笑顔のMOTO

日々の生活で感じた色んなことを、綴っていきます。

越境交通開発がもたらすものとは。

2007-01-28 22:04:32 | バイク・交通ネタ
今回は、越境交通にかかわる仕事だったので、
いくつか越境地点の視察へ行ってきた。
実は、陸続きの国境地点に行ったのは、はじめて。

一つ目は、ベトナム中部のラオスとの国境地点Lao Bao。
フエから北に70km走ったDong Haから西へ曲がり、
80kmほど山を上ったところにある国境地点だ。

Lao Baoは、ミャンマーからタイ、ラオスを通り、
ベトナムのダナンへつながる東西コリドーの通過ポイントである。
先月、このコリドー沿いの第二メコン架橋が開通し、
バンコクーハノイの陸上貨物輸送の時間が可能になった。
これまでは、航路で2週間かかるところが、陸上なら4日で
輸送可能ということで、注目が集まっているのだ。

ダナンを7時に出発し、12時にLao Bao到着。
Lao Baoの街は想像以上に開けていた。
幅広い道路、TOYOTAの車のショールーム、
立派な税関の建物と国境ゲートにびっくり。
メコン地域の数ある越境ポイントの中でも、
越境手続きの簡素化がパイロット事業的に取り組まれて
いることもあり、越境施設の整備も進んでいるのだ。

現地視察ということで、税関職員に突撃インタビューを実施。
(もちろん、通訳を通してだけど)
ベトナムの税関なんて、全然答えてくれないと思いきや、
英語の話せる人がいて、懇切丁寧に答えてくれた。
さらに、税関のDeputy Directorの方にまで通してくれ、
話を聞くことが出来た。感謝感謝。

さらに、国境地点あたりで、のんびり休んでいた、
ベトナム人商売人にも突撃インタビューを実施。

「何を買って来てるんですか?」
「ラオスから、タイのお菓子を買って来てるんだよ」

インタビュー後に、写真も撮らせてもらった。
(手前がラオス、奥がベトナム。国境ゲートの後ろが税関施設)

道路が整備され、通関手続きが簡素化されると、
物流が活発化し、経済は発展するだろう。

でも、その経済はだれに裨益するのだろうか。
今まで、トラックの積み替えが必要だったものが、
必要なくなれば、積み替えをやっていた人は仕事を失う。

輸入が簡単に出来るようになれば、国境で出会った
おばさんの商売も成り立たなくなってしまうだろう。

そして、生活道路と一体化した今の道路にトラックが通れば
交通事故が増え、その犠牲を伴うのは、地元の人だ。

さらには、経済発展が遅れているラオス。
タイからベトナムまで、そんなに簡単に通過できるようになったら、
誰もラオスには止まらないし、何も残らないのではないか。。

「経済開発によって、短期的には格差は生まれる。
でも、全体の経済がのびれば、辺境地域の経済も引っ張られ、
長期的には格差はなくなるのだ。
ラオスを通る交通量が増えれば、ラオスの便益も増えるはずだ」

という理論。確かに論理としては通るんだけど。。
そして、国や地域が発展しなければ、社会開発が進まないのも事実。
今回の出張中も、どこの国でも、この話が大前提だった。

でも、やっぱり、経済発展一辺倒の考え方には、疑問が残る。
せめて、開発から取り残される人に、マイナスの影響が
出ないような対策を考えなくては、と思う。

交通事故!!

2007-01-25 23:53:42 | バイク・交通ネタ
今回のハノイ滞在中の一大事は、なんといっても
交通事故にあったこと。

これまで、交通事故の生々しい現場を見たことはあったが、
自分の乗った車が交通事故に巻き込まれたのは初めてだ。

空港へ向かう堤防道路走行中のこと。
急に前の車が止まり、あわててドライバーが急ブレーキを踏んだ。
あぶない、と思ったが、ぎりぎりで停車。ほっとした瞬間、

ききーっつ、ドン。

やられたー。と思ったら、つづいて、もう一発。

どすん。

後ろから2台続けて衝突したのだ。

追突してきたのは、ローカル運送業者のトラックで、
運転手は若い兄ちゃんだった。
(2台目の車はそのまま行ってしまった)

不幸中の幸いで、スピードはそれほど出ていなかったので、
私もドライバーも体には異常なし。
異常が出たのは、乗っていた車。
写真を見ると大したことなく見えるのだが、トランクが
へこんで空かなくなってしまった。
これも不幸中の幸いで、荷物はトランクには入れてなかった。

やはり、追突したからには、向こうが悪い事になるようだ。
後から聞いたところ、修理代は計2,000,000ドン(約14,000円)。
ちゃんと向こう側が払ってくれることになったらしい。

今回のように、交通事故は、いくら自分が気をつけていても
避けられない場合がある。ベトナムの運転マナーは相変わらずだし、
トラックやバスの運転は恐ろしくひどい。
これじゃ、いつ巻き込まれてもおかしくないな、と思う。

