■マーケット
アップルCEO iPhone発表会で異例発言
アップルは21日、新製品の発表会を開きましたが、クックCEOは新製品の紹介に先立ってiPhoneのロック解除問題に言及する異例の展開となりました。公式な発表会で反論したのは初めてのことです。今回、発表会を反論の場所に選んだのは新製品にサプライズが少なかった面があります。発表されたのは主力のiPhoneで、現在の6sより画面サイズが小さい4インチのiPhoneSEです。今月31日に発売予定で決済機能「アップル・ペイ」など6sとほぼ同じ性能があります。ただ「SE」の発表は事前に予想されていたため、発表会ではロック解除問題のメッセージを前面に出し、世論を味方につける狙いがあったと言えそうです。 中継担当:NY支局 進藤隆富記者
新型iPhoneめぐり 日米で対照的な値動きに
新型のiPhoneSEは現在の6Sモデルと同等の性能に据え置かれたことなどから、アメリカの株式市場では発表の直後、アップルの株は売られ、一時、大きく下落する場面もありました。一方、東京の株式市場ではiPhoneSEが小型の画面サイズと価格が抑られたことで、スマホを初めて持つ人や、新興国での新しい需要を呼び込むのではとの期待が浮上しました。為替市場でドル円相場が先週と比べ、円安方向に動いたことも加わり、アップルに部品を供給する住友化学(+2.9%)や、京セラ(+3.0%)、旭硝子(+3.3%)などの株価が上昇しました。ただ売上高のおよそ7割をiPhoneに依存しているアップルは、16年1-3月期は前年比約10%減の見込みで苦戦が続いています。
■クレディ・スイス証券チーフ・マーケット・ストラテジスト/市川眞一氏
・公示地価8年ぶり上昇
--この郊外回帰の動きは強まっていきますか。
しばらく強まっていきます。国交省の調べでは、東京都のマンションを買う平均年齢は43.3歳です。40歳から44歳までの昨年の平均年収は前年比1.6%増の677万円です。少し上昇していますが、23区内のマンション価格は前年比12.3%上昇、6732万円で、平均的な年収の9.9倍です。そういう意味では相当高額所得者層でなければ23区内にマンションを取得するのは難しくなっています。一方23区外を見てみますと、平均単価4564万円で23区の約3分の2、価格も前年比-3.4%と下がっていて、これだとなんとか手が出る価格です。平均的な面積を見ても23区内の一戸当たりの平均床面積が68.2平米なんですが、これが23区外に出ると73.5平米と広くなります。そういう意味ではファミリー層の一般世帯では都心部にマンションを買えなくなってきていて、郊外へ流れていくのはしばらく続くと思います。価格でも広さでも魅力があります。
・国際金融経済分析会合
私はちょっと意味が分からない。もともとこの会合自体の建前は5月26~27日のG7伊勢志摩サミットが行われて安倍総理が議長を勤められる。その前に有識者の意見を聞いて勉強しておこうということだと思いますが、少なくとも来られた3人の方は確かに世界有数の経済学者ですが、3人ともアメリカからですからアメリカの国益に則した発言の可能性もある。そういった点をどう考えるか。
またこれは公開でやっているわけですが、本当にG7に向けた議長として勉強したいということであれば、非公開の中で個別に意見を聞いた方が突っ込んだ話が聞けると思います。そうなってくると公開をしているというところに怪しいものを感じていて、これは国内の経済政策を進めていくうえでのコンセンサス作りをしているのではないか。消費税先送りを含めてですね。この3人の経済学者は決して日本の専門家ではないですし、日本国内には経済財政諮問会議というのがあるわけです。そういったところできちんと議論すべきことであって、こういったブランドのある方々達をうまく活用してというのは、一見すると美しいように見えますが、ただアベノミクスの行き詰まりの印象を受けてしまいます。
この会合をやる意味があるのか。これは経済財政諮問会議の中できちっと議論して政権が政権として判断すべきことだと考えます。
・地方活性化のため 教育格差の解消を!
