、中瀬善太郎訳(岩波書店)によってだが、これが「大陸と海洋の起源:大陸移動説(上・下)」(岩波文庫)として出版されたのは1981年のことだ。これは井尻らの「民科」活動が終わった後のことだ。
「普通の学者」って、いつからをいうのか?
<(ジュリアン・ハックスリーの自伝では)A.ウェゲナーの「大陸移動説」も正当に評価されている。1982年に広島大学の教授に転じた私は、地理学の教授が「プレート移動説」を知らないのに仰天した。当時の日本の地球物理学はその程度のレベルだった。>と書いた。
これは私が体験した事実を述べただけのことで、1982年当時の「日本の地球物理学」の状況を述べたにすぎない。別に広島大をバカにしたつもりはない。それに、この教授は広島大の卒業生ではない。
「山口県・秋芳台にフズリナ化石が出るのはなぜか?」という疑問を私に投げかけて来たので、「それはウェゲナーの大陸移動説で簡単に説明できます」と答えたのにすぎない。
今日、伊豆半島が南から漂着したプレートの一部が、富士箱根山塊に衝突したものだ、ということは「学者の常識」になっている。しかし現代の常識で過去は評価できない。
〔神奈川県立博物館(編)「南の海からきた丹沢:プレート・テクトニクスの不思議」(有隣新書, 1991/12,¥980)〕
4/16、久しぶりに、NHK/TVで午後7:00からの「熊本地震」についての特別番組を見たら「広島大学名誉教授・中田高」が出てきて嬉しかった。
彼は「阪神・淡路大震災」の時に、淡路島の断層を真っ先に発見した男だ。高校の同期生でもある。彼はあの朝、大学に出勤するとすぐにフィールド調査用のランドローバーを用意し、調査機材と水・食糧を積んで夕刻に出発。山陽自動車道から瀬戸大橋を渡り、徳島県に行き、そこから鳴戸大橋を渡り、陸伝いに淡路島に上陸した。翌朝の早朝に、島の北部で地表の活断層を発見した。
夜7時のNHK・TVニュースはこれをトップニュースとして詳しく報じた。私は見たあと、すぐに広島大学長に電話し、「これはコマーシャルに換算すると1億円に相当する。その1%の研究費を中田に出せ!」と談判した。学長は100万円の特別研究費を中田君に出したはずだ。
今の学長に、「特別研究費」を出すだけの度量があるかどうかは、別問題だが。
<Unknown (Unknown)=2016-04-13 22:45:広島大の教授がプレートテクトニクスを知らなかったというのは驚きだ。広島大ってそんなにレベルが低かったのか。道理で誰かさんも名誉教授に任命されるわけか。しかし、「プレート・テクトニクスに無知な学者たちが「安全」というお墨付きを与えたからだ。」は間違いだろう。普通の学者はウェゲナーは常識として知っている。>
「普通の学者は、ウェゲナーは常識として知っている」?
いつの時代の事を言っているのかな?
私はたまたま1975年頃、滞米中に「ワシントン・ポスト」日曜版を読み、ゴンドワナ大陸がいくつかの大陸に分裂したという「プレート・テクトニクス」理論を知った。
(もちろんその前に、小松左京が好きだったので、「果てしなき流れの果てに」(角川文庫、1974)は読んでいた。
「日本沈没(上・下)」(光文社文庫、1995/4)も文庫になる前に読んだと記憶する。)
井尻正二・湊正雄「地球の歴史(改訂版)」(岩波新書、1965/3)はウェゲナーの説をまったく評価していない。
ウェゲナーの「大陸と海洋の起源」(1922)が日本に翻訳されたのは、1928年、中瀬善太郎訳(岩波書店)によってだが、これが「大陸と海洋の起源:大陸移動説(上・下)」(岩波文庫)として出版されたのは1981年のことだ。これは井尻らの「民科」活動が終わった後のことだ。
「普通の学者」って、いつからをいうのか?
<(ジュリアン・ハックスリーの自伝では)A.ウェゲナーの「大陸移動説」も正当に評価されている。1982年に広島大学の教授に転じた私は、地理学の教授が「プレート移動説」を知らないのに仰天した。当時の日本の地球物理学はその程度のレベルだった。>と書いた。
これは私が体験した事実を述べただけのことで、1982年当時の「日本の地球物理学」の状況を述べたにすぎない。別に広島大をバカにしたつもりはない。それに、この教授は広島大の卒業生ではない。
「山口県・秋芳台にフズリナ化石が出るのはなぜか?」という疑問を私に投げかけて来たので、「それはウェゲナーの大陸移動説で簡単に説明できます」と答えたのにすぎない。
今日、伊豆半島が南から漂着したプレートの一部が、富士箱根山塊に衝突したものだ、ということは「学者の常識」になっている。しかし現代の常識で過去は評価できない。
〔神奈川県立博物館(編)「南の海からきた丹沢:プレート・テクトニクスの不思議」(有隣新書, 1991/12,¥980)〕
4/16、久しぶりに、NHK/TVで午後7:00からの「熊本地震」についての特別番組を見たら「広島大学名誉教授・中田高」が出てきて嬉しかった。
彼は「阪神・淡路大震災」の時に、淡路島の断層を真っ先に発見した男だ。高校の同期生でもある。彼はあの朝、大学に出勤するとすぐにフィールド調査用のランドローバーを用意し、調査機材と水・食糧を積んで夕刻に出発。山陽自動車道から瀬戸大橋を渡り、徳島県に行き、そこから鳴戸大橋を渡り、陸伝いに淡路島に上陸した。翌朝の早朝に、島の北部で地表の活断層を発見した。
夜7時のNHK・TVニュースはこれをトップニュースとして詳しく報じた。私は見たあと、すぐに広島大学長に電話し、「これはコマーシャルに換算すると1億円に相当する。その1%の研究費を中田に出せ!」と談判した。学長は100万円の特別研究費を中田君に出したはずだ。
今の学長に、「特別研究費」を出すだけの度量があるかどうかは、別問題だが。
『ウェゲナーの大陸移動説』(1923)
『Tairiku to Taiyo no Naritachi』(1923)
いつの時代も物事がよく見える人には見えるということです。