日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

年の瀬の越後を行く - Maxとき350号

2018-12-15 22:11:58 | 甲信越
長岡に泊まるかというとさにあらず。最終列車で帰ります。
「三連休パス」在りし頃は、新幹線まで乗り放題の恩恵に与り、日帰りを三回繰り返したこともあります。しかし、週末パスを含む後継の商品で特急券が別売になってからというもの、そのような強行軍をとることは滅多になくなって現在に至ります。今回も、最初の段階では長岡に泊まろうと思っていたのです。しかるに日帰りとなったのは、翌日仙台へ行くことを考えると、事実上こうするしかなかったという事情によります。
まず、長岡から新潟へ向かう時点で、高額な新幹線か安普請の普通列車以外の選択肢がありません。そこから先は磐越西線か米坂線ですが、どちらも同じく安普請の規格型車両に置き換えられ、あまつさえ短編成に切り詰められて、最悪立ち通しも覚悟の上で臨むしかありません。しかも、それらに乗ったところで米沢か会津若松にしかたどり着けず、そこから先はまたもや高額な新幹線、短編成かつ安普請の普通列車以外に選択肢がありません。高速バスならこのような煩わしさも無用とはいえ、あれは単なる移動手段に過ぎません。宿代とバス代がいくらになるかと考えたとき、新幹線で一旦戻り、翌日出直す方がまだましだという結論に至ったわけです。
このことから改めて思うのは、新幹線が地方をいかに貧しくしたかということです。首都圏との間を結ぶ高速鉄道が整備される一方、既存の鉄道網は分断されて、その他の地域間の移動が著しく不便になってしまいました。その結果、本来なら地方に落ちたであろう宿泊費と交通費が、新幹線の特急料金に流れているのが現実です。これが「国土の均衡ある発展」なのだとすれば、何ともお粗末というしかありません。

★長岡2158/Maxとき350(350C)/2340東京
コメント

年の瀬の越後を行く - 魚仙

2018-12-15 19:35:53 | 居酒屋
115系の乗車については、一月の時点で花道を飾ったつもりでした。今回是非もう一度乗りたいと、強く思っていたわけではありません。この活動を思い立ったそもそもの動機は、むしろ「魚仙」で一杯やることにありました。つまり、この店が先で、115系が後だったのです。今年は一度限りで終わることも覚悟していた中、土壇場で再訪できたのは幸いです。

何度も足を運ぶうちに、九時頃に入って看板まで滞在するという流れが確立してきました。しかし、今回は飲食店が最も混み合う土曜の七時台、店によっては満席で振られることもあり得る状況です。とはいえ十分な収容力があるのは分かっています。ままよと高を括って乗り込みました。すると小上がりと座敷が全て埋まり、カウンターもあらかた埋まった予想以上の盛況です。見慣れたお姉さんからは予約はあるかとの一言が。しまった、予約満席かと一瞬面食らうも、斜めになったカウンターの角、つまりいつもの指定席に無事着席という顛末です。

前回訪ねたのは風雪吹きすさぶ一月の下旬、巡り巡って再び冬が訪れました。本日の品書きには冬の日本海側ならではの華々しさがあります。つい目移りしがちなところ、見やすく工夫されているのが、左右二段組みで並んだここの品書きです。今回気付いた変化として、一推しの品に二重丸がつき、より見やすくなった点が挙げられます。
それ以上に変わったのが酒の品書きです。従来からある番付風の品書きに加えて、手持ちの酒を一覧できるようになりました。横長の用紙を縦書きの上下二段組みにして、一品ずつ番号を振り、醸造元、産地、値段とともに明記した品書きは、早春に訪ねた高岡の「盛盛」を彷彿とさせます。百種以上に及んだあちらには及ばないものの、何故か21番から始まり90番台まであるということは80種近くです。酒と肴の総合点で考えれば、全く引けをとらない充実ぶりといってよいでしょう。
これで注文しやすくなったかというとそうでもありません。文字の羅列だけでは閃くものがないからです。結局、冷蔵庫を一通り眺めて選ぶというこれまで通りの方法を採りました。しかし、値段が表記されたことにより、手頃な品とお高い品の目安がある程度分かるようにはなりました。新しい品書きの効用は多少なりともあるということになります。

