小川糸
ポプラ文庫
癌のステージ4を言い渡された雫。苦しい治療の後選んだのは瀬戸内のホスピス“ライオン”での暮らしだった。海を見ながらゆっくりと休みたかった。孤独な雫だったが、ライオンでの暮らしの中で、かけがえのないものに出会う。
毎週日曜日三時に出るおやつは入居者のリクエストによるものだ。一つ一つにドラマがあった。
ホスピスの食事は島で一番美味しいと言われるほど評判で、このライオンを立ち上げた“マドンナ”さんの愛情を感じる。入居者らは毎朝お粥を食べるのだが、毎回違うお粥。病院のとはちがって、ふわふわの湯気の立つお粥。毎日違う味付けで、“あずき粥”が出てきた時は、どんな味だろう、食べてみたい!と思いました。