笑顔のMOTO

日々の生活で感じた色んなことを、綴っていきます。

ワンルームマンションの行方

2008-04-18 16:32:21 | 日本の社会
最近、「ワンルームマンションの建設規制」
に関するニュースを見る機会が何度かあった。

都市計画に携わる会社にいながら、
恥ずかしながらこれまで知らずにいたのだが、
23区の半分以上で、ワンルームマンションの建設を
規制する条例が制定されているようだ。

規制の導入の背景としては、
ワンルームマンションは購入者のほとんどが投資目的。
居住者は、学生等、短期的に賃貸として住む場合が多く、
まちづくりに支障をきたす。
定住者の確保のためには、家族向けのマンションの
建築を誘導したい。
ということがあるようだ。

東京都で初めて導入したのは豊島区。
豊島区は都内で最も単身世帯が多い区であり、
コミュニティの衰退を防ぐために導入された。
今朝のニュースでは、条例制定後一定の効果が
出てきており、今後も継続するかどうか、
検討を行っていく、とのことであった。

規制の内容は自治体によって異なるが、
ある一定規模以上のマンションを建設する場合、
家族世帯向けの部屋の設置を義務付けたり、
豊島区では、ワンルーム住戸に課税を行っている。
23区の規制状況はこちらにまとまっている。

確かに、その町に根付かない人ばかりでは、
町のコミュニティは成り立たなくなってしまう。
先日、"子供は町が育てる"について書いたばかりだが、
ワンルームマンションの立ち並ぶ町では、
子供の成長を見守る大人は期待できない。
でもそれは、ワンルームマンションに限った話ではなく、
家族向けのマンションだって、程度の差はあれ、
同じ傾向があるだろう。

単身世帯が増加するこれからの時代、
ワンルームマンションの需要は多いはず。
生き方が多様化する中で、賃貸マンションの
需要も増えていくと思う。
どんなに規制をしても、この傾向は止められない。

むしろ、ワンルームマンションに住む人々、
賃貸で短期的に居住している人々が、
地域コミュニティに参加するような仕組が
創れないものか。

多忙な現代社会では、理想論に過ぎないか。

写真は近所で見つけた春の息吹。
銀杏の葉っぱの小さい芽が出て来ました。