魚仙
長岡市殿町1-3-4
0258-34-6126
1700PM-2230PM(LO)
日曜定休

若竹・夢・雪鶴・月不見の池
お通し(南蛮漬け)
お刺身おまかせ盛り合わせ
特選油揚げ
ソイ一本揚げ
ふろふき大根
わさび飯
コメント

年の瀬の越後を行く - とき344号

2018-12-15 19:12:32 | 甲信越
名残惜しさはありながらも燕三条で降り、上りの新幹線に乗り継ぎました。長岡まで一区間だけ乗り、「魚仙」で一杯やって帰ろうという算段です。
今朝は安普請の新車に乗るのを甘受して、始発駅の東三条から115系に乗りました。最後についても、振り出しとなった駅に戻って締めくくるという選択肢はあり得たのです。ただし、ある程度割り切っていた往路と違い、最後があの新車では興ざめしそうな気がしました。東三条で安普請の車両に乗り換え、色付きのガラス越しに115系が遠ざかるのを見届けるより、走り去る列車の灯りを見送る方が、結末としては美しかろうと考えたわけです。860円の特急料金は、長岡へ早く着くためというより、有終の美を飾るために払ったものと思っています。

★燕三条1908/とき344(344C)/1918長岡
コメント

年の瀬の越後を行く - 弥彦色

2018-12-15 18:40:40 | 甲信越
終点の吉田で下りると、向かいのホームに待機していたのは自身にとって初見となる弥彦色の編成でした。柏崎へ向かう途中に小島谷で交換した編成が、一足先に吉田へ下って弥彦線の運用に入ったわけです。これにより、今日は三次新潟色を除く一通りの編成に乗車できたことになります。まさに完勝といってよい結果です。

★吉田1841/247M/1853燕三条
コメント

年の瀬の越後を行く - 変幻自在

2018-12-15 17:24:18 | 甲信越
暮れていく西の空へ向かって淡々と走り、終点の柏崎に着きました。到着が五時前という条件からして、着いた頃には暗闇かと思いきや、最後までわずかに残照はありました。日の入りの時刻を見てみると、一週間ほど前が一年中で最も早く、今日は1分とはいえ繰り下がっています。年末にはさらに9分延びるそうです。日の入りに追われる季節はようやく去ったことになります。
一時日が射す場面はあったものの、その後は曇ったり雨が降ったり小雪が舞ったり、さらには霰も落ちてくる、冬の日本海側らしい変幻自在な空模様でした。弥彦山を除き、車窓については特段見るべきもののない越後線ですが、今日に関する限りは印象的でした。
あとは来た道を引き返して吉田に戻り、弥彦線に燕三条まで乗れば終了です。115系が吉田と東三条の間を行き来するため、最長八時台まで粘ることも可能ではありますが、「魚仙」で呑むことも115系と並ぶ本日の主題の一つです。年明けに再訪する前提で、今日は早めに切り上げます。

★柏崎1721/164M/1836吉田
コメント

年の瀬の越後を行く - 一石二鳥

2018-12-15 14:47:42 | 甲信越
吉田で下りようとしたところ、この列車がそのまま柏崎行になるとの案内が。それでようやく思い出したのは、一昨年同じ列車に乗ったことです。そのときは新潟を一時間後に出る列車に乗り、吉田で乗り継ぎ柏崎へ向かいました。そこから新井快速に乗り継ぎ、終点から折り返して長岡へ向かったのでした。しかし、前後の列車が置き換えられ、この運用だけが残ったことになります。
本日の行程で最も手持ち無沙汰になりそうだったのが、一時間以上ある吉田での待ち時間です。新潟と違って、駅周辺には何もないのが分かっています。さりとて待合室でやり過ごすのも芸がないような気がしました。しかし車内にいられるなら一石二鳥です。このまま発車を待つことにします。

