本日の晩酌 - 不老泉

いわゆる「ラベル買い」をしそうなほど凝ったラベルが数ある中、ともすれば凡庸にも思えるのが滋賀の「不老泉」です。素人目には必ずしも達筆と思えない筆文字で、無地のラベルに「不老泉」と縦書きした芸のなさに加え、くすんだ色のラベルに黒文字を使うといった色使いも冴えません。しかしこの無骨なラベルが、骨太な味わいを身上とするこの蔵らしいのもまた事実ではあります。
今回買い求めたのは、三度の夏を越して熟成させたひやおろしです。琥珀色のテリとむせ返るような濃厚さは、大げさに言うなら洋酒のごとき印象を受けます。好き嫌いがはっきり分かれるという点では、ドクターペッパーのようなものとでもいえばよいでしょうか。しかし、山廃の真骨頂というべき酸味は自分の好むところです。

★不老泉 山廃特別純米 参年熟成ひやおろし
上原酒造(滋賀県高島市)
原料米 たかね錦
精米歩合 60%
日本酒度 +6
酸度 2.1
アルコール分 17度以上18度未満
東京都港区 鈴木三河屋にて購入