この懐かしき本たちよ!

まだ私の手元に残っている懐かしい本とそれにまつわるいろいろな思い出、その他、とりとめのない思いを書き綴りたい。

#682 司馬遼太郎著「坂の上の雲」第1巻~6巻

2010年06月25日 | 日本文学
私はこの本は何度も何度も読む。
特に、日清戦争、日露戦争の場面、そしてその中でも最後の日本海海戦の場面は繰り返して読む。
どうして戦争のところをよく読むのかというのに何か説明しておくといいのだが、今回はその説明はやめておこう。
ただ、言っておきたいことは、私は戦争は人間の起こす悪だと考えている。起こしてはいけないと思う。軍備も世界全体でできるかぎり縮小すべきだと思う。

しかし、自分の国を守る軍備はきちんと持たなければならない。

明治時代の日本の躍進は産業の発展、統治制度の改革等と同じく、いやそれ以上に先進国にもあなどられない軍備の保有と精強な兵士の育成に負うところが大きかったことと思う。

私がこの本で、日清、日露戦争の戦史と司馬遼太郎ならではの、その中での一人一人の日本人の生きざまを繰り返し読むのがたまらなく好きなのはこのことと大いに関係があるのであろう。

これらの日本の貴重な遺産をその後の日本の傲岸な軍部や指導者の無能さが太平洋戦争で台無しにしてしまったと著者は言う。

一人一人は無能ではなかったのであろうが、国全体の動きとしてはそうであったのであろう。

後世の人たちに私達の世代で同じようなことが起きたと言われるようなことには絶対にあってはならないのである。



画像:司馬遼太郎著「坂の上の雲」1(昭和44年4月1日第1刷、昭和47年11月20日第36刷)
同2 (昭和44年4月1日第1刷、昭和47年10月25日第28刷)
同3(昭和45年6月25日第1刷 昭和47年11月20日第27刷)同4(昭和46年4月15日第1刷、昭和47年11月20日第14刷)同5(昭和47年6月20日)
同6「昭和47年9月25日第1刷、昭和47年11月25日第6刷)



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