★吉田1543/150M/1656柏崎
コメント

年の瀬の越後を行く - 湘南色

2018-12-15 13:41:47 | 甲信越
先ほど新潟駅に着く直前、湘南色の編成が引上線で待機していました。腹ごしらえを済ませ、駅前を定点観察してからホームに上がると、果たしてその編成が入線してきました。車番を見ると1000番台のトップナンバー、つまり以前は三次新潟色だった編成です。最初に乗った旧新潟色の編成にしてもそうですが、新車への置き換えが進む一方、残ったわずかな編成を歴代の塗色に替えているようです。いまだ実見してはいないものの、かつての弥彦色に復刻された編成もあると聞きます。引退を間近に控えた老雄に、せめてもの花道を飾らせたいという計らいでしょうか。
これが最後といいながら、往生際悪く何度も何度も足を運んで、さすがに今度は蛇足になるかと思いきや、何だかんだで楽しんでいます。風雪の季節に再訪するにもやぶさかではなくなってきました。

★新潟1320/142M/1420吉田
コメント

年の瀬の越後を行く - 新潟駅

2018-12-15 13:09:59 | 甲信越
新潟駅に着いて驚いたのは、在来線のホームが高架に移っていたことです。地平のホームは現存するものの、線路と架線柱は撤去され、二本あった跨線橋も一つは撤去中でした。四階建ての長い駅舎は、後進で入るバス乗り場ともども健在ながら、その背後では何もかもが一変しています。北陸特急が発着した、駅舎に接する1番ホームも、今となっては過去のものです。いずれ115系もなくなれば、新潟は東北同様の汽車旅空白地帯となります。直視したくない現実を、否応なしに見せつけられる光景ですorz
コメント

年の瀬の越後を行く - 三吉屋

2018-12-15 12:27:30 | B級グルメ
再び新潟に着きました。すぐさま折り返した先ほどと違い、今度は一時間強の待ち時間があります。その待ち時間が昼時に重なるという流れはまことに理想的です。脇目も振らずに「三吉屋」の暖簾をくぐりました。
歳に応じて食が細り、麺類にしても丼物にしても、大盛りを選ぶことが近年ほとんどなくなりました。ただ、麺が細いこともあるのか、こちらの中華そばはやや少な目に感じられ、大盛でも余裕で腹に収まりそうです。しかし結局大盛にはしませんでした。思うに、麺、スープ、チャーシューの三位一体が当店の中華そばの真骨頂であり、大盛にすることでその絶妙な調和が崩れてしまうような気がするからです。同様に、もやしそばではスープの味が変わってしまい、こちらの好みには今一つ合いませんでした。この店ではチャーシューメンに限るというのが、何度か足を運んだ上での結論です。
こよなく愛用してきたのは、何といっても味によるところが第一ですが、地元客で適度に賑わう店内の雰囲気によるところもあります。今回も、正午を回ってから乗り込んだにもかかわらず、待たずに入ることができました。しかし、出る頃には数名とはいえ待ち客が出ていたことを考えると、余裕綽々だったというわけでもありません。列車を一本繰り上げたのは、正解だったことになります。

三吉屋 駅南けやき通り店
新潟市中央区米山1-6-10
025-241-0937
1100AM-1400PM/1730PM-2300PM
火曜及び第三月曜定休
チャーシューメン750円
コメント

年の瀬の越後を行く - 予定変更

2018-12-15 11:47:13 | 甲信越
内野に着いたところで若干の予定変更があります。乗車してきた編成ではなく、吉田から来た上り列車で折り返しました。
吉田まで乗車した編成が、二時間弱待機してから下ってくるのは分かっていました。一次新潟色の編成が新潟から折り返して内野に着くと、直後に旧新潟色と二次新潟色の混成による下り列車が発着し、一次新潟色の編成が後続で出るという運用です。つまり115系の列車が二本続くことになりますが、片や6連、片や3連という違いがあります。先ほど3連で下ったときは、内野から一駅ごとに乗客が増え、新潟が近付く頃には相当な混みようとなっていました。予定通りに折り返せば、またもや同じことになるのは明らかです。内野からでもボックス席に座れるようなら、6連の列車で戻った方がよかろうと考えました。こうして直ちに向かいのホームへ移動すると、ほぼ同時に吉田からの列車が入線。輸送力が倍になった恩恵は大きく、最後尾の車両のボックス席が空いていたため、そのまま乗るという顛末です。

