度数の高い 琥珀をあおれば
引力に忠実な 焼ける液体が
内臓の位置を 正確に教えてくれる
減衰の早い楽器は
トレモロによって
音を伸ばすことに 成功している
ふうん
でもね
トレモロには いちいち 子音が伴う
はじかれたり たたかれる 弦の音は
母音だけで 減衰の輪郭が描かれるんだ
伸びながら消えていくものと
必死に 細かく繰り返されるもの
それは まるで 白鳥の上と下
音の長さに 意味があるのは
音楽が 時間の芸術だから
時間というキャンパスの中で
色も 面積も 曲線も
トレモロは 浮世絵のよう
いちいち 黒いふちどりをして
鮮明にされた輪郭は リアリティーより
構図のコントラストが 印象を強くする
琥珀の媚薬に チェイサーはいらない
昂ぶって 静まって
そんなトレモロを 繰り返す
あ また
僕の中で 転調した
どうやら 僕の魂は とても減衰が早いようだ
引力に忠実な 焼ける液体が
内臓の位置を 正確に教えてくれる
減衰の早い楽器は
トレモロによって
音を伸ばすことに 成功している
ふうん
でもね
トレモロには いちいち 子音が伴う
はじかれたり たたかれる 弦の音は
母音だけで 減衰の輪郭が描かれるんだ
伸びながら消えていくものと
必死に 細かく繰り返されるもの
それは まるで 白鳥の上と下
音の長さに 意味があるのは
音楽が 時間の芸術だから
時間というキャンパスの中で
色も 面積も 曲線も
トレモロは 浮世絵のよう
いちいち 黒いふちどりをして
鮮明にされた輪郭は リアリティーより
構図のコントラストが 印象を強くする
琥珀の媚薬に チェイサーはいらない
昂ぶって 静まって
そんなトレモロを 繰り返す
あ また
僕の中で 転調した
どうやら 僕の魂は とても減衰が早いようだ