あんずゆき・作
かなざわまゆこ・絵
佼成出版社
汚れて林をうろついていた犬のことをたくがお母さんに話すと‥
この本の挿絵を描いた方は犬を飼っていた人かなと思いました。それほど本から犬の可愛さが溢れています。それは、くたっと床に伏せている時や、丸まってこちらを心配そうに見た時など。犬の姿勢や瞳が本当に生き生きとしています。ひとりぼっちで不安に生きてきた犬の気持ちを表しているようでもありますが、じっくり犬と向き合っていないと描けない絵のように思われます。犬は飼っていないけれど、猫の丸まった時もこんなふうに可愛いので、余計にそう思いました。