■マーケット
子どもNISAで金融教育
20以上の投資家が利用でいるNISA、少額投資非課税制度。NISAを通じ株式市場には6兆円以上の個人マネーがが流れ込んだと見られています。そして明日からは20歳未満でも株式投資で非課税の恩恵が受けられるジュニアNISAがスタートします。
【ジュニアNISAで金融教育・小学生の投資家デビュー】
小学4年生の永海葵さんは4月から始まるジュニアNISAを利用し投資家デビューします。ジュニアNISAは20歳未満を対象に年間80万円の投資にかかる税金が最大5年間ゼロになります。政府は親などが代わりに株などを購入することで子どもの資産形成を促す狙いです。ただ母親の由岐さんは娘の葵さんの目線で選んだ企業に投資することで金融について学んでほしいと考えています。ただ日本における金融教育はアメリカなどに比べ遅れていて、専門家はジュニアNISAを通して子どもへの金融教育が広がれば投資家が育まれていく可能性があると指摘しています。
SBI証券シニアマーケットアナリスト・藤本誠之がクイズ形式で進行するSBI証券が親子向けに開催したジュニアNISA1日特別教室。子どもたちが80万円を元手に模擬投資を行う。こうした金融教育を実践する学校も出てきたがまだ少数派です。専門家は金融教育を行えば、日本人がアメリカ人並に投資を増やすようになると指摘します。
《I1Oウェルネスアドバイザーズ/岡本和久社長》
「米国では高校生になると投資のリスクとリターンの関係や投資信託は何かきちんと教える内容になっています。学校の先生も保護者もほぼ金融教育を受けずに大きくなっている。
教育のツールとしてのジュニアNISAがあるという意識が保護者の方にも非常に重要です。」
ジュニアNISAを通して子供のころから金融を身近に感じることで投資家が育まれていくかもしれません。
日米金利差縮小で円高?
米国では実質金利が急激に低下しています。こういう状況は日本経済にも影響を与えることになります。定期預金などの金利は、見かけの金利=名目金利と呼ばれます。ここからインフレ率=物価上昇率を差し引いた金利を実質金利といいます。米国では今週に入り、インフレ関連で強めの指標が出て期待インフレが上昇する一方、FRB=連邦準備制度理事会のイエレン議長が講演で早期利上げに消極的な発言をしたため、実質金利が下がっています。
--日本経済への影響とはどういったものですか。
日本とアメリカを比較した時の実質金利の差が問題です。日本ではマイナス金利が導入されましたが、同時に期待インフレ率も低下しているため、結果的に実質金利はほとんど変化していません。この結果、5年物国債の利回りで見て、30日の終値時点では日本と米国の実質金利の差はほぼゼロとなっています。これは大きなドル安・円高要因で、ドル円相場はこの先、100円に向かってもおかしくない状況です。ここ2カ月ほどの円高は一旦落ち着いている様に見えますが、金利差からはもう一段の円高もありそうです。
中継担当:ホリコ・キャピタル・マネジメントLLC 堀古英司氏
■【コメンテーター】梅澤高明氏(A.T.カーニー 日本法人会長)
・あすから電力小売り自由化・新電力vs大手電力の行方
--いよいよ明日から電力自由化が始まりますが、自治体系の電力会社の競争力をどう見ますか。
率直言ってクエスチョン・マークです。今は既存の電力会社並みの価格を提示できている。ここには一時的な要因もあるように思っている。1つは原発がほぼ全面的に停止していること。結果的に既存の電力会社の価格競争力がかなり弱まっている。2つ目は新電力は需要に合わせるためにはメガソーラーと風力だけでは足りない、あるいは夜間が補えないので火力発電の電力を卸売り市場、あるいは相対取引で買って補完をしてきている。その中心がガス火力。しかし今ガスの値段は油価が暴落したことを受けてガスのコストも下がっていて、卸売市場は変動比ベースでの取引なので、ガスのコストが下がるとそのまま調達コストも下がる。したがって歴史的にもまれに低い状況でガス火力を調達できていると、この2つの要因が重なっている。仮にこの2つの要因どちらかが変わった時に、今のように電力会社と競争しうる価格競争力を持ち続けられるかどうかというのがクエスチョンマーク。
