日曜日。雪や!山に登ろう。
・・・のはずが、連日の深夜帰宅のせいか朝起きられなかった。
しかも咳が出て喉の具合もオカシイ。
もう歳なんやし、ここは内なる声にしたがってカラダを休めよう。
というわけで、昨年から楽しみにしていたポンビドゥーセンター展
に早々と行ってきた。
初めてポンビドゥーセンターに行ったのは、もう30年近く前。まだ
新しさを感じる建物内でたまたま開催中だったのがジャン・ティン
ゲリーの作品展で、それが素晴しくてものすごく衝撃的だった。

「ポンビドゥー・センター・コレクション フルーツ・オブ・
パッション」 1月18日~3月23日 兵庫県立美術館
(似ているけれどパッションフルーツとはまったく無関係。)
今回はポンビドゥーセンター国立近代美術館のここ10年の最新コレ
クション、25作家による31点の作品を展示。
入り口付近にイントロダクションとして現代美術の巨匠6人の作品が
あり、奥に進むと「フルーツ・オブ・パッション」として、いま
まさに果実の香りを放っている19人の作家たちの作品に会える。
内容は絵画、彫刻、映像、インスタレーションなど実にさまざま。

印象に残ったのは、マグナス・フォン・プレッセンの「階段」の色。
ステップ部分が本当の板のようにも見えたりした。
ジェイソン・ローズの「ボーブールの雌猫」は独特の世界観。垂れ下
がった赤の電気コードや、女性を意味する幾つかの隠語(フランス語)
のネオンを組み合わせて大きなシャンデリア状に。フランス語がわか
り、レアール周辺の土地勘があればもっといろいろ気づいたかも。
レアンドロ・エルリッヒの「眺め」は12台のモニターを使ったインス
タレーションでブエノス・アイレスのアパートを表し、窓の向かいに
あるアパートの住人たちの部屋を覗き見している感じ。ダンス、筋ト
レ、パーティーなどが各部屋(モニター)で同時進行する。
これと同じシチュエーションをパリのプチホテルで体験したことがあ
り、共感できた。ヒッチコックの映画「裏窓」みたいな!
ジャナイナ・チェッペの「血液、海」では三面に広がる海の映像にみ
るみる引き込まれていく。衣装を着たり何かに絡みついて海中に浮遊
する人物(作家本人?)をさまざまなアングルから撮影した不思議な
世界で、ゆめゆめダイバー映像ならず。羊水感を呼び覚すかなり感覚
的な世界に浸らせてくれる。
ハンス=ペーター・フェルドマンの「影絵芝居」。手前の小さな現物は
作家のコレクション。さまざまな人形だったり、オブジェ、飾り、調
理道具にいたるまで。それらを回転させながら光を当てて背景の影絵を
楽しむ。現物では船長(人形)、妖精、玩具のピストル、塔、泡立て器
といった異ジャンルの雑多なモノがいっしょくたに並べられているけれ
ど、影絵では見事なハーモニーになる。
個人的な体験として、平成中村座の芝居小屋で見た勘三郎さんを思い
出した。あれは面灯りに照らされた役者の顔と、後ろに大きく投影される
影絵の共演。影絵に登場人物の心の闇を見たようで面白かったなー。
一番最後が、今回のポスターに使われている作品。
エルネスト・ネトの「私たちはあの時ちょうどここで立ち止まった」。
たしかにギョッとして、エッと思って立ち止まる作品だよ。
ちょっと乳牛のオッパイを思い起こしてしまうんですけど~~~(笑)。
たくさん足のある生き物にもみえるんですけど~~~(笑)。
塊を入れて垂れ下がったネット。塊の正体はネタバレ(?)になるけ
どいいかなあ~。クローブ、ウコン、胡椒ですと!
なので、それらが入り交じったニオイ、特にクローブのすっぱいような
匂いが空中浮遊しててなかなか楽しいのである。
ウンウン、記憶ってニオイとともにしまいこまれているものだからね。
人の記憶のアリバイのありかを表現したもの、ってカンジかな。
「フルーツ・オブ・パッション」の図録1500円。
ポンビドゥーセンターのめぼしいグッズはあまりなかったような・・・。
・・・のはずが、連日の深夜帰宅のせいか朝起きられなかった。
しかも咳が出て喉の具合もオカシイ。
もう歳なんやし、ここは内なる声にしたがってカラダを休めよう。
というわけで、昨年から楽しみにしていたポンビドゥーセンター展
に早々と行ってきた。
初めてポンビドゥーセンターに行ったのは、もう30年近く前。まだ
新しさを感じる建物内でたまたま開催中だったのがジャン・ティン
ゲリーの作品展で、それが素晴しくてものすごく衝撃的だった。

