父Kは『怒』の人だとつくづく思う。
今日、訪ねて行ってしばらくは、体調が悪いと言って
元気の無い様子でヒーターの前に座り込んでいたのだが・・・
一本のがきっかけで、毎日かかってくる電話セールスが無礼だ
と急に興奮し始めた。
声高に怒っている父は生き生きしているようにさえ見え、
私のストレスは一気に高まる
父は自分では極々正当な事を「話している」つもりのようだが
私には罵声や怒号に聞こえるのだ。
父のパワーの源は『怒』と『噴』なのかもしれない。
元気になった父の『噴射』は屁理屈となって炸裂する
目下の父の問題は三度の食事のことで、特に夕食をどうするかが
私やヘルパーさんの悩みの種である。
「ヘルパーさんに好きなもの聞かれたら遠慮無く言えばいいのよ。」
「ヘルパーさんはそんな事聞いてくれた事一度も無いよ。」
「えっ?私はヘルパーさんが『今日は何作りましょうか?』って言ってるの
何回も聞いた事あるよ。」
「だって何が好きか、と言うことと、何を作るか、と言うことでは
意味があきらかに違うだろ
何を作るか、と言うのは今ここにある材料でしか作れないわけで、
好きなモノと言ったら材料から買いに行かなくてはならないわけで
云々カンヌン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
さあ始まった
ここから後は父の正当な理論が延々と続き、
晩ごはんをどうしたらいいか、という当初の話はもうグッチャグチャ
勝手にしろと言いたいのを堪えているうちに
アタマがグラ~ッとしてくる。
年寄りになるとみんなそうなるみたいだよ、とオットは言ってくれたけど
私が子供の頃からこの人はこうだった。
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