--アートを通じて移住する方が増えているということですが、これから移住する方々が定住するためには、それからさらに増やすためにはどういったことが必要なんでしょうか。
これには浜田知事がおっしゃるようにたくさんのことが必要だと思います。その中でも重要なことは教育インフラです。公立小学校中学校があるというのは前提条件ではありますが、それだけでは足りないと思います。例えば高校生1000人の中で全国平均では2.8人ですが、東京は10.6人で4倍です。それだけ教育格差が所得格差につながっていくということを考えれば、公立学校がありそこで都会に負けないような教育ができる環境をどう作っていくか。安心して移住していく重要なカギになる。ネットを使ってもいいしいろんな方法があります。ただそれは一地域だけで考えることではなく、国を挙げて考えていかなければいけないと思います。
--島というの一番過疎化が進みやすい場所ではありますが、そこで成功すればいろいろな地域で考えられそうですね。
男木島のケースは非常に勇気づけられるケースですので、一歩二歩さらに進めていただきたいと思います。
■ニュース特集 列島縦断!ニッポン興隆
瀬戸内国際芸術祭が開幕 移住者が急増!奇跡の島
瀬戸内科に浮かぶ香川県と岡山県の島々で2010年から3年おきに開催されているのが瀬戸内国際芸術祭です。この芸術祭をきっかけにして移住する人が急増している島があります。
3月20日、第3回瀬戸内国際芸術祭が開幕しました。瀬戸内海12の島などに国内外のアーティストの作品が展示されています。今回は初めて「食」を前面に打ち出しました。小豆島でレストランを経営する渋谷シェフは地域の住民と共同で、地元の食材を使ったジェラートを開発しました。一方、芸術祭をきっかけに移住者が急増した島もあります。周囲わずか5キロという男木島(おぎじま)は漁業や農業を糧にかつては1000人が暮らしていましたが、過疎化が進み人口175人、高齢化率62.3%(3月1日現在)まで減少しました。しかし
3年前の瀬戸内芸術祭で5万人近い人が男木島を訪れたました。これをきっかけに2013年以降、26人がUターンやIターンで移住し、休校していた小学校も復活しました。大阪からUターンで移住してきた福井さん、島の存続には若い世代の移住が欠かせず、そのためには教育環境を整えることが必要と考え小学校の復活を実現したのです。またクラウドファンディングで資金を集め古い民家を改造して図書館まで造りました。さらに移住者の住居を確保するため、家主と交渉して空き家となった古民家の整備も進めています。男木島には今年も8人が移住してくることになっています。4月には保育所も再開します。
《瀬戸内国際芸術祭 実行委員会会長/香川県知事/浜田恵造氏》
--移住者を増やすということになりますと、観光客を呼ぶのとはわけが違うと思います。教育施設の次に必要なものは何でしょうか。
医療や交通手段等のインフラそして何よりも来てよかった、住んで楽しいという魅力を磨き上げていかないといけないと思います。
--(テレビせとうち/中島有香アナ)実際に芸術祭をきっかけにして13年度以降小豆島で248人、男木島で26人が移住し、それ以前と比べますと移住者は急増しています。
移住というのは日本全体から見ればプラスマイナスゼロですが、今の東京への人の流れがアンバランスで偏っている。むしろ元に戻すという意味で必要なことだと思いますが、そのためにはその地域がどんな魅力があるのか、そこをアートという現代芸術を通じて魅力を発信していければリピーターが増えて魅力を見出してくれると思います。
--県の枠を超えて広域連携について
観光の点では瀬戸内全体7県で広域で取り組んでいます。また芸術祭も対岸の岡山も含んだ地域で開催しています。
取材先 ・瀬戸内国際芸術祭 ・香川県 ・レストラン フリュウ ・ヤマロク醤油
■ニュース