「ポンビドゥー・センター・コレクション フルーツ・オブ・
パッション」 1月18日~3月23日 兵庫県立美術館
(似ているけれどパッションフルーツとはまったく無関係。)
今回はポンビドゥーセンター国立近代美術館のここ10年の最新コレ
クション、25作家による31点の作品を展示。
入り口付近にイントロダクションとして現代美術の巨匠6人の作品が
あり、奥に進むと「フルーツ・オブ・パッション」として、いま
まさに果実の香りを放っている19人の作家たちの作品に会える。
内容は絵画、彫刻、映像、インスタレーションなど実にさまざま。

印象に残ったのは、マグナス・フォン・プレッセンの「階段」の色。
ステップ部分が本当の板のようにも見えたりした。
ジェイソン・ローズの「ボーブールの雌猫」は独特の世界観。垂れ下
がった赤の電気コードや、女性を意味する幾つかの隠語(フランス語)
のネオンを組み合わせて大きなシャンデリア状に。フランス語がわか
り、レアール周辺の土地勘があればもっといろいろ気づいたかも。
レアンドロ・エルリッヒの「眺め」は12台のモニターを使ったインス
タレーションでブエノス・アイレスのアパートを表し、窓の向かいに
あるアパートの住人たちの部屋を覗き見している感じ。ダンス、筋ト
レ、パーティーなどが各部屋(モニター)で同時進行する。
これと同じシチュエーションをパリのプチホテルで体験したことがあ
り、共感できた。ヒッチコックの映画「裏窓」みたいな!
ジャナイナ・チェッペの「血液、海」では三面に広がる海の映像にみ
るみる引き込まれていく。衣装を着たり何かに絡みついて海中に浮遊
する人物(作家本人?)をさまざまなアングルから撮影した不思議な
世界で、ゆめゆめダイバー映像ならず。羊水感を呼び覚すかなり感覚
的な世界に浸らせてくれる。
ハンス=ペーター・フェルドマンの「影絵芝居」。手前の小さな現物は
作家のコレクション。さまざまな人形だったり、オブジェ、飾り、調
理道具にいたるまで。それらを回転させながら光を当てて背景の影絵を
楽しむ。現物では船長(人形)、妖精、玩具のピストル、塔、泡立て器
といった異ジャンルの雑多なモノがいっしょくたに並べられているけれ
ど、影絵では見事なハーモニーになる。
個人的な体験として、平成中村座の芝居小屋で見た勘三郎さんを思い
出した。あれは面灯りに照らされた役者の顔と、後ろに大きく投影される
影絵の共演。影絵に登場人物の心の闇を見たようで面白かったなー。
一番最後が、今回のポスターに使われている作品。
エルネスト・ネトの「私たちはあの時ちょうどここで立ち止まった」。
たしかにギョッとして、エッと思って立ち止まる作品だよ。
ちょっと乳牛のオッパイを思い起こしてしまうんですけど~~~(笑)。
たくさん足のある生き物にもみえるんですけど~~~(笑)。
塊を入れて垂れ下がったネット。塊の正体はネタバレ(?)になるけ
どいいかなあ~。クローブ、ウコン、胡椒ですと!
なので、それらが入り交じったニオイ、特にクローブのすっぱいような
匂いが空中浮遊しててなかなか楽しいのである。
ウンウン、記憶ってニオイとともにしまいこまれているものだからね。
人の記憶のアリバイのありかを表現したもの、ってカンジかな。
「フルーツ・オブ・パッション」の図録1500円。
ポンビドゥーセンターのめぼしいグッズはあまりなかったような・・・。