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フジコ~あるピアニストの軌跡

2011年06月23日 | 音楽
何だが元気が出ない。
こんな時は、フジコ・ヘミング。

フジコ~あるピアニストの軌跡


10:06より
「あたしが今、色んな事やってんのは、
いっつも天国の事考えてる。その用意をしてる訳よね。
うん、全部持ってけるんだもん、
自分の才能とかさ、自分のやった事とかね。」



フジコは国籍をもたない。

戦中、スウェーデンと日本のハーフとして生まれたフジコ。
スウェーデンの父の戸籍に入ったが、居住歴がないため、
国籍を失ってしまう。

思えば、国というのは、目に見えない最大の庇護者である。
国があるから、その国民は保護されている。
難民になってしまえば、生死も定かにされない。

「国籍なくなっちゃって、
(ドイツ留学するには)赤十字の避難民のパス(パスポート)で出ろって」

で、本当に避難民としてドイツ留学を果たし、そのまま欧州で生きてきたフジコ。

「どこに住んでいても、何か違う。自分の為にある世界ではない、と思った」


所で、日本終わった?の声が内外から聞こえる昨今。
わたしたちも「何か違う、自分の為にある世界ではない。」と
切に思い始めているのではないか。


「どこにも属さない、それをちっとも苦痛だとも思わない。
その代りわたしは、永遠に生きて、永遠に弾くことが出来るわよ。」


だとしたらこの偉大なフジコさんのように
腕一本で喰っていけるよう、
不屈の精神で自己の練磨を重ねるしかないのかもしれない。

国なんか無くったって、生きて行けるわよ、
あたしがそうだったようにね、と
フジコさんなら言うだろう。
きっと笑って言ってくれるだろう。



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