--そうしますとどういうエネルギーを使って発電しているのか、そういった観点で選べることに価値を見出す人がいれば、ということになるんでしょうか。
地産地消やクリーンエネルギーは大事な価値だと思うが、いまメディアをみていると価格に話がいきがち。地産地消みたいな価値をちゃんと訴求する。それが大事な人は価格プレミアムを払ってもいいと社会が変わっていくと自治体系の新電力にも活路が出てくるのでは。
--自治体同士で連携しお互いに弱みをフォローし合うことで何とかするというのも難しいですか。
それは一つの選択肢にはなると思います。ただ自治体の場合多くは太陽光と風力だと思います。そうすると変動がけっこう同じように変動してしまうのでそれだけでは補いきれないから、やはり火力や原子力の電力を買ってくるということになります。
・ジュニアNISAを金融教育のツールに・金融教育の先進国英国では…
--金融教育は日本はまだまだといいますが、他の国と比べてどうなんでしょうか。
米国、英国など投資大国による金融教育はかなり早期に始まっている。英国ではシチズン・シップ教育、市民教育は2000年から必修になって、そのあとセカンダリースクール11~16歳のカリキュラムに金融教育は織り込まれた。
--金融教育ではどんなことを教えるんですか。
金融商品のタイプや運用のシミレーション、年金の仕組みや住宅取得の方法、起業の方法など若者に国を挙げて教えている。
--そもそも金融教育を始めるきっかけというものはあったんですか。
英国は2007年に金利が上昇して住宅価格も急騰したということで実は多重債務者が増えたことから、国の将来を考え若い頃からお金に関して教育することで、そういう問題が起こらないようにしようという問題意識があったようです。
・日本電機産業の危機は/日本の自動車は安泰?
--世界で見て日本の電機メーカーの存在感が下がってきています。これはどうしてですか。
1990年代のモジュール化、その後の起こったデジタル化の2つの大きな業界構造の変化、その中で勝ち組はアップル、今はグーグル・サムスン連合、あるいはアマゾンという勝ち組になっています。これらに共通しているのは製造業であると同時にサービス業である。あるいは端末とOSとデジタルコンテンツの販売をセットで行うプラットフォーマーであるということです。日本の電機メーカーでこういう風にあり方を大きく変えること、その結果世界を大きくリードすることができた会社が一社もなかったということだと思います。
--でも自動車メーカーは元気ですよね。
自動車メーカーの場合は電気、特に家電業界で起こったような大きな変化がなくて、結果的に過去の戦い方をさらに磨き上げるということで日本の自動車メーカーは勝ち組でいることができたんだと思います。
--ではこれからはどうなんでしょう。
これからは ADASとよばれる自動運転支援システムが発達してくると、実はアップル、Iフォン、IOS、Iクラウドのような生態系での戦い方にシフトしてくる可能性がある。例えば自動車のシステムモジュールと地図ベンダーとそしてクラウド、それから通信など異なるプレイヤーが組んで大きな生態系を作ってチーム戦で戦うとうようなことがはじまっています。ですから今までのような日本の自動車メーカーの垂直統合ですり合わせ型とは大きく変わる必要があるかもしれない。これが今ある大きなクエスチョンです。産業融合です。
■電力自由化で第3の選択肢? 広がる自治体新電力
大手電力会社の地域独占が崩れ、およそ8兆円の市場が開放されます。小売りには様々な企業が参入、顧客獲得を競います。東京電力など大手に対し、民間企業が名乗りを上げていますが、第3の選択肢と言われているのが自治体が出資する新電力会社です。福岡県みやま市が設立したのが「みやまスマートエネルギー」。九州電力より平均2%電気料金を安くします。みやま市が管理する水道料金とセットにしたプランを使えば、さらに年間600円安くなります。3年以内に1万世帯との契約を目指します。またみやま市は、鹿児島県の肝付町と日本初の再生可能エネルギーの相互融通の連携協定を結びました。山形県は都道府県レベルで全国で初めて新電力会社を立ち上げました。4月1日から公共施設へ電力供給を開始します。東日本大震災時の大停電がきっかけで、地産地消を始めます。山形県は2030年までに再生可能エネルギーで100万キロワットの発電に増やします。 取材先 ・みやまスマートエネルギー ・みやま市 ・山形県 ・肝付町 ・自然エネルギー財団
