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「さっぽろ・昭和30年代」はじまっています。

2010年11月07日 12時18分20秒 | さっぽろ・昭和30年代
おひさしぶりです。

「北方神獣」展はおかげさまで1万人を超える皆様にご来場いただき、
好評のうちに幕を閉じることができました。
ありがとうございました。
全国各地の所蔵先への作品返却も無事に終了したところです。

展示室から動物たちがいなくなり、少しさみしい気持ちでしたが、
美術館では新しい展覧会がはじまりました!
片岡球子展、北方神獣展につづく当館の開館20周年記念展、
札幌美術展 さっぽろ・昭和30年代—美術評論家なかがわ・つかさが見た熱き時代—
です(2011年1月30日まで開催)。

札幌で活躍した若き美術評論家なかがわ・つかさの視点を軸に、
昭和30年代の札幌における熱気あふれる美術の動きを、
当時の作品や資料、映像によって振り返る展覧会です。

なかがわ・つかさは昭和28年末に突然札幌に現れ、
昭和38年8月に34歳の若さで急死するまでの10年間にわたり、
辛口の美術批評を繰り広げるとともに、
美術誌『美術北海道』の発刊や美術館建設運動等に奔走した人物で、
その短くも情熱的な活動ぶりは「なかがわ旋風」とも呼ばれました。

展示は以下の7章構成になっています。
第1章 昭和30年代の札幌のすがた
第2章 なかがわ・つかさ現る
第3章 展覧会評にみるなかがわ・つかさの視点
第4章 昭和30年代の公募展・グループ展
第5章 空想道近代美術館~美術館建設の夢
第6章 『美術北海道』とさまざまな活動
第7章 なかがわ・つかさが遺したもの



今回の見どころのひとつは、
なかがわによる批評と作品を並べて展示していること。
ときに舌鋒鋭い、熱意のこもったなかがわの批評を通して、
ひと味違った作品の楽しみ方ができると思います。

また、北海道を代表する美術家たちの若かりし頃の作品に出あえるのも新鮮です。

会場では昭和30年代の札幌の街の様子を記録した映像も上映しています。
市電の走る中心部の街並や女性たちのファッションなどなど、
当時を知る方にとってはとても懐かしいものではないでしょうか。
(上映時間 約29分)

ほかにも、なかがわが発刊した美術誌『美術北海道』など
閲覧できる資料もご用意していますし、
展覧会の性格上、文字情報が多めですので、
ぜひたっぷり時間をとってお越しいただければと思います。


会期中、学芸員によるギャラリー・ツアーもありますので、
お気軽にご参加ください。

学芸員によるギャラリー・ツアー

展示室を一緒にめぐりながら解説します。
日時:11/13、11/27、12/11、12/25、1/15、1/29
いずれも土曜日 各回14:00~(約40分)
解説:吉崎元章(札幌芸術の森美術館副館長)


展覧会の概要は美術館ホームページからどうぞ。

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