新しいシナリオ

先週の公式戦で
僕のプレーは　あきらかに遠慮していたらしく
翌日　チームメートから　メールがきた


創立19年のチーム
僕は　まだ在籍してから　僅か2年
それも　フィールドでは　最年長者


ミスをして　チームに迷惑をかけるのを恐れるあまり
いろいろ　まわりからは　歯がゆいプレーをしていた
それは　自覚があるし　自分の中でも　もどかしかった


でも　そのメールでは
新参者の僕にも　思い切ってプレーするよう
叱咤と激励な言葉が　並んでいた


そう　チームに一番　迷惑をかけるのは
ミスをすることでなく
遠慮するあまり　機能しないことだった


だから　今日は　声を出して
積極的に　パスを出させて
ゴールは決まらなかったけど
今までで　一番　フォワードらしく動けた


思った以上に　声と動きで
僕は　ゲームの中で　セリフをもらえて
シナリオに参加していた


パスをもらうことを躊躇してることは
バットを持たずに　バッターボックスに入るようなものだと
メールに　書かれていた


パスをもらってから　ミスするのは　かまわない
大切なことは　パスを出させるとこに
ちゃんと顔を出して　受けることだと　言われた


それは　最もなんだけれど
新参者で　ヘボい年長者ということで
自分を　必要以上に　卑下していたみたい


だから　今日は楽しかった
放ったシュートも　ゴール枠内に飛んでいた
なにかが　ようやく　吹っ切れた気分だった


僕は　このチームが　とても好きだ
ミスをすることより　ミスもできないような
無責任なプレーを　なくそうと思った