【電力小売まもなく全面自由化】
消費者が電力会社を選べるようになる電力小売りの全面自由化が始まる。大手電力会社の地域独占が崩れ、約8兆円の市場が開放される。新たに参入した電力小売会社はスタート時点では266社で、ガス会社や石油元売りなど異業種の各社が顧客獲得を競っている。ただ各種調査では様子見している顧客も多く、大手電力からの乗り換えは1%にも満たないスタートになる。一方顧客を奪われる立場の東京電力は、明日から持ち株会社に移行し、先ほど本社で看板の架け替え作業が行われた。発電部門や小売り部門、送配電部門などに分社化される。他の大手電力各社も公平な競争のため、送配電部門が2020年までに分離されることになっている。
東京電力など大手電力会社などに対し、ガス会社や携帯キャリアなど様々な民間企業が電力の小売りに名乗りを上げているわけなんですが、第3の選択肢として挙げられているのが自治体が出資をして設立した新電力会社です。現時点では14社あり今後も増えていく見通しです。自治体ならではの料金プランと将来を見据えた様々な戦略が見えてきました。
【広がる“自治体”新電力・利益を市民に還元!?】
福岡県南部に位置するみやま市。日照量は全国トップクラスで戸建ての10軒に1軒がソーラーパネルを設置する太陽光発電が盛んな地域です。みやま市が立ち上げた新しい電力会社みやまスマートエネルギーは地元の太陽光発電による電力を主に供給します。九州電力より平均で2%料金を安く抑えています。みやま市は電力の地産地消を掲げています。東京ドーム2個分の広さのメガソーラーをはじめ、市内の太陽光を合わせると6万キロワットの発電能力があり昼間の電力をすべて賄えるほどです。
《みやまスマートエネルギー/磯部達社長(パナソニック出身)》
地域の公民館で年に一度の町内会に出席し電力サービスをアピールする。「地域でエネルギーをつくり、みんなで使うというみやま市の取り組み」とと力説するが、住民の中でも市の電力事業に対する意見は割れています。磯部社長は「市をあげて取り組んでいるという説明や、それを聞いた時の安心感が一番大事。“本当に電力って大丈夫かな”という不安もあるでしょうから。」という。みやまスマートエネルギーは、みやま市の約1万4000世帯中、3年以内に1万世帯との契約を目指しています。一方みやま市は電機事業を市民サービスにの拡充につなげたい考えです。
《みやま市・西原親市長》
「みやまスマートエネルギーの利益が4~5億円くらいになるようにしたい。それを福祉や教育の分野に使っていく。いすゞ自動車が来年の2月から操業を開始するということで、3500坪の土地を買ってもらった。それを皮切りに工業団地を作り(安価でクリーンな電力を売りにして)企業誘致にも乗り出す。雇用を増やし人口減少に歯止めをかけたいと思っています。」
【広がる“自治体”新電力・原発1基分の再エネを】
都道府県レベルで動き出す地域も。山形・酒田市の沿岸部には大型の風車が立ち並んでいます。風がよく吹き、全国でも有数の風力発電エリアです。山形県は去年、都道府県レベルで全国初の新電力会社をたちあげました。県内で発電した電力を県内で使う、地産地消を行います。やまがた新電力は4月1日より公共施設に電力供給を開始する。5年前に発生した東日本大震災。山形県全域にわたり50万戸以上が停電し、大混乱に陥った。
《山形県環境エネルギー部・佐藤宏昭さん》
「4月1日から“やまがた新電力”が電力の小売りを開始するので、いま安定的に電力供給ができるように確認している。東日本大震災で大規模な停電が山形県内であり、県民が使う電力は県内でつくりたいという思いがあった。再生可能エネルギーを2030年までに100万キロワット、原子力発電の1基分に相当するといわれているが、これを長期的目標にしてさまざまな取り組みをしているところです。」
【広がる“自治体”新電力・日本初の地方連携スタート】