ベルギーで連続テロ 34人死亡
ベルギーの首都ブリュッセルの、国際空港と地下鉄の駅で22日、連続して爆発があり、これまでに34人が死亡、多数の負傷者が出ています。爆発が起きたのは、ベルギーの首都、ブリュッセル近郊にある国際空港と、EU=ヨーロッパ連合本部近くにある地下鉄マルベーク駅です。このうち空港では、22日の日本時間午後4時ごろ、何者かがアラビア語で叫んだ後に発砲音がし、その後、2回の爆発が起きたということです。地元メディアによりますと、空港と駅での爆発で、これまでに34人が死亡、130人以上が負傷しました。ベルギー当局は一連の爆発について、テロ攻撃との認識を示したほか、国内の対テロ警戒水準を最高レベルに引き上げました。そして今回テロが起きたブリュッセルは、去年11月に起きたパリ同時多発テロの実行犯、サラ・アブデスラム容疑者の出身地で、アブデスラム容疑者のグループが犯行に関与している可能性もあると指摘されています。
公示地価8年ぶり上昇
土地取引の目安になる公示地価がきょう発表されました。東京・銀座の山野楽器ではこれまでで最高の4,010万円を記録。訪日観光客の増加が地価を押し上げました。全国平均は前の年と比べ、プラス0.1%と8年ぶりに上昇。商業地では、大阪の心斎橋筋2丁目が最も上昇しました。そんな中、東京・上野ではこの3連休、東京建物が手がける大型マンション・ブリリアの説明会が開かれ3日間で200組以上が見学に訪れました。さらにマンション人気は郊外でも。東京駅から電車で1時間ほど離れた高尾駅の近くにも人気の大型マンションが。これまで売り出した約250戸はすでに完売。価格は3LDKで2,000万円台から。高騰する都心の物件に比べ価格が手ごろなことがサラリーマン層などを引きつけています。都心のマンション価格が上昇するなか、一部の消費者の間では、こうした「郊外回帰」の動きが見られると言います。
キューバ“開国”米企業走る
キューバを訪れているアメリカのオバマ大統領は21日、アメリカとキューバの企業関係者に対してスピーチし、経済分野での交流を拡大させる考えを強調しました。企業の期待を最も集めているのが観光分野です。去年、キューバを訪れたアメリカ人はおよそ16万人で、伸び率は77%に達しました。これから、アメリカ人のキューバ観光が全面的に解禁されることをにらんでホテルや航空などの大手企業の進出が相次いでいます。「シェラトン」を展開するスターウッドは19日、現地に進出すると発表。キューバの国営企業と組み首都ハバナの「ホテル・イングラテラ」など3つのホテルを運営します。アメリカとキューバを結ぶ定期航空便も年内にも就航する見通しです。
来年4月の消費税増税 クルーグマン氏も先送り提言
政府は今夜、3回目となる国際金融経済分析会合を開き、会合に招かれたノーベル経済学賞受賞者のポール・クルーグマン・ニューヨーク市立大学教授が、来年4月の消費税増税の先送りを提言しました。会合の後、クルーグマン教授は「世界経済は弱く日本の状況を一層困難にしている。消費税増税は延期すべきだし財政刺激策も必要だ」と述べました。また、分析会合の中で、クルーグマン氏は、日本をはじめとしたG7=先進7ヵ国が財政出動を拡大すべきだとの考えを示しました。これまで分析会合に招かれた世界的に著名な経済学者はこれで3人ですが、このうち2人が、来年4月の消費税増税に反対したことになります。
全日空システム障害続く
けさ8時20分ごろ、全日空国内線の搭乗手続きなどを行うシステムに不具合が発生し全国の空港で国内線の欠航や遅れなどが相次ぎました。これまでに国内線146便が欠航、391便が遅れ、およそ7万2,000人に影響がでました。午後8時には搭乗手続きなどのシステムが復旧しましたが、現在も予約システムの一部で不具合が続いていて完全復旧はあすの朝になる見通しです。全日空によりますと、システムを管理するサーバー4台が同時に停止したことが不具合の原因とみて調査を進めています。