運転マナーを改善させるためには、人の意識の変化が一番。
でも、一体どうやったら変わるんだろうか。。。

日本でも、ここ数年飲酒運転に対する認識が大分変わったように、
深刻な交通事故による犠牲を払わなければ、ベトナムの人々の
意識は変わらないのだろうか。
犠牲が大きくなる前に、気付いてほしい。

若いということ。

2007-01-23 23:25:33 | ベトナム小話
今回の出張では、一人で会議に行く機会が多かった。

社会人になって何年もたつのだが、未だに一人で会議に
行くのには、抵抗を感じてしまう。

それが、ベトナムのオフィシャルな政府機関との会議だとなおさらだ。
ベトナムでは、オフィシャルな会議に若者だけ、さらに
それも女性だけで行くのは、失礼にあたる、という認識が
残っているからだ。(と、私は思う)

今回も、政府機関へ一人で行く、という話を
ローカルスタッフにしたところ、
「あなたが一人で行くのは絶対良くない。」
と言われ、ベトナム人コンサルタントの
おじさんについてきてもらうことになった。

ところが、突然彼が来られなくなってしまい、結局、
私一人と、若い通訳とで二人で行くことに。

ただでさえ、自分だけで行く事に引け目を感じているのに、
政府機関を通じて設定されたオフィシャルな会議ということで、
相手側は5人も6人も出てきてしまうことも。
私と通訳を見た彼らの顔が、
「え?この二人だけ?」と言っていた。

さらに、内容が越境交通、というこれまで自分がやってきた
こととはかなり異なる分野だったこともあり、
間違った事を言ってないか、
質問している事が的外れじゃないか、
分かってないと思われてないように、
と、かなり緊張してしまった。

一番緊張したのは、国防省。
出入国に関する話を聞きに行ったのだが、行く前から
「出入国は、センシティブな内容だから、アポが
取りにくいんですよ」
なんて、言われていて、いっそ、アポが取れなきゃいいのに、
と思ってたくらいだ。
最後の最後に決まったアポだったから、相手は1,2人だろうと
思っていたら、会議室には、軍服をきたおじさんが6人も
並んでいた。。。

ちゃんと出来ていない自分に対する言い訳かもしれないが、
若いというだけで、軽んじられて見られてしまうのは悔しい。

という話をしたら、私の最も尊敬する人から、こんなコメントをもらった。

「若くても良いこと言う人はちゃんと話をしてもらえるようになる。
逆に、年をとっててても、話しててがっかりする人もいたりするのです。」

こういう言葉に支えられて、私は今日も頑張るのだ。

ハノイの冬。

2007-01-20 01:42:53 | ベトナム小話
ハノイへの短期出張に来ている。

この季節のハノイは寒い。
ベトナム、と聞くと、南国のイメージを持つ人が多いが、
ハノイは四季があり、寒い冬がやってくる。
といっても、雪が降る事はなく、日本のような身にしみるような
寒さではないのだが、部屋の機密性はないし、暖房も
行き渡っていないから、寒さを感じる時間は長い。

そして、バイクで生きている人にとっては、
体感温度はさらに寒いのであろう。
街ゆくバイクの上の人の格好は、まさに真冬の日本だ。
毛糸の帽子、マスク、マフラー、手袋。。。

車に平行して走るバイクを撮影。
よくみると、後ろのおじさんは裸足だ。
すごい寒そうにちじこまってるのに、なぜ裸足??
なぞだ。

そして、この寒さがピークを迎える頃、ハノイには
旧正月のお休みがやってくる。

ハノイで楽しむ正月

2007-01-08 12:14:12 | ベトナム小話
Chuc Mung Nam Moi
謹賀新年。
今年もよろしくお願いします。

ハノイのお正月は、そっけない。
旧暦の正月を祝う文化なので、新暦の正月は重要ではなく、
お休みも1月1日だけ。
街の中心部でカウントダウンがあるぐらいで、
大きなイベントは何もなし。
(今年は、週末が重なり、3連休になったようだけど)

2年前のお正月、初めてハノイで正月を迎えた。
プロジェクトに乗り込んだばかりで、仕事も忙しい上、
正月休みもなし。日本人なのにお正月も無いなんて、、

と、悲観してはいけない。
ハノイでは、ハノイなりのお正月の楽しみ方があるのだ。

まず、日本料理屋でおせち料理を予約。
ちゃんと大晦日に宅配してくれ、年越しそばとともに楽しんだ。
中身はあまり覚えてないけど、同僚と囲んだ御節は美味しかった。
残念ながら、NHKが入る家ではなかったので、紅白はなかったが、
家族からの電話で、日本のカウントダウン。
ベトナムのカウントダウンとダブルで楽しむことができた。

お雑煮とお汁粉も、ちゃんと日本料理屋で楽しむことができた。
そして、ニッコウホテルでの、餅つき大会。
お湯につけるのを忘れられた、カサカサのきな粉餅が振舞われていた。
さすがベトナム流。

たった1日のお休みだったけど、期待が低かっただけに、
大満足のお正月気分だった。

そうは言ってもやっぱり日本人。
日本で向かえるお正月が、やっぱり一番です。