自治体同士が連携する動きも出てきている。みやまスマートエネルギー・磯部達社長が向かったのは鹿児島県。磯部を出迎えたのは鹿児島県肝付町・永野和行町長です。この日、みやま市と肝付町は日本で初めて再生可能エネルギーの相互融通で連携協定を結びました。肝付町は小型水力発電などで豊富な再生エネルギーを持つ。太陽光のみで夜間の電力に弱いみやま市は肝付町から電力などを融通してもらい安定供給を目指す。一方肝付町は新電力会社を10月に設立する計画でノウハウをみやま市から学ぶ。
《みやまスマートエネルギー/磯部達社長》
「自治体同士が共通の目的を持って進めることがより産業交流につながる。意見交代したいとのことで北海道庁に呼ばれている」
みやま市には連携のオファーを10以上の自治体から寄せられているといいます。専門家は自治体新電力にはしっかりした情報開示が必要だといいます。
《自然エネルギー財団/大林ミカ事務局長》
「例えば電気料金がどこにいくら何がかかっているというのを市民に対して明らかにしていく。そういった情報を提供していくことで、市民に愛される、市民が育てていく電力会社になっていけると思います。」
■ニュース
日の丸電機“失われた10年”越えて
パナソニックが2016年度の事業方針発表会を開きました。2017年3月期は減収減益になる見通しです。パナソニックの津賀一宏社長は減益の理由として「今後の成長に向けた先行投資で“意志を込めた減益”」だと述べました。成長分野の柱である住宅部門で今後拡大を期待するのが高齢者向けの介護事業です。4月1日から別々に運営してた4社をパナソニック エイジフリーに統合し、2018年度には介護事業所を約10倍、売り上げを2倍以上の750億円に拡大する見込みです。日本の電機メーカーにおけるこの10年間の業績を見ると、日立やパナソニックなどは、不採算事業から撤退するといった、選択と集中を進めることで業績を回復させてきました。ただ「去年から新興国に対するドルの独歩高をはじめ、世界の環境が不安定になっているなか、もう1回、選択と集中が必要になってきている」と専門家は指摘しています。
【パナソニック“減益”の意図は】
東芝やシャープが経営不振に苦しむなど岐路に立つ日本の電機産業、そんな中、今日事業方針説明会を開きましたのが業界で勝ち組とされるパナソニックです。しかし今日の会見では2018年度にグループ売上高10兆円を目指すとしていた目標を撤回しました。その背景には何が?
今日パナソニックが2016年度の事業方針を発表しました。電機各社が苦戦する中、安定した業績が続いていましたが、示された業績の見通しは「意志を込めた減益ということになります」。その理由は「将来の売り上げ、利益につながる先行投資」。連続で減収になる見通しも出し、その理由について円高傾向や中国経済などの減速などをあげました。今後は市場の拡大が期待される車載や住宅分野を中心に、先行投資を進める考えです。実はパナソニックは1年前に強気な目標を立てていました。かつてパナソニック・津賀一宏社長は「2018年度の売り上げ目標を10兆円と掲げているが、何としても達成しなければならないという決意を込めた数字でございます。」としていました。その売り上げ目標も今回の説明会で取り下げたのです。会見を終えた津賀一宏社長に大江キャスターが真意を問いました。
《パナソニック/津賀一宏社長》
--売り上げ目標10兆円は撤回するのか。
「はい、撤回します。この10兆円を掲げて皆で成長領域を探すために掲げてきた。1年1年が勝負で今年ここまで行かなければ10兆円に届かないというハードルを絶えず設定していた。それが超えられないので今回適切なターゲットに設定し直した。」
世界的に景気の先行きが不透明な中で、業績が上向いていたパナソニックにも暗い影が落ちています。ただ先行きは明るいといいます。「特に家電と車載と住宅は間違いなく2018年に大きな伸びを示す。今までは家電を中心に暮らしを支えてきたが“家電と住宅”の融合や“車と住宅”の融合などやり方はより柔軟になっていく。」
【成長の柱“住宅”を伸ばせ・介護事業で収益倍増】
パナソニックの成長分野の柱である住宅部門。中でも今後拡大を期待するのは高齢者向けの介護事業です。パナソニックエイジフリー登戸(川崎市多摩区)は去年オープンしたデイサービスなどを提供する介護施設です。