★内野1132/143M/1158新潟
コメント

年の瀬の越後を行く - 折り返し

2018-12-15 11:15:19 | 甲信越
新潟に着いた列車が直ちに折り返して内野行となりました。新潟市内に入った頃から青空が広がってきました。ただし、関東のような安定した冬晴れではなく、大きな雲が無数に浮かんで、時折日差しが遮られます。彼方の山々も雪雲らしきものに覆われて判然としません。12月の半ばを過ぎて、遅蒔きながらも冬型の気候となりつつあるようです。

★新潟1101/1532M/1125内野
コメント

年の瀬の越後を行く - 一次新潟色

2018-12-15 09:56:31 | 甲信越
終点の吉田まで乗り、小一時間の間合いを経て越後線の下り列車に乗り継ぎました。運用につくのは一次新潟色の3連です。この編成に新潟まで乗った後、内野まで往復すると午前の部は終了となります。

★吉田956/139M/1055新潟
コメント

年の瀬の越後を行く - 旧新潟色

2018-12-15 08:55:48 | 甲信越
東三条で列車を降りると、行き止まりの0番線に目当ての115系が待機していました。それも、二次新潟色と旧新潟色の編成を併結した6連です。後位に連結された旧新潟色の編成に乗り込みました。
塗色で選んだわけではありません。決め手は車内が国鉄時代のままだったことです。ただ、以前に乗車したときは、改装された編成だったと記憶しています。もしやと思い調べてみると、新たに旧新潟色となった編成で、先代は既に廃車されたとの情報がorz
残念な出来事ではありますが、見方によってはさらに貴重な原型車が生き延びたということでもあります。広島への未練をなおも引きずる中、この編成がいきなり当たったことにより、新潟へ来てよかったという実感が湧いてきました。

★東三条855/226M/915吉田
コメント

年の瀬の越後を行く - 越後平野

2018-12-15 08:20:29 | 甲信越
新潟に列車で来た目的は、もちろん115系にあります。既に白新線と羽越本線からは撤退し、信越本線でも風前の灯ではありますが、越後線と弥彦線にはわずかながらも運用が残り、工夫をすればまだ一日中乗り続けることはできます。そのことに気付いたのが、新潟へ行こうと咄嗟に思いついた理由に他なりません。最初の目当ては東三条から出る弥彦線の列車です。そこまでは不本意ながら新車での移動となります。
燕三条で乗り継ぐことも可能であり、最初はそうするつもりでした。しかしながら接続が噛み合わず、一時間以上もの待ち時間が出る状況でした。相も変わらず安普請ではありますが、701系ほど忌み嫌うべき車両でもありません。手持ち無沙汰に待つよりも、越後平野を眺めつつ下り、始発駅から乗ろうと考えた次第です。

★長岡812/435M/838東三条
コメント

年の瀬の越後を行く - 長岡庵

2018-12-15 08:10:43 | B級グルメ
まず長岡で下りました。乗り継ぎの合間に駅そばで腹ごしらえを済ませます。名古屋のきしめん、九州のかしわうどんに比べてしまえば、どうということのない味ではありますが、「駅ナカ」と称する軽薄な飲食店が幅を利かせるこのご時世、そば屋が残っているだけでもありがたいということにしておきましょう。

★長岡庵
長岡駅在来線改札内
金土日月 700AM-900AM/1000AM-1500PM/1545PM-2000PM
火水木 1100AM-1400PM/1500PM-1750PM
とろろ昆布そば350円
コメント