コンビニは1.6%↑ 2月のスーパー売上高3.4%↑
日本チェーンストア協会がきょう発表した2月のスーパー売上高は、前の年に比べて3.4%増え、2ヵ月連続のプラスとなりました。暖かい日が多く、春物のコートが好調だったほか、うるう年で営業日が1日多かったことも追い風になりました。一方、日本フランチャイズチェーン協会が発表した2月のコンビニエンスストア既存店の売上高も前の年より1.6%増え、11ヵ月連続で増加しました。
文化庁 京都移転を決定
政府はけさ、政府関係機関を地方に移転するための基本方針を決定しました。文化庁を数年以内に京都府に「全面的に移転する」としたほか、消費者庁の徳島県への移転と、総務省統計局の和歌山県への移転については、8月末までに判断するとしました。一方、特許庁や気象庁、中小企業庁、観光庁の4つの機関については、移転を見送りました。
ミャンマー スー・チー氏 新政権に入閣
ミャンマーの議会は次期政権の閣僚名簿を公表し、与党・国民民主連盟の党首アウン・サン・スー・チー氏が入閣することが明らかになりました。ロイター通信によりますと、外相や教育相など四つの閣僚を兼務する見通しです。次期大統領のティン・チョー氏は象徴的な存在となり、スー・チー氏が政治的な実権を握って政権運営を円滑に進める狙いがあるとみられます。来月1日に新政権が発足する予定です。
安保関連法29日施行を決定
政府は、けさの閣議で集団的自衛権の行使を含む安全保障関連法を29日に施行することを決めました。この法律により、南スーダンでPKO=国連平和維持活動にあたる自衛隊は、武装集団に襲われた国連職員などを武器を使って守る「駆けつけ警護」を行えることになります。ただ、中谷防衛大臣はこれらの任務を参院選後の秋以降に先送りすることを明言しました。
注目!インフラツーリズム
大井川鉄道は沿線にある「長島ダム」を見学できるツアーと乗車券をセットにしたプランの販売を始めました。大井川鉄道が国土交通省と共同で企画しました。特徴のあるインフラ施設を観光資源として活用しようという「インフラツーリズム」の一環で、セット料金は大人一人3,880円です。長島ダムでは、貯めた水をせき止める巨大な「コンジットゲート」など内部の施設を見ることができます。また、埼玉県にある洪水を防ぐための、首都圏外郭放水路の見学ツアーでも人気が高まっています。予約は2年ほど前から開始と同時に埋まる盛況ぶりで、年間3万5千人ほどが訪れているといいます。
■【THE行列】そびえ立つ!?エビ丼
岡山市の中心部から車で20分ほどの場所にある「梶屋」は休日に20人以上が並ぶ人気店です。この店の名物は客の7割が注文するというエビ丼で、エビフライとタルタルソースがご飯の上にのせられたメニューです。店で手作りしているタルタルソースは、ご飯にかけるタレと絶妙にマッチしているため、しつこくなく食べられるといいます。エビ丼以外にも名物メニューがあり、長年通うファンも多かった梶屋ですが、実は去年、廃業の危機にありました。先代の店主である石原さんは妻をがんで亡くし、自身も体調を崩していたため、休業を余儀なくされたのです。それを知った常連客、IPPOの川崎社長は経営の引き継ぎを名乗り出ました。先代の味の“数値化”などを行い、これまでと変わらぬ味を実現し、休業前と同様のにぎわいを取り戻したのです。
取材先 ・梶屋 ・IPPO
■【トレたま】落下防止シャッター
【商品名】落下センサー
【商品の特徴】地震のときに棚の荷物が飛び出す前にシャッターが上がり落下を防止する装置
【企業名】山小電機製作所
【住所】東京都大田区東糀谷4-6-20
【価格】10万円~
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【トレたまキャスター】大澤亜季子