サービス・北村光常務は「パナソニックの木質内装建材をふんだんに使い、従来の高齢者施設にはない優しい木質の空間を演出している」といいます。その他、電動ベッドや空調機器など施設内の設備のほとんどがパナソニックの製品。家電で培った技術が生かされています。デジタルミラーは画面に映る自分の姿を見ながらゲーム感覚でトレーニングできる。リショーネは電動ベッドの一部が車いすに変わる。車いすに移乗する介護は非常に負荷がかかるので、スタッフの負荷軽減にもつながる。エイジフリーハウス登戸という賃貸住宅型の介護施設にも最新機器が導入されている。パナソニックが展開する介護事業は、機器のレンタル販売や製品開発など4社に分かれていたが(パナソニックエイジフリーサービス、パナソニックコムハート、パナソニックエイジフリーショップス、パナソニックエイジフリーライフテック)、明日(4月1日パナソニックエイジフリー1社に統合して効率化を図る。
《パナソニックエイジフリーサービス・北村光常務》
「それぞれで採用するよりも採用効率が上がり、入ってからのキャリア開発もできるし、そのことによって社員のモチベーションも高まり客に対して良いサービスや商品の提供ができる。」
パナソニックエイジフリーは2018年度に介護事業所を約10倍に拡大し、売り上げも2倍以上の750億円を見込んでいます。
【電機“勝ち組”にも逆風・生き残りの条件は?】
《大浜キャスター》
まさに新しい成長分野を作っていこうということなんですけども、パナソニックなど日本の電機メーカーがこれまでの10年どんな業績だったのか、最終損益のグラフを作ってみました。パナソニックはリーマンショックのあとデジタル家電の不振など太陽電池の事業が海外勢に押されたことで2011年、2012年の最終赤字は2年連続で7000億円を超えてしましました。これを受けてパナソニックが進めましたのがプラズマテレビからの撤退、半導体事業の縮小でした。その一方で力を入れたのが住宅関連とカーナビなどの車載機です。不採算事業に大きなメスを入れたことでその後最終損益は黒字に転換しています。
実はパナソニックに先駆けてV字回復を遂げたのが日立製作所です。リーマンショックの年に製造業で最大の赤字(7873億円)を記録する。日立製作所はそこでテレビの自社生産、HDDから撤退。代わりに力を入れたのが発電所や鉄道のインフラ事業ということになります。まさに選択と集中によってこの2社はV字回復を遂げていったということです。
これに対しシャープはリーマンショック後、さらに落ち込んで回復できていない状況です。また東芝も1度は黒字になったが不正会計の影響もあり一気に落ち込んでいます。この各社の明暗の分け方はいろいろな見方がありますが、リーマンショックの後、2009年~2011年頃はエコポイント制度や地デジ事業が盛んで、各社の家電の売り上げは結果的に一時的だったが上がりました。こういった中でもパナソニックや日立製作所は抜本的な構造改革を続けてきた。一方東芝やシャープは、構造改革をやっていると言ってはいたが結果で言うと中途半端だったということです。ところがそのパナソニックも厳しい業績予想を出しました。こうした勝ち組も逆風に会っている状況を専門家はこう分析しています。
《みずほ証券・中根康夫シニアアナリスト》
「去年から新興国通貨に対してのドルの独歩高。その他ドルに対して円高。マクロの環境がかなり変わってきて、世界経済が不安定になってきている。BtoBをメーンにするとマクロの影響は避けられない。もう1回集中と選択、必要なもの、手を入れないといけないもの、そうでないもの、事業戦略そのものをもう1回見直さないといけないタイミングに来ている。」
【ソニーの今後の事業の柱は】
日本の電機メーカーとして忘れてはいけないのがソニー。今後の事業の柱はどうなっていくのか。
《ソニー・平井一夫社長》
「エレクトロニクスのビジネスは昔から柱だし、これからも柱になる。エンターテインメントのビジネスと日本における金融ビジネスといったようなさまざまなビジネスでポートフォリオの経営をしているので、引き続き積極的に各分野を伸ばしていきたい。」
《大江キャスター》
