Verdure 4F

茶道25年、ブログ19年! 家業を継いで13年。息子は10才。子育て、茶道、季節行事、料理、日記、読書の記録など。

年賀状

2011年01月02日 | art
気持ちよく青空になった二日。
お書き初めの日ですね…。


私の年賀状はよく「なんと書いてあるのか読めない」と言われますが、
「あけましておめでとうございますと書いてあります」
と答えることにしています。
古今の和歌を書いていますが、新年、初春、立春、正月などを寿ぐ歌を選んでいますので、そのコロロは「あけましておめでとうございます」で合っています。

今年は、九条兼実が、睦月六日に娘が女御として入内するときに持たせた屏風に寄せ書きした祝歌です。

版画のほうは光悦扇面をモチーフに木版2度刷りとしました。
実際にはこれに朱印を捺して投函





こちらは12年前の私の年賀状です。

歌は大伴家持が因幡国守だったときに詠んだ一首
  新しき年の始めの初春の
     今日降る雪のいや重け吉事
万葉集の最後を飾る有名な歌で、満を持してこの年に採りました。

絵は古事記から、わに(鮫)を騙して丸裸に剥かれていたのを、大国主に助けられて蒲の穂で羽毛を生やしてもらった因幡の白兎です。なんと木版5色刷り。版板は2~3枚だったとは思いますが…。
大国主の黒の部分に木目の縦縞が出ています。

さて。
新年の歌として最高に有名な大伴家持の雪の歌をなぜこの年までキープして待ったか。
家持が因幡の国守だったときの歌だから、因幡の白兎にかけて…

誰も気づかなかったですよね、そんな細かすぎるこだわりは…
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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
事始め (赤坂 うさぎ)
2011-01-02 16:32:13
1月2日は事始め。
最近何年か恒例になった初ウォーキング。
今日は調布七福神を歩いて来ました。
京王線西調布駅から仙川駅までの12km。
深大寺や野川を歩くコースです。
深大寺は込んでいましたがそれ以外は閑散としていました。
野川の水が澄んでいたのにはびっくり。
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はじめまして (相堀)
2011-01-02 20:56:18
このような風雅な賀状をいただける縁の方はお幸せですね。

 今日よりは君にひかるる姫小松
      いくよろづ代か春に逢ふべき

緑地に小松が散らされている。。。


家持の歌は私も使ったことがあるのですが、白兎にかけるまでは、思いが至らず、ここで賀状を拝見し、うまい!と感動しましたよ。遊び心あふれるゆとり、心地よいひとときを過ごさせてもらいました。

昨年末、象牙のブローチからたどりつき、拝見させていただいてます。
なんとなく、象牙のアクセサリーは夏限定なのかと、疑問に思っていたので、検索をかけたのが、運のつき。このようなすてきなブログと出会え、うるおいの時間ができました。
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初ウォーキング (ぴんくこあら)
2011-01-03 13:55:30
赤坂うさぎさん
まさしく「Enjoyウォーキング」な内容のお話ですね。
私もダイエットせねば…
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ようこそ (ぴんくこあら)
2011-01-03 14:21:54
相堀さん
はじめまして。ようこそたどり着きいただきました とても嬉しいコメントに感激です。
木版に和歌の墨書にして以来15年以上になりますが、「毎年楽しみにしている」「家族で何と書いてあるのか話題になる」と言ってくださる面々もありますが、基本的には「読めない年賀状を寄こす奴」との評価、「プリント○゛ッコでしょ」と言われたり、挙句に「年賀状をそんなに頑張ってるなんて知らなかった」←見ていないのか私に関心がないのか、年賀状という慣習に関心がないのか…
今年の扇面図のデザインは、光悦扇面は秋の歌で緑地に萩を散らしており、緑地を濃淡で重刷りしようか、何か彫ろうかだいぶ迷ったのですが、板と絵具の具合による刷りの遊びに任せました。結果、面白い効果になったかなと思っています。

象牙のアクセサリーの季節については、私は何も聞いた記憶はなく、関係なく使っています。ブローチはともかくネックレスなどですと、象牙は経年だけでなく脂でも黄ばみが進むので、どちらかというと夏には使わないようにしています。

今後とも、気分転換にぜひお立ち寄りください
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