リンダ・スー・バーグ 作
ないとうふみこ 訳
いちかわなつこ 絵
徳間書店
ジュリアは、アメリカに住む女の子。
両親は韓国人だ。友達になった
パトリックという男の子は、
他の子達と違って、ジュリアの家に
上がっても、平気だった。
キムチの匂いが家じゅうにおっている
のに。
二人は、学校で入った酪農クラブの
自由研究のテーマぎめに悩んでいた。
ジュリアのママの「カイコを育てたら
どうかと思って」の一言で、カイコ調べをやる方向に話が進んでしまう。カイコは韓国的だと思ったジュリアは、カイコ調べを
賛成しているふりをしながらも、なんとか
ダメにならないかと願っていた。しかし、
カイコが食べる桑の木を持っているおじさんとの出会いもあり、話は進んでいく。
カイコ調べをやりたくないために
パトリックを傷つけてしまう
ひきょうな自分に悩んだり、桑の木を
持つ黒人のおじさんに中国人と呼ばれたことにひどく傷ついた自分の心は
どこから来るのか考えた。
それは人の無関心が問題なのだと
気づく。