ソニーとパナソニック、二人の社長に効いていて思ったのが、スピード感をとても大切にしているということです。ソニーの場合は新商品を企画するとなるべく早く出したい。そうしないと世の中が変わってしまいますという感覚です。一方パナソニックは一度決めたこと「売上高10兆円」これをあっけなく取り下げるのはどうなんですかと伺ったら、社長は「やっぱり恥ずかしかったが、一度決めたことでもためらわずに変えるというのが次につながる」とおっしゃいました。
福島原発「凍土壁」の運用開始
東京電力は、福島第一原発の汚染水対策の柱とされている「凍土遮水壁」の運用を開始しました。凍土遮水壁は、汚染水の原因となる地下水が原発敷地内に流入するのを防ぐため、福島第一原発の1号機から4号機の建屋を取り囲むように地盤を凍らせています。きのうの原子力規制委員会で運用が認められていました。東京電力は、建屋の海側から段階的に凍結させる計画で、全体の凍結完了は秋頃になる見通しです。今回の工事にはおよそ350億円の国費が投入されていますが、その実現性や効果については不透明です。
日米韓首脳会談を開催へ
挑発行動を続ける北朝鮮に歯止めをかけることが緊急の課題になる中、会談で安倍総理は、日米韓3ヵ国で連携して対応することを確認する考えです。また、3ヵ国会談の後、安倍総理は、オバマ大統領、朴槿恵大統領との個別の会談も予定していて、オバマ大統領とは、不透明さを増す世界経済についても、議論を交わす見通しです。30日には、元FRB議長のグリーンスパン氏などとも意見を交換した安倍総理。消費税率引き上げの先送り判断などをめぐり、アメリカからの信認を得る狙いもありそうです。
民進党 松野派立ち上げ
旧維新の党・代表の松野頼久氏が、民進党の党内派閥「松野派」の立ち上げに向けた、初の準備会合を開きました。今後、週に一度会合を開き、結束を図っていくことを確認しました。松野派には江田代表代行など旧維新の党の議員、26人が参加する見通しで、民進党内では、最大勢力となる見通しです。
マック 超ド級バーガー
日本マクドナルドはきょう、ビッグマックを超える特大サイズの新商品を発表しました。グランドビッグマックはビッグマックの1.4倍、ギガビッグマックは1.8倍の重量があります。4月に入学や入社をする人をメインターゲットとして来月6日から下旬まで販売します。日本マクドナルドは相次ぐ異物混入問題で業績が低迷し、消費者の信頼を回復する対応に追われてきました。しかし、今年1月と2月の、売上高や客数は1年前と比べて増加しています。新商品の投入で、攻めの姿勢に転じ、業績の回復を目指します。
女子中学生誘拐 容疑者を逮捕
埼玉県朝霞市の女子中学生が行方不明になり、2年ぶりに保護された事件で、警察は寺内樺風容疑者を未成年者誘拐の疑いで逮捕しました。寺内容疑者は容疑を認めていて、連れ去った当時、女子生徒とは面識がなかったと話しているということです。
新iPhone発売 一回り小さく
アップルのスマートフォン、iPhoneの新型機種がきょう発売されました。こちらの家電量販店は開店時間を30分早めて、予約販売や当日販売に対応しました。新型の「iPhone SE」は価格がおよそ5万7,000円からで、画面サイズは4インチと従来機種より小さく、手のひらに収まりやすい大きさです。4インチは3年前までiPhoneの主流サイズでしたが、その後の大型化でiPhoneから離れた利用者もいたといいます。販売店は、従来機種では取り込めていない客を中心に販売を伸ばせると考えています。
■【トレたま】引きずり型避難マット
緊急時に寝たまま搬送できるマットレス“引きずり型避難マット”両脇に備え付けのベルトを締めることで引きずって搬送が可能。ウレタンとポリエステルの層を体の部位ごとに組み合わせ衝撃を吸収。病院や介護施設を中心に広く普及させたい“ストレッチグライドRタイプ”オープン価格4月1日発売。
《パラマウントベッド・鈴木了平さん》
「体の不自由な方は起き上がることができない災害時は時間を短縮し安全に避難ができる。こういうマットレスがあることを知ってもらうことで何かのお手伝いができるかも。」
【商品名】ストレッチグライドRタイプ
【商品の特徴】緊急時に寝たまま搬送できるマットレス
【企業名】パラマウントベッド
【住所】 東京都江東区東砂2-14-5
【価格】 オープン価格
【発売日】4月1日
【トレたまキャスター】相内優香