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ふぅん

闇閃閑閊 ≡ アノニモス ≒ 楓嵐-風

ルビコン川を越えようか

2010-04-24 22:21:14 | 旅々愁想
「だいぶ 怒ってるね」
『うん 去年の夏も あの野郎に邪魔されたんだ』
「で どうだったの?」
『うん なんとかなった』


「こんがらがってない?」
『大丈夫 もう ほどけたから』
「怒りは 重心を見失わせるからね」
『あの野郎は無視するに限る 僕は楽器をどうにかしないと』


「出来るのかい?」
『やるしかないでしょ その為に ここまで来たんだから』
「ふうん」


かろうじてベター
それは 出来うるベストを尽くした後に
もしかしたら やってきてくれる ラッキーでしかない


ホール専属の 舞台チーフは
去年の夏だって いばりくさったあげく
事前に伝えた温度維持を 勝手に無視して
照明も エアコンも チェンバロを苛める暴君に豹変させていた


ただ 怒りを 1本1本 ほどいていくと
彼のようなタイプは ある意味ちょろい
物理的な回し蹴りより
心理的なジャブの方が 効果が出るはず


残された時間は 3時間
ソロリハ前 デュオリハ前 本番前


調律という弦の状態の前に
弦へ働きかける ジャックを何とかしないと


「出来ないことが存在する訳じゃないんだ」
『というと?』
「出来るとか出来ないとか考える人間が 存在するだけなんだ」
『ふうん それでも やれることを やるしかない』


ポラ君は 紫の猫
でも 瞳は緑色
音楽という光を見つめて
光合成をするらしい


ふうん

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