今年も6月末の株主総会シーズンは、いろいろな話題を残して終了したようだ。どの会社でもある程度十分な時間を株主からの質問と会社側の回答のためにとっていたようである。城山三郎氏のこの小説「総会屋錦城」のようなシーンはほとんで見られないようになったのであろう。20年程前になるのだろうか。商法が改正になり、この小説の中で見られるような総会屋の活動は犯罪行為とみなされるようになったのがその主原因であろう。
城山三郎氏のこの小説は昭和33年下期の第44回直木賞の受賞作品ということである。
昭和33年には、私は大学生であり、このころから脚光をあびて来た所謂経済小説というものには全く関心はなかった。
会社員になってからも次々と作品を発表して有名になったこの作者に関心を持っていなかった。
しかし、今は違う。
今は城山三郎氏は私の最も尊敬する作家の一人である。
先日、残念ながら亡くなった。とても残念である。私は城山氏を一人の作家としてだけでなく、日本の将来に正しく警鐘を鳴らす大切な知識人としても、亡くなったことを残念に思っている。
(つづく)
画像:城山三郎著「総会屋錦城」新潮文庫 昭和38年11月1日印刷 同年11月5日発行
城山三郎氏のこの小説は昭和33年下期の第44回直木賞の受賞作品ということである。
昭和33年には、私は大学生であり、このころから脚光をあびて来た所謂経済小説というものには全く関心はなかった。
会社員になってからも次々と作品を発表して有名になったこの作者に関心を持っていなかった。
しかし、今は違う。
今は城山三郎氏は私の最も尊敬する作家の一人である。
先日、残念ながら亡くなった。とても残念である。私は城山氏を一人の作家としてだけでなく、日本の将来に正しく警鐘を鳴らす大切な知識人としても、亡くなったことを残念に思っている。
(つづく)
画像:城山三郎著「総会屋錦城」新潮文庫 昭和38年11月1日印刷 同年11月5日発行