来週末から清水の宿泊事情が厳しくなることについては出発前に申した通りです。今週末については比較的余裕があったものの、「福住」は残念ながら満室だったため、「キヨナミホテル」の世話になりました。
清水に泊まるとき、かつてよく世話になっていたのが「ホテルTOKIWA」です。これは、清水の中で最安値に近い料金と、直前でも手配できる使い勝手のよさが決め手になってのことですが、その一方で安いなりの割り切りが必要な宿でもありました。宿には金をかけない主義とはいえ、ただ寝るだけより少しでも楽しめるに越したことはありません。そのような考えで模索の末に出会ったのが「福住」であり、以来新たな定宿として定着しました。
去年その「福住」が満室だったとき、代わりに手配したのがここです。
「ホテルTOKIWA」に比べて料金は千五百円ほど高いものの、朝晩入れる大浴場があります。客室も快適で、以前も泊まった二面採光の角部屋が割り当てられました。館主夫妻に若主人が自ら仕切る家庭的な雰囲気も含めれば、実質的な料金差はわずかなものです。
今回は試しに朝食をいただいてみました。鯵の開きと目玉焼きを主役に、小鉢四つという内容は、絵に描いたような旅館の朝食です。
先週弘前でいただいたバイキングの充実ぶりに比べれば、ごく平凡ということもできます。しかし、吉野家の牛丼に豚汁とお新香をつけても700円近くする中、これで800円なら値段相応ともいえます。そう思うのは、宿で朝食をいただくというささやかな贅沢に、価値を見出しているからでもあります。それを含め、料金差を補って余りある価値はあったというのが実感です。